|

|
|
■衆議院 内閣委員会
|
|
■平成17年10月26日(水)
|
|
内
閣 委員会
答弁者
国家公安委員会委員長 村田 吉隆
警察庁長官官房長 安藤 隆春
佐
藤委員長 次に、泉健太君。
泉委員 民主党の泉健太でございます。
私は、昨年、通常国会の時期に内閣委員をさせていただいておりましたが、この特別国会から、約一年ぶりに内閣委員会にまた入らせていただいているわけで
すけれども、まだこの問題が、引き続きこうして警察集中の審議をしなければならない。私は、この問題、いつまで国会で議論をしなければならないのかなと非
常に残念な思いを持っております。
公安委員長、やはり前回の、昨年の通常国会から、この問題というのは早くうみを全部出し切って、そして気持ちを新たに治安対策あるいは国内テロ対策、そ
ういったものに取り組むべきだということを私たちも望んでまいりました。
そしてまた、警察機構の改革、やはり時代に合わせて改革していかなきゃならない、このことも強く強く私たちは念じておりましたが、残念ながら、五月雨式
にいろいろな都道府県の県警でこういった不祥事、不正経理疑惑というものが出てきているという実態がございます。
これに対して、私たちは今回愛媛県警の視察を行ったわけですけれども、そしてきょうの警察集中審議、できればここで終わりたい、そんな思いを持っている
わけですが、しかし、残念ながら、現在は、私の認識ではなかなかそうはなっていないという気がしてなりません。
そこで公安委員長にお伺いをしたいんですが、私たち、こうして愛媛県警の視察を行って戻ってまいりました。そして、ほかにも複数疑惑が持ち上がっている
わけですが、公安委員長として、現在、各都道府県の不正経理疑惑、これが何件認識をされていて、そしてそれはいつ解決をなされる御予定なのか、まずこの件
についてお伺いしたいと思います。
村田国務大臣
泉委員に御指摘をされるまでもなく、警察におきます会計の不適正執行の問題が起こっているということにつきまして、警察行政全般に対します国民の信頼を失
うものだとして、国家公安委員長としても、まことに遺憾、こういうふうに考えておりますし、また、そうした疑惑は、まずは厳正な調査をやって、それに基づ
きまして適切な措置をする、最終的には、二度と起こらないように、警察の職員全般に対しまして会計経理の適正な執行が本当に重要なんだということを認識さ
せていくことが必要ではないかというふうに考えております。
まだ何件残っているかということでございますけれども、具体的に何件ということを申し上げるのはなんでございますが、今なお、私ども、国家公安委員会の
定めた規則によりまして、国家公安委員会として調査をこれから警察庁を通じましてやってもらわなきゃいけないところが残っているところは、北海道警の調査
それから愛媛県警察本部に対しましての調査でございます。その点につきましては、会計検査院の検査の推移、継続状況等も勘案しながら、速やかに調査をすべ
きものというふうに考えております。
泉委員
今、公安委員長は厳正な調査ということをおっしゃられました。私も言いたくないんです。もう言われるまでもなくという話をされましたが、本当は言いたくな
いわけですよ、こんな問題について数時間も議論しなきゃならない、余り前向きな話というふうに私は思いません。しかし、やはりしっかりと警察が国民に信頼
をされるためには、イバラであっても通らなければならない道であるというふうに思っておりますから、私もこうして質問させていただいております。
厳正な調査というふうにおっしゃられました。
私は改めてお伺いをしたいんですが、まず一つ、確かに国のシステムとしては検査院がある、その検査というものがあるわけです。これを公安委員長は、適正
に作用している、そして十分なチェック機能を果たしているということでお考えかどうか。
そして、厳正な調査と言われたときに、これまではいわゆる警察の内部調査という形をとってきたわけです。ですから、ある意味、告発者がいれば、片一方の
当事者というのは警察組織そのものになるわけですが、その組織そのものが内部調査をしてきた結果、今のような調査結果が出てきているわけですが、これを厳
正な調査というふうな御認識をお持ちですか。
村田国務大臣
一つは、都道府県警察の会計に関しましては、県によるもの、これは県知事が県警本部あるいは都道府県警察に命じてやる調査というものがあるし、それから監
査委員による監査というものもありますし、それから国費につきまして警察庁がやる調査というものもあるし、会計検査院のやる会計検査というものもあるわけ
でございまして、そういう中で会計の適正な執行が図られていくということになるというふうに思います。
要するに、その会計検査院の検査について厳正に行われているかどうかということについて、私がその評価をするということは大変難しいことでございます
し、それは私が意見を申し述べることは差し控えさせていただきたいと思いますが、私の立場から、都道府県警察によります検査、調査につきましては、各都道
府県の公安委員会の管理のもとに、適切あるいは適正あるいは厳正に行われているものというふうに考えているわけでございます。
泉委員 もう一つの質問の警察の内部調査ということについて、そのものについてどう思われま
すか。
村田国務大臣
事実、正直申しまして、これまでの調査について不適正といいますか、十分でないというところもあったかに思います。したがいまして、捜査の対象を、部署を
かなりたくさん拡大するとか、あるいは調査の手法も、会計課の課員がやるというようなことではなくて捜査員が加わってやるとか、あるいは聞き取りなんかの
手法についてもかなり変えるとか、いろいろな内部の調査のやり方についても、これまでの御批判を受けながら、かなり改善がなされてきているのではないかと
いうふうに私ども考えております。
泉委員 そういう御姿勢で取り組まれてきた結果、先日、視察のときに、
視察に一緒に行かれた共産党の吉井議員がお話をされていたことで、愛媛県の県民への世論調査というものをされたそうですね。そのときのことを吉井議員は報
告されていましたが、県民の八割が県警の調査に対して、これは信頼できないというような回答を出されている。これはいわゆるアンケート調査なわけですが、
多くの一般の国民もです。
私たちも、ある意味、一般の国民の感覚も時に持ちながら、しっかりとこうした審議に取り組むわけですが、やはり当事者であるところの組織が、第三者機
関、例えば公安委員会が特命チームをつくり、各都道府県の公安委員の指導のもとでこういった不祥事、不正経理疑惑について取り組まれたというところは、私
は一つもまだ聞いておりません。なぜもう少し客観性を持てるような、いわゆる警察が起こしたかもしれない不正の疑惑について、同僚あるいは後輩がその聞き
込み調査に行くということ自体が、これはもう機能しないということ、残念ながら、これはどの組織でもそうです。
やはり身内に対しての調査というものは、一般的にはそれは及ばないということを考えるべきであって、例えば厚生労働省の薬害エイズの問題のときのよう
な、全国注視のもとで特命チームをつくって、そして資料を捜すという、そこまでの明確な意思が国民に伝わることがあればいいですが、今回この不正経理疑
惑、そこまでのメッセージが伝わっていないんじゃないですか。いかがですか。
村田国務大臣 愛媛県の世論調査によって、まだ会計疑惑に対しましての県民の
信頼というものが低いという結果が出た
そうでございますが、それは大変残念なことでございます。
ただ、先ほど私も申しましたように、国家公安委員会が専任チームをつくって出かけていくということまではもちろんございませんけれども、例えば県費の関
係の調査につきましては、最終的には監査委員の監査というものもございまして、これはまさに第三者機関でございます。
ただ、警察のいろいろな経費の執行状況の問題については、この委員会でも各委員から何回も御批判もされましたけれども、一定の限界もあるわけでございま
す。捜査に対しての秘密といいますか、秘密保持という限界もございまして、まるっきりすべてをあからさまにするということについては限界があるということ
でございまして、そういう意味で御批判があるということも私どもよく存じております。
しかし、そうであるがゆえに、私どもはいろいろな調査のやり方につきましても、公正さを確保するように、公安委員会も、その調査の手法も含めてしっかり
と警察から聞くということで、その調査のやり方についても、きちんとしているのかどうかということについても改めて点検をして、公正さを確保するという努
力をしているわけでございます。
そういうことで、なお一層、私ども厳格な調査に心がけて、一刻も早く県民の信頼の回復に努めなければならないと考えております。
泉委員
委員長、私も、国家公安委員会が地方に出張って、そして特命チームでという、それは最終手段としてあり得るかもしれませんが、そこまでは考えておりません
でして、例えば今回の愛媛県警でいえば公安委員会があるわけです。そして、私は公安委員長からこんな発言をお伺いしました。これはある意味、全国の公安委
員長の思いでもあると思います。
それは、できたら、予算さえつけば、各都道府県の公安委員会の事務局、これをやはり警察職員からの出向ではなくして、しっかりと知識や経験、警察内部の
ことにも詳しいプロパーの職員で事務局をつくりたいというようなお話をされていました。
この公安委員長は、もちろん現在の実情を踏まえた上で、それも難しい、そして現在の状況では警察からの出向もそれはいたし方ないという御意見をしっかり
と持っていられる方です。しかし、思いとしては、やはり公安委員会としてもう少し独自性を持ちたい、そんな思いも持っておられます。
愛媛県警には、今、正確な数字はわかりませんが、二千三百人から四百人ぐらいの県警職員がおられるはずです。そういう中で公安委員会の事務局に充てられ
ている人数というのは、もう本当に微々たるものだというふうに私は思っております。二千三百人近くの県警職員がおられるのであれば、やはり公安委員会の事
務局に独自のスタッフをせめて十数人置くぐらいの、今警察官の増員計画も出しているわけですから、私は、そのぐらいの予算を確保していいのではないかなと
いうふうに思っております。
大臣、この公安委員会の事務局の独自性を確保するために事務局を独立させる、これは答弁の中で、やはり警察の専門知識を持っている人間が必要だという答
弁があるとしたら、それを乗り越えていただいて、私は答弁をしていただきたい。そういうことも踏まえたような専任のスタッフを置けるという状況は、この増
員計画の中で私はできているというふうに思いますが、大臣、いかがですか。
村田国務大臣
公安委員会のあり方、管理能力の強化ということについては、警察改革がつとに叫ばれた平成十二年当時に、いろいろな議論が起きまして、一つは、我々国家公
安委員会の委員は専任が原則でございますけれども、地方ではそうなっていない、非常勤という形になっているということ、あるいは、今委員がおっしゃったよ
うに補佐体制をしっかり充実すべきではないか、こういう意見もあったというふうに思います。
これは、一つは、いろいろな問題が絡んでおりまして、定員とか予算の問題が重大なファクターとしてあるでしょう。それから、果たして専任をしてくれるよ
うなスタッフがいるかどうか、そういう人たちがいるかどうか。全国くまなく、それで、しょっちゅうそういう人がもう何年かでかわっていくわけですから、そ
ういう人材を確保できるかどうかとか、あるいは、警察行政の二重化が起こってしまうのではないかということですね。
いろいろなもろもろの意見があって、検討した結果、とりあえず国家公安委員会につきましては、本当に部屋までつくっていただいたわけで、それからスタッ
フも増強されて、公安委員会の会議の中身も、私が国会で引っ張られていて不在のことも結構ございますけれども、私が出席している限り、かなり子細なところ
まで委員の皆さん方が警察の幹部に対しまして意見を申し上げて、適度な緊張関係を持って行われている、こういうふうに私は考えております。
しかし、この会計の問題に端を発して、また再び警察行政についてのいろいろな問題が指摘されておりますが、とりあえず私どもは、国家公安委員会として会
計に関する規則をつくりまして、二度とこうした不正経理が行われないように、管理機能をまさにこれまで以上に発揮していきたい、こういうふうに考えている
わけでございます。
泉委員 これは、公益通報者保護法という法律が昨年審議をされました。その中
でもうたわれていることですが、基本的
には自浄作用というものをまず大前提にしたい、私たちもそう思っております。
しかし、その自浄作用が発揮をされなかった場合は、やはり公益通報者保護法であれば外部通報という形で真実を明らかにしていかなければならないわけでし
て、今回の警察の問題も、私は正直、一年置いて、こうして今また内閣委員になって、いまだにこの問題が続いているということについて、本当にびっくりして
おります。
それは、予算の執行の適正化を検討する委員会まで設けて、警察庁が取り組んできたことは何だったのか。これからももしかしたら、我々も本当に前向きの議
論をしていきたいにもかかわらず、またぽろぽろといろいろな都道府県警でいわゆる内部告発というものが出てくるかもしれないわけです。
そういう状況を早くなくさなきゃならない。私たちは本当にこれを心底願っているわけですから、ぜひ、自浄作用、そしてそれがもし警察内部でままならない
のであれば、そしてまた既存の監査システムで足りないのであれば、やはり新たな手を考えていただきたい。
私たち民主党としては、それは公安委員会が独自の事務局を持つことであり、そして独立性を発揮して、警察内部にももちろんチェック機関、監察機関という
のはございますけれども、しかし、残念ながらそこでは機能していないというふうに私たちは判断をしております。
その意味で、この公安委員会の事務局がさまざまなハードルを乗り越えて、独立性を高めて、そして警察に何か問題があったときにはそれをしっかりと第三者
的に調査する、チェックする、そういった機能を持てるよう、私たちは提言をしたいということをまず第一点申し上げておきたいというふうに思います。
そして、先ほど我が党の大島議員からもお話がありましたが、改めてここで確認をさせていただきたいと思います。それは、やはり捜査費、報償費の問題につ
いてであります。
改めて、この捜査費とは何かということをお話ししますと、捜査員の活動のための諸経費、これが一つですね。そして二つ目が情報提供者または協力者に係る
諸経費です。三つ目、その他犯罪捜査等の活動を推進することを目的として支出されるもの、そういった認識だというふうに思いますけれども、私は、この日本
の社会の中に、警察が情報提供者に協力金を出す、そういう文化が本当にあるのかということをもう一回お伺いしたいというふうに思います。
そして、あるのであれば、全部を挙げなくても結構です、それは、先ほどは薬物、銃器、公安とおっしゃられましたが、改めて、どの分野においてこういった
協力金が支払われるのか。ほかにももっとあるのかもしれませんね、交通安全から、あるいは、ほかにもいろいろあるかもしれません。改めてお伺いをしたいと
思います。いかがでしょうか。
安藤政府参考人
それぞれの情報提供者に協力金を、謝礼を払うという場合は、それぞれの分野ごと、それから濃淡があると思いますが、もちろん公安的な捜査、テロの、例えば
極左暴力集団に対して、中から情報提供を、動きをとるという場合もありますし、暴力団捜査というのは御案内のとおりあります。銃器、薬物とか、あるいは交
通事件捜査でも、事件捜査の過程で情報提供をお願いするとか、もう少し一般的な窃盗犯とか、ジャンルと濃淡はありますけれども、いろいろな過程で情報提供
というのは必要であるわけであります。ですから、そういう幅広い中でこの捜査費が使われて、今日の日本の治安を確保してきたんじゃないかと私は思います。
泉委員
我々、一般に、警察の方から、ちょっと隣に変な人はいませんかと、もし二人の警察官が我が家に来たら、それは喜んで進んで協力をするわけです。そこで金を
よこせということは、普通、一般の国民は要求しないというふうに私は思うわけですが、これは、要求をした人間に協力金というものが払われるのか、それとも
あらかじめこの人にはという目星をつけて協力金を支払われるものなのか、それをお伺いしたいと思います。
安藤政府参考人 お答えします。
今委員御指摘のような、一般的な地域の住民の自発的な、市民としての普通の協力みたいなものは大体無償でということが多いわけでありますが、そういう場
合でも、しょっちゅう、ある事件とか窃盗とか、地域でいろいろなことで事件捜査が進んでいるところに特定の家庭に情報提供をお願いする、そういう場合は、
やはりこちらから、わずかでありますが謝礼を支払うということはあり得ると思います。
向こうから要求というよりは、こちらの判断で決めさせていただいているということでありますし、冒頭、委員おっしゃいましたように、日本の今の捜査の状
況を申しますと、だんだん一般の国民も、残念なことに警察捜査に自発的な協力というのは昔に比べて薄くなっている、そういう中でありますので、やはりこの
捜査費というのは非常に大事になってきたんじゃないかなと思います。
泉委員 薄くなっているといっても、やはり全国で、数年前までは八十数億、そ
して最近ではようやく四十億前後という
ことですが、それだけのお金がこの捜査費、国費の分で出ているわけですね。
これは全国民に渡るにしても相当な額でして、私は決して、これは協力者が減ったといっても、軽い金額ではないなと思うわけです。それだけのお金が本当に
協力者に支払われているんだろうかというふうに思うわけですが、これはさらに、内訳でいきますと、捜査員活動のための諸経費、そして情報提供者や協力者に
係る諸経費、これは会計報告上判別されるようになっておりますか。
安藤政府参考人 今委員御指摘のような明細については、そういう統計はとって
おりません。現時点では、それは正確な
数字はわかりません。
泉委員
そこで、いろいろ追及したいことはあります、ありますよ。でも、あえて前向きな提案をしますが、私は、やはり、この捜査員の活動のための諸経費と、情報提
供者、協力者に係る諸経費、これは、これからは分けて報告をしていただけるような体制をつくるべきだというふうに思っております。これぐらいは私はできる
ことだというふうに思いますよ。
捜査員の活動のためには、いろいろあるでしょう。捜査本部を設置するための什器等の借り上げ費用、あるいは電気、ガス、水道料金、必要経費ですね。こう
いったものは、別に相手の名前を隠して、そして領収書を書いてもらうようなものではない、ある意味正規の支出なわけですから、それはいいでしょう。全部明
らかに、真実のままを出していただく、金額もすっかりわかるはずですね。
そして二点目、捜査活動に要する経費。この中でいうと、やはり捜査員がいろいろ使った交通費、飲食費、これは同じくやはり何も隠すことはない。近くの
スーパーでパンを買ったからといって、別にそれが会計上報告されても全く問題ないわけです。
では、何が問題かということをもう一回明らかにすれば、これは情報提供者と協力者に係る諸経費なわけですね。そういう認識ですね。
であるならば、今言った捜査活動のための諸経費と情報提供者、協力者に係る諸経費、これは分けて会計報告がなされるべきだということを私は提案申し上げ
ますが、委員長、いかがでしょうか。
村田国務大臣 後で官房長に補ってもらいますけれども、今、泉委員がおっしゃ
るように、そんなにしっかりと、はっき
りと分けられない、悩ましいところが実は現場ではいっぱいあるんじゃないかなというふうに私は思うんですが、まあ、後は官房長の……。
安藤政府参考人
そういうことを仮に区分けしたとしますと、特に一点申し上げたいんですが、情報提供謝礼についての額というのはもう固定される、特定されるということが情
報活動にとってこれは大きな支障を生じる。情報提供謝礼というものはどれぐらいの件数、どういうぐらいの額をやっているとか、そういうこともありますの
で、これは非常に慎重に考えなきゃいけないというふうに、とりあえずそういうこともあります。
泉委員 まず、大臣にお伝えしたいんですが、今、いろいろ分けにくいというお
話がありましたが、ちゃんと警察庁は手
引をつくって、事細かく具体的事例を書いて、分けられるように書いておりますので、これは分けられるんです。それが第一点。
そして、今、協力者に係る諸経費が何件、幾らとわかってしまうと情報収集活動等に支障を来すというお話がございましたが、もしこの日本に、捜査費、協力
費が、これが時に情報収集活動や犯罪の撲滅に有効に活用されているということであれば、それは私は、国民に対してしっかりと出していく一つの情報としてい
いと思いますよ。国民に対して、我々、この国では、情報提供のために、情報収集のために、これだけのお金を使って、そして犯罪をしっかりと防止、抑止をし
ているんだということを言ったらいいじゃないですか。自信を持って出しているお金ですから、これは言ったらいいと思うんです。
しかも、それは、別に都道府県警、さらに小さい所轄のところで、何件、幾らなんという話を私はしたいとは思いません。例えば国単位でもいいかもしれませ
ん。できれば都道府県単位ぐらいでおさめてもいいかもしれない。この都道府県では、いわゆる情報提供としてこれだけのいわゆる協力費、捜査費をお支払いし
ましたよ、活用しましたよということをやはり出していただくことこそが、この情報公開の時代、そして警察の信頼が揺らいでいる時代だからこそ、私は必要だ
というふうに思っておりまして、ぜひ、このことを御検討いただきたいというふうに思います。大臣、いかがですか。
村田国務大臣
私は、そういう数字を出すことが捜査の傾向とか方針を周知、明らかにしてしまう、だから困るんだという意味で、多分、官房長が答えたというふうに思うんで
す。だから、そういうところの問題があるということで、出すのは余り適当ではないという答えになったんだろうというふうに思います。
泉委員
これは、この捜査費については、平成九年度以前は、これは県費捜査費になりますけれども、講師謝金とかを一緒の執行の額の中に含めていたものですから、県
費捜査費そのものの執行額がわかりませんでしたという答え方になっているわけです。要は、何かと一緒に抱き合わせをすることで全体が確かにぼやける、その
ことによって捜査に関する、かかった費用というものが確かにぼやかされる。それもそれでメリットもあるでしょう。
しかし、やはり都道府県レベルぐらいで大枠で出すことは、何もそれは捜査に支障を来すものではないですし、そして、モラルハザードが起こるというような
御懸念もあるのかもしれませんが、私は、この日本の国民はそんなに低俗な国民ではない、たかりの国民でもないというふうに思っておりますので、これはしっ
かりと機能できる。
逆に私は、例えば薬物対策や暴力団対策のいろいろなデータというものをよく見るわけです。そのときにいつも思うのは、犯罪が減ればこれは捜査費が有効に
機能したからだと言い、犯罪がふえればやはり捜査費が必要だと言い、結局、捜査費が必要だという説明を警察の方はしてくださるわけなんです。しかし、やは
りそれではわかりにくい。これだけ薬物の検挙事案があったり、あるいは銃器の押収事案があったり、そういうことについてのこの捜査費の関連性、費用対効果
が全く今PRできていないわけですね、警察の方として。
やはり私は、これを積極的にPRをしていただくという観点からも、もう時間が余りありませんから、ぜひともこの捜査費、今は非常にわかりにくい、ぼやか
した、あえて輪郭をはっきりさせていないというところもあるかもしれませんが、この捜査費については、やはり捜査員がこれまで普通にパンを買う、什器をそ
ろえる、什器というのは机、いす、あるいはホテルに宿泊する、そういったものについてはちゃんと報告できるわけですから、実際のところ、国民の皆さんの多
くが知りたいと思っているのは、この情報提供者、協力者に係る諸経費、ここがどうなっているのかという問題です。残念ながら、皆さんもそうかもしれません
が、実際のところ、協力金がどんな実態で支払われているかということについて知られていない方が多いと思いますよ。
例えば、委員長、実際の事例でこんな協力金の支払われ方があった、それが額が幾らだった、そういった事例はお伺いされたことございますか。
村田国務大臣 具体的には存じません。
泉委員 せっかくですから、官房長にもお伺いしたいわけです。
安藤政府参考人 私は現場の警察の幹部をやっておりましたので、情報提供謝礼
というものについて、組織としてどうい
う情報の価値があるかという判断をいたしまして、そういう評価をして、実際に決裁をしたということはもちろんございます。
泉委員 改めて官房長にお伺いしたいんですが、官房長御自身がそれを執行され
たことはございますか。
安藤政府参考人 私は捜査の担当課長とか部長とかそういう立場でありますの
で、それは全部統括する立場ということ
で、具体的には私のスタッフが執行していたということであります。
泉委員 そういうことでいうと、恐らく、この国会の部屋には実際に捜査費をみずから出された
という方はおられないん
じゃないのかなと私は推測をいたします。
こういったあいまいなところが続くと、なかなか国民の信頼が回復しないということになるわけです。冒頭申しましたが、とにかく国民の信頼を回復できる
チャンスが今与えられているわけですから、そこで警察が消極的な対策ではなくして、それこそ小泉内閣であるのであれば、サプライズまではいきませんが、や
はり国民が、おっ、やるな、警察、改革しているな、そう思えるような改革を出していただかないと、我々も早く、増員された警察官がどう機能するのか、国内
テロに対して我々はどう対処するのか、これについて議論をしたいんですから、早いことすばらしい対策を出していただきたい、このことを改めて私はお願い申
し上げたいというふうに思います。
そして、次の問題に移りたいというふうに思います。
きょうは警察集中ということで、ちょっとまた違った問題についてお話をお伺いしたいんですけれども、先日、レバノンの首相の暗殺事件がございました。こ
れについて調査をしていきますと、神奈川県の相模原市での盗難車がその暗殺事件に使われていたというようなことが報告をなされました。
この件についてなんですが、これは実際には、警察庁には鑑識の実動部隊がいないということで、警視庁から鑑識の部隊がこの国際調査に派遣をされたという
わけですけれども、警察庁の中で今、鑑識という部署、あるいはたしか国際テロ対策室ですか部ですか、そういった部署は警察庁の中にもあると思うんですが、
こういったところにはそういった機能というのはないんでしょうか。
安藤政府参考人 お答えをいたします。
今、レバノンに警察職員が派遣されたという件は、これは確かに警視庁の鑑識課員三名が派遣されたということでございます。
警察庁についての御質問でありますが、警察庁に鑑識の部門というのはございまして、以前は鑑識課というものでありましたが、今は、ちょっとリストラみた
いなことをしまして、犯罪鑑識官、たしかそういう名前のもとにあります。これは、指紋とかいろいろ、そういう鑑識資料を集めたり分析するということであり
ますが、現場の鑑識活動というのがやはり今回レバノンで必要でありますので、警視庁の鑑識課員を派遣したということであります。
泉委員 これは少し手順をもう一回再確認したいんです。どういった流れで警察
庁の方にこの依頼が来たのか、これは国
際的にじかに警視庁の方に話が来たのか、それとも、警察庁から警視庁の方に話を提供したというか依頼を受け渡ししたのか、その点はいかがでしょう。
安藤政府参考人 これは、レバノンのハリリ首相の暗殺事件というものについて
疑いがあるということで、国連でこれが
問題になりまして、その国連の調査委員会が設置をされたというのがたしかことしの春だと思います。
それに基づいて各国が専門家を派遣して捜査するということになりまして、それでは日本の警察も一定の分野で協力ができないかという要請が、これは外務省
を通しまして警察庁、これは国の関係でありますと警察庁が国際協力については一義的に窓口として受ける。その中で、もちろん警察庁のスタッフだけでいいと
いうことであれば、警察庁だけ派遣するわけでありますが、この場合、非常に専門的でありますので、それを警視庁の方に依頼をしまして派遣を要請した、こう
いう流れでございます。
泉委員
この国連の調査委員会というのは、何というんでしょう、インターポールでしたか、警察は警察で国際組織がございますね。ここの……(発言する者あり)
ICPOですね、ICPO、こちらがこの調査委員会を主導しているということでしょうか。それとも、国連の中での調査委員会ということなのかがまず第一
点。
そして、例えばその国際の警察の組織が、直接警察庁に、そういった例えば事件捜査、国際関係の捜査をするということがあるのかどうか、まずそれを確認し
たいと思います。
安藤政府参考人 お答えいたします。
この場合、ICPO、いわゆる国際刑事警察機構がタッチしたということじゃございません。国連の調査委員会のもとに各国に対して要請があったということ
でありますし、その他捜査要請につきましては、例えばICPOから各国に、加盟国に捜査の共助とか情報提供とか、そういう要請はもちろんありますけれど
も、この場合はそういうルートじゃございません。
泉委員 今回、警視庁の方にお願いをしたということですけれども、今後、警察庁として同様の
組織の必要性、警察庁そ
のものですね、これは感じていられるんでしょうか。
安藤政府参考人
同様と申しますと、鑑識の分野ということだと思いますけれども、やはり現場のいろいろな事件に出動するスタッフ、そういう中で非常に専門性といいますか、
そういうものが磨かれて、世界でも非常に最高水準の鑑識能力を持っているんだと思いますが、そういう専門家を警察庁で鍛えるというわけにはなかなか難しい
と思いますし、そういうことで、これは都道府県の能力を活用した方がよろしいと思います。
泉委員 例えば
警察庁には科学警察研究所があり、国際テロリズム対策課があり、国際捜査管理官という部署があるわけですが、これはいずれも今回のようなケースには該当し
ないものなんでしょうか。今回のケースなんかでどこも作用しないというか当てはまらない組織になるんでしょうか。
安藤政府参考人 お答えいたします。
もちろん、科学警察研究所というのは研究者のグループですが、ですから、そこで鑑定といいますか、外国から資料を持ってきましてそれを鑑定するというこ
とであれば、国家機関であります科警研の能力を発揮するということでありますし、今御指摘の国際テロ情報官といいますか、そういう分野につきまして、捜査
じゃなくて情報活動を外国機関とやるという場合には、これは警察庁の職員がみずからやる分野があるという形でございますが、御指摘の今回のレバノンについ
ては、やはり現場鑑識活動でございますので、そういう形になったということでございます。
泉委員 今回のような国際協力は初めてだということですが、これはある意味、今後も同様の
ケースというのはこれから
道を開かれたというか、そういった認識を持ってよろしいんでしょうか。
安藤政府参考人 今回のケースは全く初めてのケースでありますが、これを一つのステップとし
て、また国連等から要請
があれば検討してまいりたいと思っております。
泉委員
私は本当に警察が大好きです。小さいころ、あこがれもしました。だからこそ、とにかく信頼回復、そして、この日本の治安を守るために皆さんに頑張っていた
だきたい、そのためのきょうの審議であったということで、どうか、きょう皆さんに御提言をしたことがありましたけれども、真摯に御検討いただいて、そし
て、よりよい警察行政を進めていただきたいということを最後に申し述べまして、私の質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。
|
|
|