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育児、介護休業法の改正(少子化対策)
○答弁者
厚生労働大臣 尾辻秀久君
厚生労働副大臣 衛藤晟一君
政府参考人(法務省大臣官房審議官) 山下進君
政府参考人(警察庁刑事局捜査第一課長) 菊谷岩夫君
政府参考人(厚生労働省雇用均等・児童家庭局長) 伍藤忠春君
○鴨下一郎厚生労働委員長 次に、泉健太君。
○泉健太委員 委員長の御配慮に感謝を申し上げます。
大変長時間にわたる質疑でございます。京都の泉健太でございます。
実は私も先月子供が生まれたばかりでして、別に少子化のために産んだわけではないんですけれども、やはり子供を産みたい人が産める、育てたい人が育てら
れる、そういう社会というのは本当に大切だなということをまたさらに強い思いを持って今感じているところでございます。
そして、この審議に当たって、厚生労働省あるいは関係機関のさまざまな資料を私も
研究させていただきました。文章の中には非常にすばらしい文章も多々見受けられました。しかし、そういったものがやはり――私は、少子化率、いわゆる出生
率の一・二九ショックというのがありますけれども、それと同じように、例えば男性の育児休業の取得率が〇・三三というのは、ある意味でショック的な数字だ
というふうに思っております。そして、その数字が、きょうの質疑でも明らかになりましたが、この霞が関内においても同等であるということも、なおのこと、
ショックでありますし、これをさらに改善をしていかなければならないとすれば、まずはやはり霞が関から、特にこの所管である厚生労働省から御努力をいただ
かなければならないなというふうに感じております。
そういう中で、全国の皆様にもぜひ紹介をさせていただきたい文章というのがあるわ
けですが、平成十四年の九月十三日、少子化社会を考える懇談会というところの中間とりまとめがございます。もちろん大臣ももう既に御認識かと思いますが、
ここの「序」というところには、
(いのちあるものと共に生きる喜び)
二十世紀は、物の豊かさや技術進歩による便利さに幸せを感じる世紀でした。そし
て、夫が外で働き妻が家事と育児を担うという役割分担が一般的な時代でもありました。ところが最近は、そうしたことよりも、好きな人と一緒に過ごすことに
幸せを感じるという人が、多くなってきたように思われます。技術文明の成熟は、かえって「いのちあるものと共に生きる」ことを、最大の価値と感じさせるよ
うになったのです。二十一世紀は「いのちの世紀」と言うことができ、歴史の大きな転換期にあるといってよいのではないでしょうか。
現代は先行き不透明な時代であるといわれます。お金だけでは安心が得られない時代
には、生まれ育つ「いのち」とともに生きることが、何ものにも代え難い喜びであり、子どもがいることによってはじめて得られる励ましや元気が、大きな心の
支えにつながるのではないでしょうか。
「いのち」の中でも、子どもはいわば「未来からの預かりもの」です。こうした特別
ないのちだからこそ、社会みんなで愛おしんでいく必要があると思われます。大変すばらしい文章だと思います。
この「生まれ育つ「いのち」」というのは、もちろん第一義的には家庭、親の喜びで
あると思うんですが、やはり社会全体という意識を私たちは常々持っていなければならない。ですから、他人の子供が生まれても、同じようにある意味で喜びま
すし、そして、それを一緒に育てていこうという意識を互いに持ってこの委員会の審議にも臨ませていただきたいというふうに思っております。
まずは、ちょっと違う問題について触れさせていただきたいというふうに思っており
ます。
まず第一点は、先日の大臣とのやりとりの中で、虐待に関する施設、あるいは当事者からの声をぜひとも聞いていただきたいというお話をさせていただいたわ
けですけれども、先日、八日の月曜日に、大臣、御視察に行かれたというふうにお伺いをしております。たしか東京都の新宿かどこかの児童相談センターという
ふうにお伺いをしておりますが、そのときの感想、そして今後の決意について、改めて端的にお伺いしたいと思います。
○尾辻国務大臣 短時間でございましたけれども行かせていただきました。そして、いろいろなお話を
伺ってまいりました。
一言で言いますと、これはやはり大変だなと。大変だなというのは月並みな表現に
なってしまうんですが、本当に今私の言葉で率直に言えとおっしゃると、まさしく、ああ大変だなというのを感じて帰ってまいりました。
○泉健太委員 もう少し具体的にお話をいただきたかったと思うんですが、大変なことはもちろんも
うずっと以前から大変なわけですので、そこからさらに担当の部署に声をかけていただいて、しっかりとそういった問題点が解消するように。特に人員配置の面
あるいは施設の面、両方とも不足をしている状況でございます。
先日も指摘をしましたが、中核市における設置というものがこの児童福祉法で言われ
ていながら、もう既に中核市には都道府県が置いた児童相談所があるというところで、施設の重複という問題も、これは本当に国がしっかりと問題を各都道府県
に指摘をしなければ、多分そのまま進まないという状態になると思いますので、ぜひともそちらの方もお願いをいたします。
そして、もう一件児童虐待で、これは最近の事例というか、新しい動きですので、
ちょっと見解をお伺いしたいと思います。
といいますのは、十月の十八日に、奈良県の県警捜査一課と生駒署が虐待をした親を
逮捕したわけです。逮捕をしたんですが、これまでは、普通は、傷害罪、外傷がありまして、その傷害ということでの逮捕ということだったわけですが、今回の
場合は、いわゆる被虐待児症候群ということの傷害罪で逮捕をした。そして地検の方が起訴をしたという極めて珍しいケースであります。
これについて、きょうは各方面の方々をお呼びしておりますので、まず警察の方か
ら、この被虐待児症候群での逮捕、これはどういった要件をもって逮捕をされたと。例えば加害者からの事情聴取の上で判断をした、あるいは医師の診断書と
か、例えばそういったものを具体的に申し述べていただければと思います。
○菊谷政府参考人 御指摘の事案につきましては、奈良県警察が傷害罪で逮捕したものでありまして、一
般的には、被疑者が罪を犯したと疑うに足りる相当な理由があって、かつ逮捕の必要性がある場合に逮捕状を請求し逮捕をいたしているところでございます。
今回の件につきましては、医師の診断や関係者からの事情聴取などからこれらを疎明
する資料が得られたものとしまして逮捕したものと承知をいたしております。
○泉健太委員 これは、その場で外傷がないので、もしかすると、これまでなかなか警察が手を出せ
なかったケースかもしれないなというふうに思っております。
というのは、我々が視察に行きました栃木県小山のケースでも、警察がしっかりとそ
の時点で逮捕に踏み切れなかったという部分もあります。あるいは、これは岸和田の本当に有名になったケース、去年の十一月に発生した事件ですけれども、こ
のときも、虐待を受けた長男の弟の次男が被虐待児症候群と診断されたが、証拠がそろわないなどで立件は見送られたということもありました。
これは、お答えが可能であればですけれども、岸和田の場合、証拠がそろわなかった
部分、これは何か理由を把握されていますか、なぜ証拠をそろえられなかったかについては。本人か、あるいは周囲からの聞き込みが足りなかったのか。
○菊谷政府参考人 委員御指摘の岸和田の案件につきましては、具体的なことは、申しわけありません
が、承知をいたしておりません。
○泉健太委員 やはりこれは新しい傾向だというふうに思っております。
ただ、例えば、子供さんを何らかの機会に診断をしたときに、どうも様子がおかしい
というところから症候群であるというふうに診断をされて、そしてそこから親の逮捕に至る、例えば学校の健診とか、あるいは別なけがで病院に行った先での病
院とのやりとりの中で子供の異状を発見したとか、いろいろなケースがあるかもしれません。そういった意味では、少しその対象が広がったというか、安全を確
保するボタンを押す先がふえたのかなというふうには思っているんですが、一方では、症候群があらわれたからといって、これですべてのケース、逮捕をすると
いうことになるのかどうかという問題もあるんですね。
例えば、場合によっては、症候群であっても、親ももう改善の方に向かいつつある、
そういうケースで親を逮捕してしまうことは、これは親子の分離ということが当然出てきますし、逆に、親子関係の再構築、良好な家庭環境の再構築というとこ
ろで、逆にハードルになる可能性というのも私は感じるわけでございます。
この辺について、警察は、今後、例えば何をもってこういった、もちろん事例による
とは思うんですが、最低の要件みたいなものがあるのかないのか、その辺についてお伺いしたいと思います。
○菊谷政府参考人 今の委員の御指摘でありますが、私ども警察としては、いずれにいたしましても、法
と証拠に基づいて、個別の事案に応じて厳正かつ適切に対処してまいりたい、かように考えております。
○泉健太委員 お答えいただければ結構ですけれども、今回の奈良のケースでは、当該地域の児童相
談所と連携、連絡というのはとっておりますか。
○菊谷政府参考人 逮捕に至るまでは連携等はございませんでした。
○泉健太委員 そこはぜひとも私から三点要望したいと思うんです。
一点は、こういったケース、警察と医師との連携だけで、医師が例えば診断をした、
そして警察が事情を周囲から聞き込みをしたということだけで逮捕をするということになると、時には、これは親子関係というところからいけばよくないケース
もあるかもしれません。かといって、それを野放しにするという話ではなくして、私は、こういった同様の事例のときには、ぜひ児童相談所とも連携をとってい
ただきたいというふうに思います。
そしてもう一つは、医師の診断というものをやはり明確にとっていただくようにして
いただきたいということが二点です。例えば、警察内でも心理判定士ですとかいろいろな方々、警察内で相談業務をしている方がおられますから、そういう方
が、これはそうじゃないかというふうに感じる部分もあるかもしれません。しかし、やはり専門の医師からしっかりとこういった診断というのをとっていただい
た上でというふうに、私は約束をしていただきたいというふうに思います。
実は、これも含めて三点目は、やはりこういった症候群を扱うことによっての逮捕と
いうことに関しては、新しいこともございます。これから、ある意味で積極的に取り組んでいただきたい部分もありますので、現状でガイドラインがあればそれで結構なんですが、ないようでしたら、これをぜひつくっていただいて、厚生
労働省あるいは児童相談所、医師と連携をとっていただいて、全国に周知徹底をしていただきたいというふうに思っております。
ガイドラインは現時点ではございますか。
○菊谷政府参考人 児童相談所等との連携でありますが、今後とも個別の事案に応じて適切に対処してま
いりたい、かように考えております。
また、今御指摘ありました
ガイドラインなるものでございますが、この被虐待児症候群の傷害事実による立件に関しましては、今後、実例の積み重ねも踏まえまして、ガイドライン的なも
のの作成の必要性についても勉強してまいりたい、かように考えております。
○泉健太委員 この虐待の問題というのは、勉強をされている間にも被害が出てくる問題です。もう
事例は幾つも出てきているはずだと私は思うんですね。ですから、それはもう早急におつくりいただくということで努力をしていただきたいというふうに思いま
す。どうか、そこはお約束をいただきたいというふうに思います。
きょうは法務省にもお越しいただいているわけですが、実は、逮捕ということになっ
て、場合によっては矯正施設というところに入られる可能性というのも当然あるかと思います、これは事例によりますが。そういう場合に、矯正施設内においては、親指導のプログラムというのは現在ございますでしょうか。
○山下政府参考人 お尋ねの児童虐待による行為によって刑に服している者、実は正確なところをまだ把
握できておりません。ただ、該当者はあるにしても、現時点ではそんなに大きな数字ではないんじゃなかろうかと思っております。
そういうこともございまして、こういう人たちに対する処遇の事例を積み上げて、処遇の技法を整理してプログラムにしていくというところまで
は、まだ現在至っておりません。
ただ、いずれにしましても、受刑者に対する処遇というのは、個々の受刑者が持ち合
わせております問題性、これを調査、把握いたしまして、それを本人にも自覚させ、なお本人にも改善に向けての努力を促すということを基本にしておりますの
で、そういう一環といたしまして、私どもは部内では処遇類型別指導と呼んでおりますけれども、犯罪
の行動面に着目いたしまして、共通の問題を有する者については、その者をグルーピングして、そのグループに集中的な特別教育を行うということをしておりま
すが、その中には、虐待防止にかかわると思いますけれども、生命尊重の教育あるいは性犯罪防止の教育というものは、実はもう既に準備しておるところでござ
いますので、それらを手がかりに充実させて、お尋ねのようなケースにも十分対応できるような仕組みをつくっていきたい、そういうふうに考えております。
○泉健太委員 ここもぜひ今後考えていただきたいと思うんですね。やはり、親指導プログラムとい
うのは、今、もちろん矯正施設外、児童相談所においてですとか、いろいろな団体が研究を進めているところですし、これはぜひ取り入れていかなければならな
いというものです。
しかし、残念ながら、今おっしゃっていただいたように、矯正施設内においては、虐
待をした親ということについての分け方でのそういったプログラムというのはないという状況なわけですね。ほかをいろいろ引用しながらという話ですので、こ
こについてはやはりぜひ、これだけ今注目もされている虐待事件ですので、これは子供を幾ら保護をしても、親が変わらなければやはりどうしようもない話でご
ざいます。
ですから、ここは厚生労働省と法務省、ぜひ連携をとっていただいて、法務省は法務
省なんだから別にプログラムをつくるということではなしに、厚生労働省の方でも親指導のプログラムについてこれから研究もなされていくと思います。そこの
連携をやはりぜひとっていただきたいというふうに思います。
この件については、この辺にさせていただきたいと思います。本当にもう時間がござ
いませんので、育児・介護休業法について質問をさせていただきたいと思います。
まずは、国の少子化対策プラスワン、これは四つの数値目標を出されておりますけれ
ども、端的にお答えをいただきたいと思います。この目標数字というのは、これは理想の数字なのか、当面の目標なのかということについて、大臣、まずお答え
をいただきたいと思います。
○伍藤政府参考人 こういったことにつきましては、社会実態に応じていろいろ見直しをしていくべきも
のというふうな側面も強うございますので、当面の目標というふうに私ども理解をして目標を掲げておるところでございます。
○泉健太委員 理想の数字というものをもし持ち合わせているのであれば、お答えをいただけます
か。
○伍藤政府参考人 すべての制度について一〇〇%実現するということが理想的ではあると思いますが、
現実の社会問題で、企業の実態、社会の実態、それから社会意識、こういったいろいろなものがかみ合わさって、目標といいますか、具体的な施策は進んでいく
ものでありますから、私どもは、今言いましたような、やはりその足元を踏まえて当面の目標というものを設定することがまずは現実的なことではないかという
ことで、政策を進めておるところでございます。
○泉健太委員 そうですね。やはり制度をつくった以上は、理想であるかもしれませんが、一〇〇%
というものをもちろん目指していくという話だと思うんですね。やはり、そこからすると、余りにもスピードが遅いのではないのかなというふうに思うわけで
す。この一〇%も、これを達成しなかったからといって、恐らくだれも責任はとらないんでしょう。とられる方はいらっしゃいますか。
○尾辻国務大臣 急に、責任をとれというものではないと思います。だれかとるのかと言われても、そ
れは、はっきりお答えすれば、とるべき者もいません。万が一というと、私以外にはないと思います。
○泉健太委員 万が一でも大臣が責任をとられるという話であれば、それはそういった決意というこ
とで、ぜひ実行していただきたいと思うわけです。
平成十三年には衆議院の厚生労働委員会で附帯決議というのがありまして、ここでは「男性の育児休業取得促進について調査研究を行い、有効な措置を講ずる
こと。」とあるわけですね。でも、国会の中では、附帯決議というのは、言いっ放しで終わるよと、私もよく先輩から言われるものです。それではいけない。や
はりしっかりとこの数値目標を達成させなければならないわけですね。そこには並々ならぬ決意が必要ですし、しっかりと各方面を調整しなければならない。
これは厚生労働省の姿勢としてお伺いをしたいんですが、いろいろな審議会は、各方面の方々が集められている、そして議論をした上でそれを尊重するという
手順を踏まれていると思うんですが、やはりこの取得率を高めていこうという人たちと、現実はまだまだ難しいよという方々の両方がおられると思うんですね。
厚生労働省としては、子供たちの命、そして、子育て支援を考える省庁としては、やはりそこは積極的に、なるべくそういった取得率を向上させる側の、と言う
と言い過ぎかもしれませんが、立場であるというふうに考えてよろしいですか。
○尾辻国務大臣 そういう言い方になると、そのとおりでございます。
○泉健太委員 私が何を言いたいかといいますと、やはり当面の目標と理想というものをしっかりと
分けて考えていただきたい。
例えば、働く皆さんの集まりである労働組合の連合さんも含めてですけれども、我々民主党も、育児休業期間の延長、こういったことについては、もちろん一
年六カ月ということもさることながら、事実、現時点では、例えば入所しようにも、年度年度で入所していくわけですね、こういった施設は。
ですから、一年入れなければまた次の年度という話になってくる部分がありまして、一年六カ月まで認めていただいても、空白の期間というのがどうしてもで
きる、途中で入所できない施設がたくさんありますから。そういう意味で、例えば、こういった施設
に入所できない方々については、特例として年度末まで育児休業を認める、そういう方向も、厚生労働省としてはこれを目指しているというふうに考えてよろし
いわけですか。
○尾辻国務大臣 これは両方から考えなきゃいけないと思います。育児休業の方からも考えるところが
ありましょうが、保育所の入所という面からも考える、その必要があろうかと思います。
今おっしゃいましたように、保育所の入所というのは、基本的には四月の一日ではありますけれど
も、これはもう、途中入所というのはありますし、また、今こうした待機児童が多いという事態を踏まえまして、ある程度の定員オーバーは認めて入所可という
ようなことで、各保育所は相当柔軟に対応いたしておりますから、そうした中からの取り組みということもあろうかと思います。この両面があるということを申
し上げておきます。
○泉健太委員 例えば、もう一つ言いますけれども、深夜業を制限する制度というのがあるわけです
けれども、これは、現時点では、小学校の就学始期に達するまでの子供を養育する労働者が請求した場合は深夜労働を制限するということになっているわけです
ね。我々は、特にこれは中学校の就学の始期ぐらいまでは、親と子は夜は一緒にいさせてあげたいという思いもございます。
中学校就学始期まで年齢を上げるということを我々自身は訴えているわけですが、厚生労働省さんもそこは、理想としてはそう思っているけれども、当面は、
現時点では小学校の就学始期に達するまでだという考えでよろしいですか。
○尾辻国務大臣 通常、子供が小学校に入学するころには、身の回りのことをある程度自分でできるよ
うになっております。親が育児にかける時間もかなり少なくなっております。そうした親の育児負担が、小学校に入学するころにはある程度、ある程度じゃあり
ません、相当軽減されると考えることから、今回の深夜業の制限の対象とする子の年齢は小学校就学の始期に達するところまでとしておるところでございます。
これは、そうした考え方に基づいておりますから、理想ととりあえずの現実的な判断、判断といいますか選択ということではない、私どもはこれは一つの考え
方に基づくものとして考えております。
○泉健太委員 看護休暇の方はどうでしょう。国の方は、子供を持つ親は年五日という話ですが、我
々は、子供一人当たり十日。実際の政策判断として、一人当たり何日という部分については、我々もそれはすぐ要求できるものではないと思いますが、その我々
のような考え方を理想として感じていられるのか。それとも、これも今おっしゃったのと同じよう
に、もうこれ以上進めていく余地がないというふうにお考えなのか、どちらでしょうか。
○尾辻国務大臣 その問題につきましては、こ
の法律を施行した後、いろいろ実際にやっていく上でまた一つの形が出てくるだろうと思いますし、そうしたものを踏まえながら検討すべき事項だと考えており
ます。
○泉健太委員 ありがたいですね。そこはぜひ取り組んでいただきたいと思います。
先ほどの深夜業の話も、以前は家庭が子育ての第一義的な機能を有して、それを社会
がサポートするという位置づけだったわけですが、実はその家庭の部分が、今どんどん人が減っているというふうに私は思うんですね。以前は核家族でもなかっ
た。ですから、家庭といえばサポートはたくさんあったわけです。それが核家族化になり、父と母になった。今度はさらに共働きで、その核家族の中ですら、家
庭と呼ぶものはあっても、事実上子育てというのは、する人がいなくなりつつある現状もあります。
多分こういう統計というのはなかなかないかもしれないんですが、親と子供の、例えば小学校就学前まで一緒にいる時間の通算時間みたいなものの統計があれ
ば、これは恐らくかなり少なくなってきているはずなんですね。要は、親と子供の接する時間というのが非常に少なくなってきている、これは社会的傾向だと思
うんです。
確かにこれまでは、小学校に入るまでには大体の能力も身につくだろう、だからもう負担もないから大丈夫だという話だったと思うんですが、親と子の接する
時間、信頼関係を築く時間というのがまだまだ足りないという現状から考えれば、私は、中学校就学始期まで年齢を上げる、深夜業に関してそういったことが
あってよいのではないかというふうに感じております。ぜひそこのところは改めてお考え方を変えていただきたいというふうに思っております。
そして次に、さまざまな補助金、先ほど小宮山委員からも指摘がございましたが、私もぜひ指摘をさせていただきたいというふうに思います。
小宮山委員の資料の中では、二十一世紀職業財団ということで、いろいろな補助金のメニューがあるわけですね。この資料の中にはその主項目が載っているわ
けですが、そこからさらに育児・介護雇用安定助成金の内訳を調べてみますと、育児休業取得促進奨励金というのがありまして、これは、育児休業を取得しやす
い環境づくりを促進するための両立支援対策を計画的に実施し、男女双方に休業者が生じた場合に、一企業七十万円お出しをするというものなわけなんですね。
これが、平成十五年、予算としてはかなりとっていまして、一億八千四百八十万円、そして件数は二百六十四件分とっているんですが、実績がゼロというふう
になっております。この理由についてお聞かせいただきたいと思います。
○伍藤政府参考人 先ほど来言われておりますように、男性の育児休業取得率が非常に低いという状況の
中で、多分、推測いたしますに、これは要件が男性、女性ともに育児休業を取得したことということが要件になっておりますので、男性がとったケースがないと
いうことで、この対象企業があらわれなかったということではないかというふうに推測しております。
○泉健太委員 厚生労働省として働きかけはされましたか。
○伍藤政府参考人 各都道府県の労働局を通じて、こういった制度についての周知、啓発というのには常
日ごろから努めておるつもりでございます。
○泉健太委員 大変残念ですが、もう時間です。
こういう、二百六十四件分、約二億円ぐらいの枠をとっていながら、残念ながらゼロ
件という状況は、これは余りにもひどいかなということを感じざるを得ません。
こういった補助金、ことしも同額、一億八千四百八十万ですか、ことしも書いてあるわけですが、ことしの実績についてはこの表では書いてありませんので、
また私も調べていきたいと思います。
要は、今後予想される事態としては、看護休暇も、統計から見てみますと、女性の方が長くとりたいし、長くとっているという現状がございます。そうなる
と、これについても、また結局男女差が出てくるんじゃないのかということがもう容易に想像がつくわけですね。
私も子供がいますが、もちろん、国会議員ですから、一般のサラリーマンの皆さんとは同じに休めないというふうに理解をしております。しかし、男性とし
て、あるいは夫として、やはり子供を看護したい、あるいは育児休業をとりたいというその思いは、一夫としてこれは持っております。自分がもしサラリーマン
であればやはりとりたい、とれるような職場づくりをしたいという思いを持っております。
特に、この男女共同参画という社会の中では、女性の施策が中心に取り上げられる、これはすばらしいことですが、男性の取得率を上げるというのは、非常に大切な男性の施策です。ぜひここを一生懸命取り組んでいただきた
いというふうに思います。
最後に、その件について、大臣と副大臣、お願いをいたします。
○尾辻国務大臣 しっかりと取り組んでまい
りたいと考えます。
○衛藤副大臣 私どもも、少子化問題をずっとやる中で、男女共同参画型社会ということと同時に、
少子化については、子育てと家庭ということと同時に、やはりもっと多岐にわたって検討すべきではないのかという感じを今持っているところでございます。
それが、育児支援というだけでない、例えば、先ほど保育所の話もございましたけれども、保育所は、もともとは保育に欠ける状態のところへの、お母さんが
働いている、共働きで働いている方に対する支援という形でやっているわけでありますけれども、今、同時に、仕事と子育ての両立の面ではその理念を持って
やっているわけではありますけれども、もっと少子化対策として、子育て支援にストレートにいくところをもっと検討しなければいけないのではないのかという
ぐあいにも思っているところでございます。ですから、そういう意味を込めましても、充実方について努力してまいりたいと思います。
○泉健太委員 どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。
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