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■衆議院 青少年問題に関する特別委員会
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■平成17年10月20日(木)
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青
少年問題に関する特別 委員会
答弁者
厚生労働省雇用均等・児童家庭局長 北井久美子
全国学童保育連絡協議会事務局次長 真田
祐
近藤委員長 泉健太君。
泉委員 民主党の泉健太でございます。本日、参考人の皆様、お越しをいただき
ましてありがとうございます。
私たち民主党も、特に子ども家庭省の設置を初めとして、とにかく子供たちを主人公にした、子供たちを主体にした政策、施策というものを考えていこうとい
うことで今政策立案を進めているところですけれども、特にこの学童保育にまつわることについては、やはりすべての子供に望まれる、望む居場所をと、やはり
その居場所というものをどう考えるかというところが非常に大切になっているのではないのかなというふうに思っております。
もう一度この委員会の中で共通認識としていきたいなと、これは願望でしかありませんけれども、思っておりますのは、やはり時代背景をもう一度考えていき
たいというふうに思っておりまして、これまでは、学校があり、その学校の授業が終われば、放課後、遊ぶ子供は遊んで、それは地域どこでも遊べましたし、学
校の校庭でも遊べたし、そして家庭に帰る、家庭にも居場所があったという過去の日本の風景があったわけです。
しかし、それが、一つ申し上げれば、社会の安全が非常に担保できなくなった、不安定な社会、犯罪がいつどこで起きてもおかしくないという社会になってし
まったということで、なかなか子供たちを外にほうっておけないという現状が、これはもう国民共通の社会認識としてできているということが一つだと思いま
す。そして、経済の発展によって私たちは随分とすばらしい暮らしをできるようになったわけですが、一方で、やはり家庭環境が随分とさま変わりをしてきたと
いうことだというふうに思います。
子供たちはだれしも家庭を望んでいると思います。そういう中で、しかし、社会的な情勢で一人親がふえ、あるいは共働きの家庭がふえ、あるいは男性も女性
もこの経済成長の中でより仕事に費やす時間というものがふえてきたという中では、子供たちの望むような、学校から家庭への間の時間、引き継ぐ時間というも
のが、どんどんどんどん空白の時間が長くなってしまったのではないかというふうに私は思っております。
そういった意味では、この学童保育の出てきた社会的背景というのは、どうしてもその費用負担の増大というものに目が行きがちですけれども、一方では、そ
の費用負担の裏で、働いているお父さん、お母さんが社会的に、経済的にもこの日本社会に貢献をしているということ、そこにはもちろん経済効果というものも
あると私は思っておりますし、また、学童保育によってさまざまな経済的な効果というものも私は生まれているというふうに思っております。
この子供たち、特に家庭環境の大切さを訴える政治家であれば、それは間違いなく、学童保育という場所があるからこそ、放課後ではない、あるいは子供がか
ぎっ子になって一人で家に帰るのではなくて、学童保育という場で家庭的環境を、居場所を持ちながら、いろいろな遊び場や勉強する場にまた出かけていける、
そのまさに足元の居場所というものが確保されている、それがこの学童保育の役割なのではないのかなというふうに思っております。
そういった意味では、さまざまな費用負担の話がありましたが、まず一つ、厚生労働省と文部科学省にお伺いしたいんですが、やはり、一日六時間以上働いて
いる母親を持つ小学校低学年児童が四十三万人、半数は学童保育に入所できていない実態があるということで、平成十六年の国民生活基礎調査では、一番末子の
年齢が七、八歳の児童の六二・三%、九歳から十一歳の児童では六八・九%の母親が働いていますというような調査結果が出ているわけですが、例えば、こう
いった働かれている女性の方々のいわゆる経済効果、これによる社会的貢献、そういったものについて試算をされたということはございますでしょうか。
北井政府参考人
今手元に数字はございませんので、確かなことは申し上げかねるのでございますが、やはり日本の場合、女性が出産とか子育ての時期に一たん仕事を離れてしま
うというケースが多くなっております。その後も、再就職をしたいと思ったときに、なかなかフルタイム、正社員で再就職できずに、パートといったような非正
規で再就職をされるというケースも多いわけでございます。
そうした場合の試算として、ずっとフルタイム、正社員で働き続けた場合のケースと、それから一たんやめて再就職した場合のケース、その再就職の場合も、
フルタイムの場合とパートの場合というようなことで試算をしたケースがあったかと思います。それで、かなりの、何千万という金額の差になるということを承
知しているところでございます。
泉委員 これは、ぜひ予算を獲得する上で、例えば、防災の関係の予算を獲得される部署は、想
定される被害というものを、多少過大かなと思うくらいにしっかりとその試算をして、これだけの災害を防ぐことができるから災害対策予算をつけてくださいと
いうやり方をしているわけですね。
やはり、そういった意味では、私は、子供の福祉というものはこういったお金で語られるものではないというふうな大原則は、それはもちろんのことだと思っ
ているわけですが、やはり、予算を獲得する上では、そういった他省庁の動きをかんがみれば、そういった試算もぜひともしていただいて、積極的にその効果と
いうものを訴えていただきたいなというふうに思っております。
そして、さらにお伺いをすれば、学童保育に対して補助金を出されているわけです。そして多くの雇用も生まれているわけですが、その経済波及効果、そう
いったものについては調べられているでしょうか。学童保育を設置したことによる経済波及効果ですね。
北井政府参考人
難しい御質問でございますが、クラブで生活の場を子供さんに与えていただいて、その間、安心して働ける御家庭は多いわけでございますし、現実に六十五万人
の児童を預かっているわけでございますから、その家庭においては、経済活動という形でそれぞれの家庭が貢献をできているというふうに考えておりますが、そ
ういうお答えでよろしゅうございますでしょうか。
泉委員 済みません。先ほどの質問は、学童保育ができる
ことによって、お父さん、お母さんが世の中で働ける、その一つの経済効果というものがありますし、もう一つは、学童保育を設置することによって、職員さん
たちがまた給料をいただいて、そこで経済活動を行っていくわけですから、そういった意味での経済波及効果、こういったことも出すことができないのかという
ことをぜひ御検討いただきたいなというふうに思っております。
次に、質問をさせていただきたいと思っているわけですけれども、やはり、幼稚園、保育園の分野でいうと、一元化の流れ、一体化の流れ、統合化の流れとい
うものがあるわけです。そういったところでいいますと、確かに幼稚園、保育園の当事者の皆さんからはいろいろな御意見が寄せられていまして、特性を生かす
べきだというところもあるわけですが、学童保育の分野でいいますと、やはり一つは、私は、子供たちを主体に考えれば、いかに家庭的な環境を、最終的な精神
的なバックアップ機能みたいなものを、学校から本来の家庭に引き継ぐまでの空白の時間をなくしていくことができるのかというふうに思っております。
その意味で、じゃ、例えば学校の空き教室を使おうという話の中では、先ほど真田参考人がおっしゃられましたが、なかなかやはり、学校という拘束された時
間から解放されて子供たちの放課後があるという前提からいくと、それは難しいんじゃないかというお話がありましたが、これは仮の話として、学校の中に家庭
的な環境を持ち込めるような学童保育を設置する。ただ単に放課後、学校の場所を開放するだけじゃなくして、それこそ空き教室に、もう前例はあると思います
が、しっかりと指導員が配置をされ、そして家庭的な環境が確保されたということであった場合に、そういった統合というものが考えられるのかどうか、これを
一度御回答いただけたらというふうに思います。
真田参考人 先ほど、幼稚園と保育園の一元化というお話がありましたけれど
も、幼稚園と保育園の一元化の問題と、学童保育と例えば地域子ども教室事業の一元化というのは、かなり本質的に違うように思います。
というのは、保育園にしろ幼稚園にしろ、一定の時間、子供たちがそこで生活をして、それを責任を持つ大人がいる。そこで子供たちは毎日生活をして帰って
いく、そういう施設ですよね。ところが、学童保育はそれに近い施設なわけですけれども、地域子ども教室事業であるとかあるいは全児童対策事業というのは遊
び場の提供ですから、行きたい子は行って、そこで遊んで帰ってくる、例えば二時間遊んで帰ってくるといったような、そういう利用の仕方ですので、そういう
点からいうと、かなり本質的に、幼稚園と保育園の一元化の問題とはちょっと異なるのではないかということが一つです。
それと、学校の中の学童保育の問題でいいますと、実は保護者の方々の中にも意見が結構分かれている部分がありまして、例えば、学校の中はとても安全だと
いうことで、やはり学校の中がいいんじゃないかという保護者の方もいらっしゃれば、中には、やはり子供は学校が終わって解放された時間なんだから、なるべ
く学校の外の方がいいんじゃないかというような御意見もあるわけですね。
そういう点で、私どもはどっちが理想かということは必ずしも言っているわけではないわけで、現実には、余裕教室を活用することが学童保育をふやしていく
上で今大変大事なことだというふうに思っているわけですけれども、理想的な形で言うとすれば、例えば、学校に近接した独立した施設があると、子供たちは一
回学校から出て、それで学童保育にただいまと帰ってくるというようなこと、しかも安全も確保されているといったようなことがあるのではないかなというふう
には思っています。
ちょっと余りにも理想的なもので申しわけありませんけれども、以上でございます。
泉委員 厚生労働省にお伺いしたいんですが、この全児童対策事業、川崎市や品
川区では留守家庭児童対策を目的の一つに含めながらこの事業を推進されているという現状があるわけですが、厚生労働省は、この取り組み、この方針について
はどういうお考えをお持ちなんでしょうか。
北井政府参考人
厚生労働省といたしましては、先ほど申し上げましたけれども、放課後児童クラブの事業、それから文部科学省の居場所づくりの事業、それぞれ有意義な事業で
あると考えておりまして、それぞれの事業が十分連携を図って、先ほども財政面からの御指摘もありましたが、一層これまで以上に必要な連携を図っていくとい
うことは重要なことだと考えておりますが、やはり、全児童対策の中で、特に留守家庭のお子さんはその意味では丁寧な対応が必要なわけですから、そういう丁
寧な対応の枠がなくて、いつ来ても帰ってもいいとか、毎日でもないとか、六時ぐらいまではすごく預かってほしいのにそうでもないとか、そういったことの配
慮がなくて、安易に居場所を設けるということだけの事業に流れてしまうのはいかがなものかという認識でおるわけでございます。
しかし一方で、有効な、それぞれの大事な予算を使って重要な事業をするという上で、今まで以上に、もう少し連携の仕組み、うまくいく仕組みを考えていか
なきゃいけないとも思っているわけでございます。
泉委員
地方分権の流れですから、一つ一つ、はしの上げおろしまでとは言いませんが、私は、この全児童対策事業というものの意義は意義であると思いながら、子供た
ちの居場所、家庭的な環境ということは非常に大切だと思っておりますので、指導という形ではちょっとかた苦しいかもしれませんが、やはり注視をしていただ
きたい。安易にこの流れが広がるのは私は決してよろしいことではないというふうに思っておりますので、どうか御配慮のほどをよろしくお願いしたいというふ
うに思います。
そして、先ほど真田参考人から安全のことについてもお話がありましたけれども、先ほど聞いて驚いたのが、今、学童で過ごす時間と学校で過ごす時間という
のが本当にもう匹敵をする、あるいは上回っているという状況の中でいうと、学校には最近、さすまたが配備をされ、防犯カメラがつき、先生たちも特訓をし、
警備員を配置しという状況がございます。
学童保育の立場から、お望みになる安全対策、いち早く、できればこういったことに予算をつけていただきたいということがあれば、お聞かせをいただきたい
と思います。
真田参考人
学童保育というのは、例えば学校だとか保育園のように、枠があって、その中で子供たちが生活しているところもあれば、地域の中に独立施設としてあって、例
えば、地域から近所の公園に遊びに行くとかあるいは近所の小川に遊びにいくといったような、そういう活動スタイルをとっている部分があります。逆に言う
と、地域で単独施設で建っているところでは、なかなか、その施設の中で子供たちの安全を守るというのは、対症療法的にさすまたを置いたからといって解決で
きるものではないように思っています。やはり、根本的には地域の方々の協力、連携、あるいは地域自体が子供たちが安全に過ごせるような関係をつくっていく
ことがすごく大事だというふうに思っています。
ですから、現場サイドでは、日常的に、近所の方々とのつながりだとか、もちろん学校も含めて、そういったことの連携を強めているところでありますけれど
も、それでも、本当にいざ不審者が入った場合に対応ができるかどうかというのは大変心もとないところがありますので、これについては、厚生労働省も含め
て、安全管理マニュアルとかあるいは安全対策についての一定の手だてをとっていただくことがやはり必要かなというふうに思っています。
泉委員 どうもありがとうございました。
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