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■衆議院 厚生労働委員会

■平成16年6月10日(金)

  厚生労働委員会

 
○答弁者

厚生労働大臣  尾辻秀久

政府参考人(社 会保険庁長官) 村瀬清司

政府参考人(社 会保険庁運営部長) 青柳親房

 

 

鴨下委員長  質疑を続行いたします。泉健太君。

泉健太委員 民主党の泉健太です。

 きょうは、独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構、この法律についてということで質問させていただきたいと思いま す。

 午前中から、あるいはこれまでは参議院の方で審議がずっと続いてきたわけですが、やはりこの問題、少しずつトーンが変 わってきているような気を私も受けています。

 その前に、まず一つ、これは社会保険庁の方にお伺いをしたいことがありまして、お答えをいただきたいというふうに思いま すが、先日、年金未納者の所得情報について、七十の市町村がその情報を提供できない、提供不可能ということを社会保険庁の方に返答しているというような報 道がありました。

 これについて、さまざま、法律にもしっかりと明記をしているので提供するようにということを、社会保険庁の方でもう一度 各自治体に対して申し入れをされているというふうに認識をしているわけですが、現在、まだ審議会で審議中だとか、都道府県の方では、結論を待って対応を検 討するというようなことで、自治体それぞれ、すぐには応じていないというような状況があるわけですが、これはどちらが優先をされるというふうに考えられて いるのか。

 やはり、社会保険庁から、所得情報をこういった法的根拠に基づいてすぐ提供してくださいということであれば、基本的には その自治体の言いわけというか反論というのは、これは当たらない、即刻情報を提供するようにということになるかと思うんですが、そこの現在の状況をお聞か せください。

村瀬政府参考人 ただいまの委員の御質問にお答え 申し上げます。

 去る四月十五日現在の協力状況ということで公表させていただきました、二千四百十七の市町村のうち、二千三百四十七、九 七%からは御協力を得られておりますが、残りの七十市町村につきまして、現在、折衝中のところでございます。そのうち六十七の市町村につきましては、現 在、手続や調整に時間を要しているということで、引き続き協議を行っております。

 正式に三市町村からは、国民年金法の規定が強制力を持たない等の理由によりまして提供できないというお話をいただいてお りますが、これは個別に総務省とも協力をしながら各市町村に働きかけをしておりまして、先般も一市町村から了解をいただいております。

 まさに、今後、国民年金の収納率を上げるためには、市町村からの所得情報の提供が極めて大切だというふうに考えておりま して、市町村とはしっかり対話をしていきたい。また、市町村にとりましても、この部分が、年金権の確保、住民の皆さんに対するサービスの向上につながると いうことで、御了解はいただけるものと考えております。

泉健太委員 今、強制力を持たないという話と、四 月十五日現在からもう約二カ月たとうとしているわけですが、現在も協議中ということは、結局、これは強制力を持たない、あるいは、最終的には市町村が情報 提供を拒む余地も残されているということでよろしいんでしょうか。

村瀬政府参考人 私どもとしましては、各市町村か ら情報は提供いただけるという前提で各市町村と打ち合わせを進めておりまして、先ほども申し上げましたように、昨年の十月以降、個別でやっておりますけれ ども、現在まだ残っている、こういう状況でございます。

 したがいまして、先ほど申し上げましたように、例えば、審議会等が必要なところについては早期に審議会を開いていただい て、ちょうだいできるように個別に動きをしているということでございます。

泉健太委員 では、もう一回お伺いしますが、法的 に強制力がないということで、市町村にもそれを拒む余地が残されている、これは法的にですね、というふうに考えてよろしいんでしょうか。

青柳政府参考人 私の方からお答えをさせていただ きたいと思います。

 御存じのように、市町村のこういった個人情報についての取り扱いは、それぞれの自治体が個人情報保護条例というのを定め ておりまして、その中で手続を定めておる。したがいまして、先ほど長官の方からお答えを申し上げました個人情報保護審議会というのも、各自治体がこの条例 に基づいた手続として定めておるものだということがございます。

 したがいまして、法律的に、例えばそういった個人の年金にかかわる所得情報を提供できるという法律上の根拠が定められた としても、各自治体においては、こういった条例に基づくところの手続を経る必要があるという意味で、そういった時間的なそごも出てまいりますし、最終的 に、その手続の中で条例の規定に基づいて提供することを拒むという事例も生じ得るというふうに御理解いただければと思います。

泉健太委員 そもそも、二〇〇二年のときに市町村 から社保庁に国民年金保険料の徴収が移されたわけですけれども、ある総務省の役人さんなんかは、社会保険庁がちゃんとやると言ったから我々はそういった決 定をしたんだ、そういった決断をしたんだと。でも実際に、この徴収率が移管前は七割台だったところが、現在は、二〇〇四年度でいうと六三・六%というふう に下がっている。ほかにもいろいろな要因があると思いますが、徴収事務が市町村から社保庁に移ったことがこの納付率の低下要因、一因になっているというふ うにお考えになりますか。

青柳政府参考人 市町村から国の方に徴収事務を移 したという経緯は、委員も御存じのように、地方分権という大きな流れの中で、どのように整理をするかという議論があったということをまず御理解いただきた いと思います。

 その上で、平成十三年度と十四年度で納付率の変化というものを見てみますと、およそ納付率低下の半分ぐらいの要因は、こ れはどちらかというと、国民年金の保険料の免除基準を全国で統一するということに伴って生じたものであろう。残りの半分の半分、すなわち全体の四分の一ぐ らいの低下要因は、むしろ当時の経済状況等によって、市町村で事務をしていた時代からもトレンドとして納付率が下がってきたというトレンドは見受けられ る。

 したがいまして、残りの全体の四分の一ぐらいの要因が、どうもこの市町村から国へ事務を移したこと、なかんずく市町村が 納付組織という形で納付のシステムをつくっていたものが利用できなくなったことによるのではないかと考えております。

泉健太委員 こうして納付率、徴収率が下がってい るという現状があり、そしてまた、社保庁もそれに従って一生懸命アップのための方策に取り組んでおられるようですが、我々から見ると、そこにいろいろな、 例えば年金徴収のシステムのための機器を導入したり、あるいは、いろいろと徴収をするための補助員というんですか、そういった方々を一生懸命定めようとし ているんですが、そもそも、市町村でやっていた方が楽だったのではないのかなということを思わざるを得ないという現状であります。

 社保庁は、もう一度気を引き締めてこの徴収、特に強制徴収を始めるというわけですけれども、まだまだ件数が足らないとい う状況かと思いますので、ぜひとも計画に従って、あるいは計画以上の取り組みをしていただきたいということをまず第一点申し上げておきたいというふうに思 います。

 次に、いよいよ本題に入るわけですが、この整理機構法案ということで、先ほどから、尾辻大臣もその当時の自民党の厚生労 働部会長だったというお話がありました。

 参議院の議事録を改めて見直させていただきましても、反省しているというお言葉を御自身でおっしゃられているわけです ね。その後、追及をされて何に反省をしているんだということを問いただされたときに、決してこの法案が反対だというわけじゃなくて、ともかくわあっという 中でやってしまったことを反省していると。それもまたどうなのかなということを思わざるを得ないわけです。

 現在、とはいえ、この法案がこうして審議をされているという状況があるわけでして、与党の方からは、平成十七年の二月、 改めての与党合意の中で病院などについては配慮するという方向性も打ち出され、社会全体も、当時のある意味一時的な熱みたいなものはどんどん冷静になって きたところがあるという状況でいうと、にもかかわらず、この法案は進んでいるわけですね。

 そうなると、この法案を今進めているのは、これは政府の意向なのか、与党の意向なのか、国民の意向なのか、大臣、まずお 答えいただきたいと思います。

尾辻国務大臣 まず、今お触れになりました参議院 における答弁でございますけれども、平成十五年度において与党の方針が決められたときのことを申し上げたものでございます。

 当時、年金の保険料を財源として行われてきた福祉事業に対し厳しい批判がなされておりました。そして、その批判を背景 に、例外なく年金福祉施設等について整理すべきという御意見が大半を占めていた。当時の雰囲気がそういう雰囲気であったということを申し上げたわけでござ います。そういう中で、この一連のことが決められておりました。

 したがって、その御議論がそもそもの出発点であるということはそのとおりでございます。その後、いろいろ御議論がありま したけれども、私ども政府としては、改めてこれらにどう対応すべきか、どうすることが一番いいことかということを考えまして、今回の法案にさせていただい たわけでございます。

 したがいまして、この法案は、私ども政府が責任を持って出させていただいておる、こういうことでございます。

泉健太委員 そうしますと、さっきも言いました が、平成十七年の二月二十五日、与党合意ということで、地域医療にとっての部分ですね、あるいは終身利用型老人ホームについては十分配慮をするというとこ ろがあるわけです。

 それを踏まえて現在のこの法律になっているということは、先ほど山井議員からも御指摘がありましたけれども、一般競争入 札の部分、宿泊施設等というところ、そういったところについては基本的には配慮をした上で、あるいはこれまでの反省も十分踏まえた上でここに至っていると いうことで、うなずかれているので多分そういうことなんでしょうが、これは我々からすると、配慮に乏しいものだというふうに言わざるを得ないということを まず申しておきたいと思います。

 少なくとも民主党は、この議論の中でいえば、年金問題の改革をしなければならない、その中でいうと、まず一つは、そう いった施設あるいは公益法人についての天下りをまずしっかりやめるべきだということをまず一点上げていました。

 そして、例えば社会保険病院でいえば、全国の社会保険協会連合会、こういったところへの経営一括委託方式、こういったと ころにむだがあるんじゃないのかということで、そういったものを改革すべきだということを言いました。あるいは、各施設の高コスト体質、こういったものを ちゃんと改善する、そして経営努力をしようということを私たちは言っていました。

 そして、さらにいえば、それぞれの施設の中での雇用を尊重するというふうに、その原則のもとで年金改革あるいは年金にま つわるこういった施設の改革というものをぜひやってもらいたいという話を私たちはしていたんですが、出てきたものは、三百二十八すべて基本的には廃止、売 却をするというようなことでして、地域の雇用はどうなるんだろうかという不安がかなり大きく広がっているわけなんです。

 そういった中で、国民の皆さんが、書店に行けば公共の宿という雑誌が並んでいて、あるいはインターネットでもそうでしょ う、これから夏休みにかけていろいろな宿泊施設を探そうという人たちが、被保険者の皆さんを中心として、こういった施設のいろいろなサービスを受けようと いうふうに思っていると思うんですが、大臣自身は、国民の皆さんのどれぐらいが公共の宿あるいは地域医療の拠点がなくなるということを御認識されていると 思いますか。

尾辻国務大臣 御質問の趣旨は、国民の皆さん方の どのぐらいの方がこのことを理解しておられるかという御趣旨でございましょうか。

 そう改めてお聞きいただきますと、さあ、どのぐらいの国民の皆さん方にこのことを御理解いただいているかなとは思います けれども、社会保険庁に対する御関心というのは非常に高いものがございますから、その社会保険庁が持っております福祉施設を売却するということについて は、かなりの方が御存じでいらっしゃるというふうに私は考えております。

泉健太委員 しかし実際に、身近な施設、特に高額 な費用をかけて建設した、よくマスコミでも流れる、報道で流れるものについては国民の皆さんも認識があると思うんですが、本当に公共の宿としてそれ以外に も全国各地さまざまな施設があるわけでして、そういったところで特に黒字を上げていたところなんかは、運営的にも、黒字というものの解釈は後でまた出てく る問題ですからこれは改めて追及をしますけれども、そういった中で利用が随分と進んでいたところもあったという中で、そういったものが本当になくなってし まうということを実感している国民は私はまだまだ少ないというふうに思うわけなんですね。

 そういった中で、政府としてやはり、特に宿泊施設等のところ、二百六十一施設を一般競争入札ですべてなくしてしまうとい うことについては、もう少し私は慎重に検討すべきではないのかなという立場であります。

 ですから、その意味では、この法案の検討期間をもう少し延長する、あるいは法案の出し直しということも考えていいのでは ないかと思いますが、大臣、いかがでしょう。

尾辻国務大臣 先ほどもお答えを申し上げましたけ れども、宿泊施設ということで申し上げますと、これは民業圧迫という御批判も随分いただいておるものでございますから、そして閣議決定もありますというこ とも先ほど申し上げたとおりでございまして、いずれこうした公が持っておる宿泊施設というのは譲渡するというのが流れであるというふうに考えております。

泉健太委員 各施設について、私は少し厚生労働省 なり社会保険庁の方から説明をいただきたいと思うんですが、各福祉還元施設を見たときに、では、果たして各施設ごとの、最近は随分と経営状態が改善された 部分もありますけれども、基本的には、減価償却の部分も含めてしまうと、ほとんどが赤字経営であったということになるわけでして、そのことについての総 括、これは先ほどからこの審議の中で議論のある検証会議でしたか、そちらの方で一つ一つ検証されるということで考えてよろしいんでしょうか。

青柳政府参考人 個々の施設についての例えば経営 の評価のようなことをこの検証会議では意図はしてございません。むしろ、こういった事業を実施してきたことについての検証ということを中心にやらせていた だいていると御理解ください。

泉健太委員 そうしますと、個々の施設の経営につ いての評価というのは、これはだれが責任を持って行っているわけですか。

青柳政府参考人 個々の年金福祉施設の運営につき ましては、まず委託先の公益法人との間で運営委託契約を結んでおりまして、その中で、委託先の法人は、施設の経営に当たっては、広くその周知を図り、被保 険者等の積極的利用に努めるとともに、健全財政を保持し、収支の均衡を含め経営の責任に当たるということが明記されております。したがいまして、可能な限 り健全経営に努めるということが、契約上も委託先の公益法人の責任ということになっております。

 私どもは、こういった委託先の法人に対しまして、特に平成十六年度からは、減価償却費を含めた施設の経営見通し計画とい うものの提出を求めまして、より一層効率的な経営のための取り組みを行っているということでございますので、私どもが法人を指導監督するという観点から評 価と申しますか、適切な運営が行われるように指導しておるというふうに御理解を賜りたいと思います。

泉健太委員 十六年からって、もう本当についこの 前からですよね。それまで何をしていたんだという話だと思うんです。

 これだけ国民の中から一時的なものにしろ批判が上がってきた理由は、建物とその経営の中身が一致していない。建物は立派 だけれどもサービスがよくないとか、あるいは建物に余りに多くの建設費をかけ過ぎてきたですとか、そういった場所的、立地的な問題や、あるいは一つ一つの 施設の広報戦略、こういったものが、正直言いまして、民間の宿泊施設に比べまして大分劣っていたということを言わざるを得ないわけなんです。

 それについて、今お話がありました、それぞれの公益法人が、健全財政、そして収益を確保する、そして周知をするというこ とで取り組むということになっていたわけですが、これはできていないじゃないですか、各施設について。最近やり始めたという話は仮に認めたとしても、ここ までできていないわけですね。その辺の評価についてはどうお考えですか。

青柳政府参考人 先に一つお断りを申し上げなけれ ばならないかと存じますが、御存じのように、これらの年金福祉施設につきましては、最初に箱物としての施設をつくりますのは国の責任でつくりますが、その 経営については各委託先の公益法人の責任で経営をするということになっておりまして、その経営に必要な経費は一切国からも支弁をしないということになって おります。

 したがいまして、これまではそういうルールのもとで各施設が赤字を出さないように運営をする、それを最低限のいわばメル クマールとして指導してきたわけでございますが、御存じのように、年金の福祉施設について保険料を投入しないという新たなルールに基づいて、平成十六年度 はこれに加えて、先ほど申し上げましたように、減価償却費を含めた経営見通し計画の提出を求め、より一層の効率化を求めているというふうに御理解を賜りた いと存じます。

    〔委員長退席、北川委員長代理着席〕

泉健太委員 ということは、保険料を投入しないと いう新たな約束事ができたと。では、それまでは投入しても構わないからどんどん投入していたというようなことに聞こえてしまうんですが、そういうことでよ ろしいんですか。

青柳政府参考人 説明が舌足らずで大変失礼いたし ました。

 それまではハードの、いわば減価償却という、建物を更新するために必要な費用は、更新が必要になった時期に国が保険料か ら支弁をしていたために、減価償却ということをそもそも必要としていなかった。しかし、保険料を投入しないことになったらば、逆にそういった更新のための 費用が必要になったので、各委託先公益法人の方でこれを含めた経営が行えるように体制を改めた、こういうふうに御理解をいただきたいと思います。

泉健太委員 時間がありませんので指摘をしておき ますけれども、その各施設ごとの例えば宣伝戦略、そういったものに問題があったのかなかったのか、立地、問題があったのかなかったのか、あるいはサービス の質、これに問題があったのかなかったのか、料金設定、適切だったかどうか、本来、何らかこれは検証されるべきですよね。

 民間であれば、事業が成功したにしろ失敗したにしろ、それがよりよく次のステップに生かせるように何らか検証するはずで すよ。その検証が果たしてどこでされるのか、今のままじゃわからない。各施設ごとはやりません、事業としては見るけれども、各施設ごとの今言ったような細 かなソフトの実は大切な部分、これからサービス社会で生き残っていくためには大変重要な部分が、全く検討される場所がないというのが今の状況なんですね。

 もし今それがないまま、ただ廃止をするというような話であれば、たしか七十四条と七十九条の方で施設をするものとすると いう言葉があって、よくよくそれを聞くと、施設するというのは、使い方としては少し変わっていて、施策と設備両方だから施設だ、だから事業も入るんだ、そ して建物も入るんだというような解釈の説明をいただきましたけれども、その施設するという言葉を残すのであれば、皆さんはもう一回建物を建てる余地がある わけなんですね。でも、全然その一つ一つの建物の検証をしないというのであれば、申しわけないですが、やはりこの法律、変えなきゃだめですよ。

 ここの施設の部分を施策だけに変えるか事業に変えるか、何らかやらないと、いいかげんな施設がまたできる、時代によっ て。今は一回、先ほど大臣おっしゃられた、身ぎれいになればという話ですけれども、ではこれからまた身汚くなるのか。これはよくないですよ、やはり。ちゃ んと検証するということを約束してください、各施設ごと。

青柳政府参考人 各施設の運営につきましては、原 則として赤字を出さないという当然のルールに基づいてこれまで運営されてまいりました。しかも、これが仮に、先ほど先生から例示として御示唆のございまし たような、サービスの水準が悪いのではないか、あるいはサービスの仕方、もし全体として不適切なサービスの提供をされているのであれば、これはどちらかと いうといわば市場原理に基づいてそういったものは淘汰されていくということで、赤字になった施設については、逆に私ども、それを例えば更新の際に建てかえ ないという形で、これまではいわば取捨選択をしてきたというのが実態ではなかったかと存じます。

 したがいまして、私ども、全体としての事業が決して赤字ではない、これは減価償却分を入れないからという御指摘もござい ますが、赤字を生んだものではなかったというふうにこの事業全体を現在評価しておりますので、それに加えて個々の施設について経営評価というものを行う必 要性は、現時点では乏しいのではないかと認識をしております。

泉健太委員 これはひどいですよ。これはひどいで すよ。個々の施設が集まって事業評価じゃないですか。その個々の施設を見ずにして、ただ全体の数字、しかもいろいろ会計をやりとりしたものを、何となく黒 字だ、何となく赤字だ、そういうような話でもし評価をするのであれば、大臣、答えなんか出ると思いますか、正しい答え。

尾辻国務大臣 検証会議に求められておるものは先 ほど部長からお答え申し上げたようなものであると思いますので、個々の経営の中身について検証することが必ずしも必要であるとは私も思わないのであります けれども、ただ、今後のことを考えれば、そうした面をまたちゃんと見ておく必要はあるというふうにも存じます。

泉健太委員 もう本当に、これじゃだめですよ。や はり今後に余地を残しておくのかなというふうに私は思うわけです。やはり、厚生労働省、社会保険庁、今後また、国民の情勢の変化によっては施設もつくるこ ともあり得るのかなと思っていましたが、ちゃんとした評価ができない、これは基本的に公益法人がやっているんですからと。

 でも、その公益法人をしっかりと管理監督するのは皆さんにあるわけでしょう。絶対、責任を逃れたってだめなわけです。で も、そういう責任を持てないというのであれば、施設をつくる資格がないということを言わざるを得ません。

 次に移りますけれども、やはり、一般競争入札について言えば、参議院の審議では、入札して落札をした法人名を明らかにし ないというのはたしか財務省の通知か何かで決められているということをおっしゃられていましたけれども、ある意味、社会的に何かしらトラブルを起こしかね ないようなさまざまな場合があるかもしれません。

 そこが違法な何かの処理施設になったりですとか、もちろん、違法であればその後に取り締まるという方法もあるかもしれま せんが、あるいは乱開発が進む可能性もあるかもしれない。しかし、その開発の方法なんかについては、基本的には開発されてからじゃないと多分皆さん動けな いはずですよね。どの業者が、どんな母体のものがどういうことをするためにそこを獲得したのかが全然わからない状態で落札をされる。

 では、グリーンピアはどうですか。さまざまな要件をたしか定めて入札をさせているはずですよ。検討委員会というのもちゃ んとあって、処分検討委員会の中で審査をして、その審査にかなったものは入札に参加をする。なぜこっちにはないんですか。

青柳政府参考人 入札の参加資格そのものにつきま しては、先ほどの答弁でも大臣の方からもお答えがございましたかと記憶しておりますが、例えば公序良俗違反というような、明らかに不適切なものについて は、当然のことながら、これを入札に参加させないということは考えられるかと思いますが、グリーンピアあるいは他のこういった国の施設を譲渡する場合に は、多くのものが例えばその事業を継続することを前提にして入札を行うというようなことが、ケースとしては多うございます。

 しかし、この年金福祉施設については、必ずしも継続というものをすべての施設に譲渡条件として入札を行うわけではござい ませんので、両者について同じように論じるということにはやや問題点もあろうかというふうに認識しております。

泉健太委員 結局、今のお答えを聞きますと、年金 財産の損失の最小化、それだけをとると非常に言葉はいいんですが、そのためならある意味地元トラブルも辞さないということにこれはなってしまうと思います よ。完全な一般競争入札ではそういったトラブルが今後起きてくるということをぜひ指摘しておきたいと思います。ぜひ検討をいただきたいと思います。

 そして最後ですが、実は私は、さっきの公益法人のそれぞれの理事長の給料を調べましたら、大体年収が千五百万円前後です ね、皆さん。中には、ホームページからとったデータなので本当かと思ったんですが、非常勤の理事長という方がおられて、それは同じくやはり千五百万円ぐら いのお給料をもらっている。非常勤で千五百万円のお給料をもらえるってすごいなと。やはり厚生労働省出身なわけなんですけれども。

 新しい機構をつくる、そしてそれは独立行政法人だという中で、新しい独立行政法人にも理事長がいて、そしてそこにもお給 料を払う、しかもこれはその業績に応じてお給料を払うわけですね。その方のやる気というものは、ある意味、ほかの公益法人のこういった理事長の給料という ものもやはりどうしても比較検討の対象になってくるわけですが、このそれぞれの公益法人は、多分、業績的に評価を新しい独立行政法人ほど受けるものではな いという中で、しかも、それぞれ赤字の経営施設を幾つも抱えていながらこれだけのお給料をもらっている。これは正直言って、全く公益法人の管理に厚生労働 省、社会保険庁は資しないということをお話しさせていただきたいと私は思います。

 大臣、最後になりますけれども、公益法人の理事長の高給ということについて、非常に財源が厳しい中で、年金財政の損失の 最小化を図るといっていながら、いまだに千五百万円のお給料、年収をもらっていることについてどう思われますか。

尾辻国務大臣 今のお話は、今度売却することにな る施設を持っておる公益法人についてのお話だと思いますけれども、いずれにいたしましても、もう施設がなくなれば、それぞれに、公益法人の役割もなくなっ ていったり小さくなっていったりするわけでございますから、公益法人そのものの整理といったようなものを進めていくことになります。そうした中で、改めて その辺の数字も見せていただきまして、御批判を受けないようにさせていただきたいと存じます。

泉健太委員 公益法人に猶予を与えないように、 しっかりと改革に取り組んでください。どうもありがとうございました。









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