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厚
生労働委員会
○答弁者
厚生労働大臣 尾辻秀久君
○鴨下一郎厚生労働委員長 次に、泉健太君。
○泉健太委員 泉健太です。
きょうは、本当に我々民主党、二十分ずつという大変短い時間の質問ですので、手っ取り早くになりますが、お伺いをしたい
と思います。
きょうは、戦没者の遺族に対する特別弔慰金支給法の一部ということと児童扶養手当ということですけれども、通告はしてい
なかったんですが、実はちょっと、この数日、大変虐待のニュースが数多く流れていることを、恐らく大臣ももう御存じかというふうに思います。
これは、児童虐待防止法がこうして議員立法で動く以前のものも含
めて、今やはり、昔のお医者さんの資料やあるいは警察の資料をもう一回ひっくり返して見てみると、実はこれは虐待だったんじゃないかというケースも含めて
出てきていると思うんですね。
そういった意味で、やはり、それぞれに命があり、それぞれに大切な体があってのさまざまなこういった児童虐待、過去にも
う忘れ去られたものもあるかもしれないと私は思っています。
そういった意味では、できましたら厚生労働省の方から各児童相談
所の方に、過去の調査をもう一回できないものかどうかということを、ぜひ今後御検討いただきたいというふうにも思っております。
そしてまた、もう一つは、もし、ある一定の時期にそれなりの数の虐待事件が頻発をしているという状況がある、あるいはそ
ういった傾向が見られるようであれば、例えば厚生労働省なりの非常事態宣言のようなものをぜひとも検討していただけないのかなというふうにも思っておりま
す。
まず、この二点についてちょっとお伺いをしたいと思います。
○尾辻国務大臣 この前の法律改正で、児童虐待、必
ず届け出てくださいね、報告してくださいねということを決めました。そんなことがあるのかどうかということはわかりませんけれども、確かにこのところまた
児童虐待に対する社会の関心も深まってきて、社会全体で子供を守ろうという雰囲気ができてきたこと、私は、そういう意味では、子供たちをみんなで守ろうと
いうことはすばらしいことだというふうに思っておるところでございます。
そうした中で、さらに子供たちを守るためにどうするかということでございますが、今御指摘の件は、児童部会のもとに児童
虐待等要保護事例の検証に関する専門委員会が設置されておりますので、こうしたところでまたぜひ検討をしてもらおうと思います。
○泉健太委員 今の質問は、ちょっと通告の時間もな
かったものですから、あくまでそういった検討をしてくださればというふうに思っておりますので、どうかお願いいたします。
もう一度言いますが、各児童相談所におけるもう少し長い過去を振り返った中での虐待の、もちろん現場の現在の対応でも
いっぱいいっぱいなんですけれども、できましたら過去をさかのぼってのそういった調査もぜひ御認識をいただきたいということと、非常事態宣言というものも
時には厚生労働省、大臣が出す可能性もあるんだというふうには、ぜひ考えておいていただきたいと思います。
本題に移りたいと思います。 まず一つは、特別弔慰金の関係です。
我々も、基本的にはこの特別弔慰金というものは、その性質上からして反対ではございません。むしろ、戦後六十年という大変大きな節目の中で、我々自身もも
う一度平和に対する認識を新たにしなければならないというふうに思っております。
実は、二〇〇〇年の初頭ぐらいには、国会議員、例えば衆議院でいうと、戦前生まれの方々が大体三分の二だったんですね。
戦後生まれが百八十八人で三分の一だったわけです。
それが、この二回の選挙を経て、現在、実は戦後生まれがもう三分
の二になっているんですね。戦前生まれの国会議員が三分の一ということで、大分そういった意味でも、国会議員の中でも意識、認識がやはり変わってきている
のではないのかなというふうに思います。
そういった中で、戦争の大変な苦しみを味わった御家族、御遺族の皆様に弔慰金をお渡しするということはとうとい事業だと
いうふうに私も思っておりますが、これはずっとこれまで、十年、十年という節目の中で期限を切って、この政策について論じているわけです。
前回の給付の際、これは平成十一年のときに、新規に対象者になった方々への給付ということでなされているわけですけれど
も、このときに、弔慰金の意義、目的について、政府としては、これは遺族の状況ですとか、あるいはそのときの国民の全般的な考え方を把握して検討するとい
うふうに答弁をなされているわけですが、今回のこの弔慰金の給付について、政府としてはどのように遺族の状況を見、また国民の全般的な考えというものを判
断しての給付になったのか、御説明をいただきたいと思います。
○尾辻国務大臣 お話しのように、この特別弔慰金と
いうのは、戦後四十年だとか五十年だとか六十年だとか、そういった区切りのところで支給されてきたわけでございますが、ことしはまた戦後六十周年というこ
とで、改めて特別弔慰金を継続しようということに決めたわけでございます。
お話しのように、十年前の平成七年以降の経済情勢の変化や遺族の心情も含めて検討するということになっておりましたの
で、検討をいたしまして、やはり、今日の我が国の平和と繁栄の礎となった戦没者等のとうとい犠牲に思いをいたし、これらの方々の遺族に対し国として弔慰の
意を表することが必要と考え、したがって、考え方が変わらなかったということになるわけでありますが、以前と同じ考え方のもとに特別弔慰金を継続支給する
ということにしたわけでございます
○泉健太委員 何らか、この予算を作成する中で財務
省の方からはいろいろと御注文があったというふうに聞いておりますけれども、その点、例えば財務省の方からは、予算を削るべきだとか、あるいは対象者を変
えるべきだというお話はございましたか。
○尾辻国務大臣 それほど個別な話があったわけでは
ございませんけれども、戦後六十年、どうなんだろうねという話はないわけではございませんでした。
しかし、六十年たったからといって別に遺族の悲しみが消えるわけ
でもないし、国のために犠牲になった方々に対して国が弔慰をするというのは当然国としてやるべき行為だというふうに我々は申し上げ、そのとおりになったと
ころでございます。
○泉健太委員 こういったものですから、私、もうこ
れ以上はお話はしませんけれども、国民の全般的な考え方という中で、私自身も、平和ですとかあるいは戦後処理というものに対しては非常に強い関心を持って
おります。
もちろん戦争体験の人間ではありませんけれども、なるべく多くの先人の方々の御労苦というものをお伺いし、またそれを追
体験させていただくことによって、少しでもその苦しみというものを次の世代にまた伝えていきたいという思いを持っておりますが、やはりこの弔慰金について
は、国民全般的な考え方というものは最近余り聞かれなくなっているんじゃないのかなということも懸念をしているところであります。
それぞれ関連する諸団体もございますから、一義的にはそちらの方
からお声を聞かれるということになるとは思うんですけれども、そういった内部だけの話よりも、さらにこれからは国民全般の考え方というものを少し酌み取る
御努力をしていただきたいということも考えております。
そういったことで、今後、次の支給ということもまた、これは平成十七年以降、期限が来ればまた今後もという話にはなると
思うんですけれども、その辺の現時点での厚生労働省の見解として、今後もこの給付、私は、ある意味、もし性質というか命の重さは変わらないということで
あったり、あるいは戦争で亡くなられた方々の補償というものは必ずやらなければならないということであれば、こういった途切れ途切れ、毎度毎度検討すると
いうことではなくして、しっかりと最後まで面倒を見るんだということを宣言してもいいというふうに思うわけです。その辺の厚生労働省の方針は現在どうなっ
ていますでしょうか。
○尾辻国務大臣 まず、冒頭言われましたことについ
て申し上げますと、私も、先生が区別された戦後生まれ、戦前生まれの区別でいきますと、戦前生まれでございます。そして、戦争の苦しみを、父も戦死してお
りますから、よく知っておる一人であります。
そういう立場で申し上げますと、確かに、もう戦争が風化したのかなという思いを最近しないでもありません。ですから、私
たちがやはりそうしたことをきっちり伝えていかなきゃいけないんだということを改めて思いますということを、まず申し上げたところであります。
その中で、では次の特別弔慰金という話になりますと、これは十年償還の国債ですから十年続くわけでありますから、今度は
十年後の話であります。
これはもうそのときの、今先生お話しになっておられるような社会
情勢の変化だとか遺族の心情だとか、そんなことを勘案して決めることになるだろうというふうに考えます。
○泉健太委員 ちょっと時間もありませんので、この
質問は後で中根議員も触れますのでそちらの方に譲りたいと思いますが、引き続き、これは私が当事者でやってもきましたけれども、戦没者の遺骨収集について
お伺いをしたいと思います。
昨日というか一昨日ぐらいに、私のところにもはがきが届きました。私がかつて所属をしていましたJYMA、日本青年遺骨
収集団が現在厚生労働省の派遣で硫黄島へ行っております。
そこから、硫黄島からはがきが来まして、今回は二十柱の御遺骨を
収骨することができたというような、その結果の報告が来ております。
この遺骨収集については、これまでも多くの国会議員の方々が取り組みをされて質問もされてきたわけですけれども、私も当
事者としてこれまで数度各国に派遣をさせていただきまして、まだまだ日本における遺骨収集の取り組みというものはどうもエンジンがかかっていないなという
気がしてならないわけです。
その理由をいろいろと調べてみました。一つは、やはり遺骨収集そのものの立法がないということですね。法律の根拠がない
ということが挙げられると思います。
大臣は、昨年の秋ぐらいの国会の中で、大臣に在任中に何とか筋道をつけたいというふうにおっしゃられましたが、それから
半年を経過し、ある意味、再任をされれば別ですが、任期は刻々と短くなってきている中で、今後のスケジュール、あるいは現段階のそういった取り組みの状況
がどうなっているか、お聞かせいただきたいと思います。
○尾辻国務大臣 まず、先生御自身が日本青年遺骨収
集団として何回も遺骨収集に行っていただきましたことに、感謝を申し上げたいと思います。
私も、それこそ何回も遺骨収集にみずから行っておりますから、現場、現状というのはよく承知をいたしております。そうし
た中で、遺骨収集、お答え申し上げましたように、私も大臣をさせていただいたのですから、きっちり道筋だけはつけておきたいというふうに考えております。
その中で、立法化ということも、いろいろ御指摘もありますから考えてみたんですけれども、一体どういう立法を考えるか、
あるいは今日の状況の中で立法化して遺骨収集がさらに進んでいくかといったようなことについて考えてみますと、どうかなという思いも率直にはしておるとこ
ろでございます。したがって、立法化の話はちょっとおいておきたいと思います。
ただ、大きくは南方の話とそれからシベリアの話がありますから、この両方に分けて、まず南方の方は、だんだん情報が少な
くなっている。そこで、今厚生労働省として考えておりますのは、今までは、遺骨収集に行ったそのついでと言うと悪いですが、そのときにさらなる調査などを
しておりましたけれども、今度は、調査のための専門のチームを出して、そして南方の方の状況をよくまず調査して、情報と現状の把握をきっちりやってみよ
う、まずそこから始めようというふうに考えております。
○泉健太委員 そこで、それこそ調査官を出し、そし
て本格的な収集団ということになるわけですけれども、現在、この実施要綱というものを見ますと、遺骨収集事業に参加をする団体として、もちろん厚生労働省
があり、ほかの省庁あるいは地方公共団体があり、民間団体ということで三つ挙げられております。
一つが日本遺族会であります。もう一つが、いわゆる戦友会という
形での慰霊事業協力団体連合会ということになっております。もう一つが、私たちが所属をしていました特定非営利活動法人JYMAということで、三団体が構
成をしてこの派遣団に参加をさせていただいているわけです。
そこに対して補助をいただいているわけですけれども、それぞれやはりこの構成団体の趣旨というものがあると思うんですね。
遺族会であれば、やはり御遺族だということで、慰霊の意味ももちろん含まれているでしょうし、やはり親族あるいはそういった方々の遺骨を収集したいという
思いもあると思います。
あるいは、戦友であれば、これはしっかりとした情報も持ち、非常に現地、現場の状況がわかるということもありますし、もちろん慰霊の意味も込められてい
ると思います。
そういう中で、この特定非営利活動法人のJYMAというのは、青年遺骨収集団ということで活動をさせていただいてきまし
た。
そして、もちろん平和を次の世代に語り継ぐということもあります
し、実質的な収集における現場での力作業、本当に土木作業的なことをされるわけですから、そういったことで本当に一生懸命汗を流して、スコップを使い、穴
に潜りということをする実動部隊だというふうに我々は認識をしているわけなんですね。
そういったことで思っているんですが、実はこの数年の派遣状況を見てみますと、例えば平成十六年の硫黄島派遣でいいます
と、厚生労働省からは十名、そしてJYMAから二名。
あるいはフィリピンだと、厚生労働省から六名、遺族会と戦友会か
ら五名ずつ、JYMAが二名。
要は、戦友会や遺族会の皆さんが高齢化をしていく中で、より現地
で収骨を一生懸命結果を残していきたいという中で考えると、この実動部隊たるJYMAの若者の数というのが非常に少ないのかなという気がしております。
昨年一年間を通しても、JYMAが出した人数というのは十九名で
す、一年間通して各地に行ったのが十九名ですね。
それに対して、遺族会は四十七名、戦友会が二十四名、厚生労働省
は五十六名参加をしているということで考えると、この遺骨収集、各地に参加をしているわけですが、どこに力点を入れているのかということも多少お考えをい
ただきたいと思うんですね。
このJYMAの役割をどう考えておられるのか。そして私自身は、提言としては、もっとこの人数をしっかりふやして、そし
て収集もこれからシベリア、モンゴルの地域は大規模収集ということも考えられる状況ですから、それこそ実動部隊がいなければならないというふうにも思って
おります。その意味で、このJYMAの役割についてお伺いをしたいと思います。
○尾辻国務大臣 私は申し上げましたように何回も遺
骨収集に参りましたけれども、そのたびにJYMAの皆さんも御一緒でありました。そして、必死で作業していただいた若い皆さんに、改めて感謝も申し上げた
いと思います。
したがいまして、こうした皆さんのお力がなければ、今お話しのように、遺族会といっても、戦友会といっても、年をとって
きましたから、現地でのそんなに厳しい作業なんというのはできなくなってきておりますから、ますますこうした皆さんのお力が必要になってくる。
今後ともぜひよろしくお願いしますということを申し上げたいと存
じます。
○泉健太委員 そこで、さらに言えば、それぞれ各遺
族会、戦友会、JYMAには旅費の補助というものがなされているわけです。
もちろんそれは多額の費用を要する海外の派遣ですので、一部補助
ということで、もちろん自己負担分もあるわけですけれども、例えばJYMAなんかでいけば、もちろん参加者が参加をする分には旅費はつくわけですけれど
も、いわゆる人材の募集、そういったものにもやはり多額の費用と手間を要しているわけですが、そういったことには今全く助成というものがなされていなく
て、組織を維持する上では非常に大変な思いをしているわけです。
もちろん、NPO法人ですから何か収益事業をしているということではありません中で、募集というものをどうやってやって
いくのかということでいえば、これまでは旅費だけを各団体に補助していたかと思うんですが、今後は、例えば募集ですとかあるいは団体の維持運営ということ
についても、ある程度御協力をいただくことができないのかなということについて、御提案を申し上げたいというふうに思っております。
そういったことについて御検討いただく御用意はございますでしょ
うか。
○尾辻国務大臣 長いこと、この遺骨収集に行ってい
ただく皆さんの補助というのは三分の二でございました。しかし、やっと十分の十にできたところでございます。
そうした意味では、行っていただく皆さんへの御負担が少しでも軽
くなったなというふうには考えておりますけれども、今お話しのような、では若い皆さんに声をかけるというところについて、政府の予算を出してこなかったこ
とは事実でございます。
今後、しかし、お話しのようなこともありますから、その辺のところがどういうことができるか、よく検討してみたいと考え
ます。
○泉健)委員 これはお金をかけなくても、例えば厚
生労働省のホームページで募集をし、そこで集まってきた方々をJYMAが、例えば御遺骨の部位すべて名称を覚えて、そしてどういった場合にそれを一体、一
柱と確定するのかということまで全部我々は勉強して派遣をするわけです。
現地の戦史もすべて学んで派遣をされるということですから、例え
ば厚生労働省が募集をして、そしてそれをJYMAに渡して、そこで研修を受けて派遣をするという方法もあると思うんですね。
これは、例えばホームページで一つ募集項目をつくれば、さほどお
金を使う必要もないわけですから、そういったこともぜひ考えていただきたいと思います。
そしてまた、若者がこういった旧戦地に赴いて、現地の今、そして過去を知るということは、非常に教育的な意味も効果が大
きいというふうに私は思っておりますので、この拡充ということ、あるいは後世に伝えていくということも含めて、ぜひ今後とも御検討いただきたいと思いま
す。
質問を終わらせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。
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