衆議院内閣委員会
平成16年5月7日(金)
答弁者
国 家公安委員会委員長
小 野清子君
警 察庁生活安全局長
伊 藤哲朗君
山本委員長
次に、泉健太君。
泉(健)委員
本日も警備業法の改正に関する質問の機会をいただきました。大臣、いつもお忙 しい中、また、多分野にわたっての担当をされている中で、ありがとうございます。
今山内委員からもお話があったところです。まさに警察として日本の治安にどう取り組むのか、国民の治安、国民の安全というものにだれが責任を持つのかと いうところをやはり考えていかなければなりません。
まず、一番最初に、大臣に質問させていただきますけれども、今山内委員からも指摘があったとおり、治安を担うのはだれなのかということです。改めて大臣 にお伺いをしたいと思います。
〔委員長退席、大村委員長代理着席〕
小野国務大臣
国の最も基本的な責務は、安心、安全、これが警察に課せられた国民に対する最 も大事な点だと思いますし、そしてその安全な社会というものが自由な生活あるいは自由な経済活動の前提であると私自身もそのように考えております。
しかしながら、近年、刑法犯認知件数、御案内のとおりで増加を続け、中でもいわゆる街頭犯罪や侵入犯罪、あるいは少年犯罪の増加、あるいは来日犯罪等 々、暴力団による組織犯罪も国民に大変大きな不安を与えているというのも、これも事実でございます。
犯罪対策閣僚会議が、昨年の十五年十二月に、犯罪に強い社会の実現のための行動計画、こういうものを決定するなど、治安に対する対策が大きな政策課題と して挙げられているということも先生御案内のとおりでございます。
国家公安委員といたしましては、警察の取り組みを十分強化することはもとよりでございますけれども、犯罪に強い社会の環境の整備のために、国の他の機関 や地方公共団体あるいは国民等との連携の強化、あるいは国民の自主的な取り組み、こういうものの促進によりまして犯罪の発生を抑止いたしまして、いわゆる 一刻も早い治安の回復と安全で安心できる社会の実現というものにたどり着きたい、そんな決意でいるところでございます。
泉(健)委員
長い説明をいただきましたが、やはり治安というものは国がまず第一番に取り組まなければならない、政府が取り組まなければならないということだと思います し、一方で、警備業というものがこれまで、よくも悪くも、あいまいさというものを持ってきた仕事だというふうに私は思っているわけです。そのいい意味での あいまいさとは、警察というふうにも勘違いをされるという意味での犯罪抑止効果というのももちろんあったでしょうし、あるいはそういった人がしっかりとい ることだけでも、さまざまな効果、雑踏整理も含めて、効果があったと思います。
しかし、一方では、あいまいであるがゆえに、例えば労働条件が今までしっかりと定められてこなかったというところもあります。また、この警備業そのもの の地位が向上したとは言えない状況が続いてきたのも事実であります。
そういった中で、これまでもずっと法律の改正等を含めて取り組んでいただいたわけですけれども、例えば今のお話の中でいいますと、警備を、よく最近なん かでは自治体のパトロールなんかを警備業に委託をするという話をしていった場合に、やはり格差が出てくるんじゃないのかなという気がしているわけですね。
治安が悪ければ悪いほどもちろんそういう警備が本来必要になってくるわけなんですけれども、警備にはあるいは治安にはお金が必要だということになってき ますと、これは国民の自発的な治安の補完というものではなくして、お金を持っているいないによって治安の格差が出てきてしまうのではないのかな。しかも、 お金を持っていない地域というのは、一概には言えませんけれども、例えば、生活が不安定な方々が多ければ、そこが犯罪の発生が予想されるということも考え られるわけでして、民間に任せることと治安の格差というもの、それについて御心配はないのかなというふうに私も思うわけです。
ぜひここは、民間に委託をする部分があったとしても、やはり格差が出ないということを第一番にお考えいただいて、これからの民間委託については取り組ん でいただきたいというふうに思っております。
そういう中で、平成十五年の警察白書で、警察による警備業者に対する指導監督等は、主に警備業務を適正に実施させる観点からこれまでは行われてきた、し かし、警備業が犯罪に強い社会を構築する上で不可欠な存在となっている状況を踏まえ、今後、警備業を警察が立案する犯罪対策体系の中に積極的に位置づけて いくことが検討の課題となっているというふうに書いてあります。ここがちょっと不安を感じるところなんですね。
今現在、警備業というのは一号から四号まであるわけなんですけれども、その四割以上は、雑踏ですとか交通誘導の警備業であります。そしてまた、そのさら に四割近く、ですから合計八割ぐらいが、こういった犯罪抑止そのものというよりか、どちらかといえば、雑踏を整理したりですとか日常の円滑な市民生活に資 するという意味での、言ってみれば、防犯というよりかは防災的な要素が強い警備員なのではないのかなというふうに思うんですね、現在の構成でいうと。
例えば、防犯にかかわるところでいえば、現金輸送ですとか身辺警護。こういったものは、現金輸送や核燃料の輸送に関する人たちは警備員の中で三・二%、 身辺警護ですと〇・三%という状況でいいますと、果たして犯罪対策体系の中に積極的に位置づけていくということで考えていいのかなというふうに思うわけで すけれども、このところの御認識をいただきたいと思います。
伊藤政府参考人
警備業というものは、国民の自主防犯活動を補完しあるいは代行する業務でございます。そういった意味で、警察といたしましても、最近の治安情勢の深刻化を 受けまして、さまざまな対策に取り組んでいるところでございますけれども、その中で、国民が行います自主防犯活動というものに対しても、これを支援してい きたいというふうに考えておりますし、また、警備業というものがそうした自主防犯活動の一端を担うというものであるということであれば、こうしたものにつ きましても、さまざまな犯罪防止のために活動していただきたいというふうに考えているところでございます。
泉(健)委員
この警察白書に書いています文章がやはり気になっていまして、「警備業を警察が立案する犯罪対策体系の中に積極的に位置付けていく」ということになります と、国民の自主防犯活動というものをこの犯罪対策体系の中に積極的に位置づけられているのかどうかはちょっとわかりませんけれども、警備業だけをこの中に 積極的に位置づけていくということが正しいのかなというところは少し不安を感じているところです。やはり警察そのものの役割というのもあるでしょうし、一 端を担っていくという考え方であれば、そこはよく理解をするものなんですが、余り中核的な位置づけにこれが変わっていきますと、じゃ、警察の役割は何なの かという話にもなっていきますので、ここは、その位置づけ、どこに警備業というものが置かれているのかというのは、もう一度認識を改めていただきたいとい うふうに思っております。
私も海外幾つか国を回らせていただくわけですけれども、日本における警備業というのは非常に問題もなく、それぞれが一生懸命職務に邁進をされているとこ ろですけれども、例えば海外でいいますと、警備業というものが発達をしている国が果たしてすばらしい国なのかというところは、やはり考えていかなければな らないんですね。
対策、対策というところで、我々はどうしても厚着をしがちになるわけです。こういう治安の状況だから、こうしなければならない、ああしなければならない と言っているうちに、本来必要な倫理観ですとか防犯意識、多分基礎体力というものでしょうね、人間本来の肌身で感じなければならない、持っていなければな らないものが失われて、厚着ばかりをしてしまうような格好になってはこれはいけないというふうに思うわけです。
その意味では、日本の警備業が、いずれそれぞれが銃まで持たなきゃならないなんていう状況はやはりこれはおかしいわけでして、そんなことがきっと起きな いというふうに信じてはおりますけれども、昨今、こうして警備業がこの二十年ほどふえ続けているという状況を見ますと、業界の発展という意味ではこれは一 ついいことかもしれませんけれども、やはり警察としては、警備業がふえるということは警察そのものが問われているというふうにも御認識を持っていただきた いと思いますし、警備業がない社会、警察がない社会というものも、ある意味一番すばらしい理想の社会、それは不可能でありますけれども、そういうことを根 本の部分を忘れずにこの警備業なり警察行政というものを見ていただきたいというふうに思っております。
今回の実際の警備業法の改正の中身についてちょっと触れていきたいと思います。
まず、今回の改正の目的、これは先ほどからお話をいただいているところですけれども、現状の認識、「治安情勢の深刻化と警備業に対する需要の増大」「苦 情の多発」そして「不適正な警備業務の実施による事件・事故の発生」というふうに書いてあります。しかし、この現状の認識が私はこれで本当に間違っていな いんだろうか。やはり、現状の認識があって、その認識からニーズが生まれ、そのニーズを満たすために今回の改正が行われるわけですね、それは間違いないで すね。では、現状認識はどうでしょうかというところを少し考えてみたいと思います。
治安情勢の深刻化、これはおっしゃるとおりですね。ただ、治安情勢の深刻化というものも、これは本来警察が解決をしなければならない問題ですし、だから といって、警備業法を改正するということに簡単につながっていいものかどうかという話もあります。
警備業に対する需要の増大というふうにして、いただいた資料では、グラフがずっと警備業者のニーズが伸びている、そういう表があります。しかし、おとと しから去年にかけていきますと、一万人警備業の従事者が減っているという状況になっておりますけれども、これまでふえ続けてきた、そして昨年減ったという 事情について、理由がもしわかれば御説明をいただきたいと思います。
伊藤政府参考人
昨年の警備員の数が前年と比べまして減ったということは聞いておりますけれども、具体的な原因というのは一つではないのかもしれませんけれども、一つに は、警備業者が行っている業務の中に交通誘導警備というものがございます。これは主として、公共工事でありますとかあるいは建設工事等に伴いまして、周辺 の道路における安全を確保するために警備員が工事現場におきまして誘導を行っているというものでございますけれども、全般的に見ますと、そうした工事とい うものは前年と比べて減ってきているという状況がございますので、そうしたこともやはり全体としての警備員の数が減ってきた大きな要因ではないかというふ うに考えているところでございます。
泉(健)委員
そして、次の苦情の多発というところなんですけれども、苦情の件数。業者が約 一万ぐらいあって警備員が四十万人いるわけですね。例えば平成十四年でいうと約三百件ぐらいでしょうか、苦情があるわけですが、これを多いというふうに御 認識をされていますでしょうか。
伊藤政府参考人
警備業に関する苦情についてでございますけれども、平成十年四月一日から平成十五年八月十七日までに国民生活センターに登録されました警備業務の実施に関 する苦情は七百四十件でございますけれども、こうした苦情というものは年々増加をいたしておりまして、平成十四年度には三百二十三件となっております。こ れは、平成十年度と比較いたしまして約四倍に達しているところでございます。
平成十四年度における主な、いわゆるサービス業種に関する苦情等を見ますと、タクシー、ハイヤーが二百五件、あるいは、保育百三十一件、理髪サービス百 件でございまして、こうした業種と比較しましても、警備業務の実施に関する苦情が多いというふうに考えております。また、警備業務が国民の生命、身体、財 産に重大な影響を与える業務であるということの重要性にかんがみまして、大きな問題であるというふうに認識しております。
泉(健)委員
いつも資料をつくって、こちらへいただくときは、何だか改正の内容が最初に あって、そのために理由づけをされているのかなというふうに思うところもあるわけですね。
というのは、これもまさにこの法律に関する資料ということで内閣調査室からいただいたものですけれども、じゃ、この苦情のグラフがあるわけですが、この 中身を分析してみると、七百四十件のうち六百二十八件は適正な契約の締結に関するものということなんですね。
ということで、今回の改正の中身の一つとして、警備業務の依頼者を保護するための改正を行います、契約の際の書面交付を義務づけ等々があるわけですけれ ども、これは私理解できるわけです。これだけで、もう苦情のうちの八五%はそのニーズにこたえている状況なわけですね。大半のニーズにはこたえている。
実際、警備の指導教育や知識、技能に関する苦情というのは、五年間で二十六件しかないわけでありますね。二十六件しかない。そういう状況で、実は今回の 改正でいいますと、検定制度にかかわる部分が一番大きいわけですね。この二十六件の件数をもってこれだけ大きな検定制度の改定を行われるという理由を教え ていただけますでしょうか。
伊藤政府参考人
まず、苦情の件数についてでございますけれども、警備員の指導や知識、技能に関するものは二十六件であるというのは御指摘のとおりかと思いますけれども、 今回の改正案の一つの柱といたしましては、警備業務の依頼者を保護するために警備業務の依頼者に対する書面交付に関する規定や苦情の解決の努力義務に関す る規定を新設しているところでございまして、こうした苦情は大変多くなっているものでございます。
一方、検定合格者の配置義務につきましては、空港保安警備や核燃料物質等運搬警備など、専門的知識及び能力を要し、かつ、これが不適切に実施された場合 に多数の者の生命、身体または財産に危険を生ずるおそれがあるものにつきまして、検定合格者の配置を義務づけることとしたものでございます。
こうした意味で検定合格者の配置を義務づけたということにつきましては、一たん不適正な警備が行われますと、多数の方の生命、身体あるいは財産に危険を 生ずるおそれがあるということでございますし、最近の治安情勢あるいはテロ情勢等をかんがみますと、そうした件数というものもありましょうけれども、やは り一たん事が起こったときの重大さといったものも勘案して、こうした検定を義務づけていくように考えておるところでございます。
泉(健)委員
先ほど山内委員からも話がありましたが、例えば明石の雑踏の事件にしても、警備員の一人一人の質が問題であった事件なのかなというところはやはりあると思 うのですね。それだけでは決してないというか、それはやはり小さな部分でして、計画そのもののまずさですとか、市と会社、業者ですね、そしてまた警察との 連携の悪さというものが本来問題だったはずだと思うんです。
そうすると、何だか最初に検定制度というものを充実させるというか、一級検定については、一級警備員については平成三年に導入されてから今まで一%しか 取得率がないという状況もあるようですから、恐らくそちらの方の、もっともっと活性化というかが前提にあって、こういった理由づけになったのかなというふ うに思わざるを得ないわけなんですね。
ですから、苦情のニーズもそんなにない、苦情もそんなに件数としてはない。今おっしゃったような、一つ何か起こればこれは大問題になるからということで 言えば、検定を受けた警備員一人一人の資質の問題というよりは、これは恐らく連携の問題であったり計画そのものの問題であったりするわけでして、ここは御 説明としてはちょっと納得できないわけなんですけれども、それはそういう説明なんでしょうか。
伊藤政府参考人
検定に合格した警備員というものは確かにまだまだ数は少のうございますけれども、逆に、そうした検定に合格した警備員というものは、警備現場におきまし て、やはりチームをまとめるリーダー的な役割を果たしている場面が多いわけでございます。そうした意味で、いろいろな警備計画を策定したり、あるいは他と 連携を行うような場合におきましても、そうした連絡の責任者となったり、あるいは計画作成の責任者となったりすることも多いわけでございまして、そうした 検定に合格した人の数がふえていくことによりまして、一人一人の警備員の指導というものも期待されるところでございますので、全体としての警備業あるいは 警備員の質の向上につながっていくものと考えているところでございます。
泉(健)委員
それぞれ四区分の中で責任者もこれから定めていく、選任をしていかなければな らないということになるわけですけれども、その四区分の、一号から四号までの警備員のそれぞれの推移というものを今度どのように予想されていますでしょう か。
伊藤政府参考人
それぞれの区分ごとの警備員数が今後どのように変わっていくかという御質問 でございますけれども、最初の施設警備につきましては、テロ対策によります警備強化といったことに伴います警備員の増大、あるいはホームセキュリティーの 増大等が考えられると思います。
一方、交通誘導警備では、先ほど申しましたように、道路、建設等におきます公共工事の減少や建築現場の減少といったようなことが考えられるのではないか と思います。
運搬警備におきましては、貴重品運搬警備といったものが、やはり最近の治安情勢の悪化等も反映して増大していくのではないかというふうに考えます。
そして、最後の身辺警備でございますけれども、最近はストーカー犯罪の増加や子供に対する危害といったものがふえてきているわけでございまして、こうし た危害の防止対策に伴います需要というものも最近出てきているということがございますので、そうしたところについてはふえていくのではないかというふうに 考えております。
こうした需要に応じて警備員数も推移していくのではないかというふうに考えているところでございます。
泉(健)委員
政府は、ずっと以前ですけれども、五百三十万人の雇用プログラムなんというのを出しておられましたけれども、警備業の関係で言うと、もうその予測は外れて しまっているわけでして、昨年、警備業が一万人減った。予想ではずっとふえ続けて、二〇一〇年ぐらいまででしたでしょうか、たしか五十万人を超えるなんと いう予想がされていたわけですが、そういった雇用対策も外れてしまっている。
一級検定取得者が、指定講習における一級講習というものの制度も平成三年に開始をしていったわけですが、一級でいうと一・〇%、二級でいうと一九・三% というふうになっております。
この取得率に関しては、警察の方としては、これは所定の考えられていた目的を達成されている状況と言えるのか、それとも、これぐらいを目指していたけれ ども実際には取得率が余り及んでいないようだという状況なのか、これについての現在の御見解をお聞かせください。
伊藤政府参考人
検定合格者につきましては、基本的には、警備員自身がみずからの能力、知識を高めるために検定にチャレンジして、さらにもう一つ上の資格を取っていこうと するものでございまして、警察の方で具体的な目標値を定めて、ここまで育成していこうという形で行っているものでは必ずしもございません。
そういった意味で、私どもが具体的な目標値を持って、これに到達しているあるいは到達していないというふうに考えているところではございませんけれど も、現実に、重要な警備というものを行う上に当たりましては、やはり知識、能力のすぐれた警備員というものが多く輩出されることは大変重要なことだという ふうに考えておりますので、そうした検定合格者が今後ふえていくということについては大いに期待をしているところでございます。
泉(健)委員
しかし、制度をつくって一%の取得率ということになると、制度の、試験なり講習をするところばかりが組織として大きくなっていて、実際には全然それが利用 されていないという状況なわけです。今回、責任者を四区分それぞれに選任するですとか、一定期間で講習の制度を導入するとかやっていくわけなんですけれど も、どうもイメージとして、警備員そのもののニーズというよりかは、制度をとにかくたくさんつくる、検定のさまざまな枠を先につくって、そして言ってみれ ばそこにどうしても元警察の方々、退職者の方々が入っていくという状況もやはり少なからずあるわけですね、ゼロではないわけなんです。
そういう状況ですから、なかなか我々も賛成しにくいというものでして、警備業に従事をされている方々が、この資格を取りたい、これを取って社会の中で やっていけるんだというものを実感できるような資格に変えていかなければならないと思うんですね。もう十年も二十年もたつような状況の中で取得率がこれだ け低いというのは、やはり何か制度の方に、あるいはこの検定の過程の中に問題があるのではないのかなというふうにも感じざるを得ません。
時間がないので先に進みますけれども、質問通告では行っていなかったんですが、わかる範囲でお答えをいただきたいと思います。
以前警察の方で御検討いただいていたことがあったかもしれないんですが、警備業の欠格条項のことに関してなんですけれども、精神病者にという書き方に なっていますけれども、この警備業者の欠格事由ですとか責任者の欠格ですとか、あるいは警備員として就業することということでの行動制限等々、これまで精 神機能に障害がある方についてはなかなか入っていくことが難しかったということがあるわけですけれども、警察の方でここについて改正をなさるおつもりがあ りますでしょうか。
〔大村委員長代理退席、委員長着席〕
伊藤政府参考人
現在の欠格条項に関する警備業の要件というものは第三条にございますけれど も、その第七号におきまして、「心身の障害により警備業務を適正に行うことができない者として国家公安委員会規則で定めるもの」というものが欠格要件に該 当することとなっております。
この条項につきましては、平成十四年の改正におきましてノーマライゼーションの一環としてこうした条文に書き改められたものでございまして、ちょうど改 正したばかりのものであるというふうに思います。
泉(健)委員
ありがとうございます。
私、幾つかの共同作業所ですとか障害者団体に聞いてみたんですが、これは改正をされたということが実はまだ余り認知をされていないという状況もあるみた いですので、ぜひこの告知も積極的に行っていただきたいというふうに思っております。
そしてまた、国土交通省の方にも来ていただいていたわけなんですが、ちょっと時間がないのであれなんですけれども、実際、現場の警備業の業者さんからお 話をお伺いすると、警備業そのものには派遣ですとかが許されていないということなわけですね。しかしながら、一方で、例えば公共事業でいいますと、下請、 孫請というのはやはり当然出てきているわけなんです。そういう中で、大手の土建業者、ゼネコン業者が警備員を雇う場合には、その警備業の範囲内での業務だ けをさせてもらえる。
しかし、もう下請、孫請の世界になってくると、何だか一人の作業員と同じような認識で活動させられることがある。本当は、道路にコーンを立てたりするの は土建業者のやるべき仕事ですし、自分の立ち位置を決めるのは警備業者のやる仕事なわけなんですけれども、実際のところ、あんたはここに立て、あんたはこ れもやってくれ、あれもやってくれという形で、そのルールが守られていないという現状もあります。
これは警察が所管をする警備業ということですから、警備業に従事をされているそれぞれの警備員の方々の安全確保というものもあります、非常に大切だと思 いますので、この方々の安全確保のためにも、ぜひ国土交通省なり厚生労働省と密接に連携をとっていただいて、その安全対策づくり、こういったものにも努め ていただきたいというふうに思います。
以上で質問を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。
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