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衆議院厚生労働委員会

平成16年11月2日(火)

BSE・アメリカ産牛肉輸入再開問題について

  
答弁者
厚生労働大臣 尾辻秀久君
政府参考人(厚生労働省医薬 食品局食品安全部長) 外口崇君
政府参考人(外務省経済局長) 佐々江賢一 郎君

鴨下一 郎厚生労働委員長 次に、泉健太君。

 

泉健太委員 厚生労働委員会では初の質問になりますが、衆議院の泉 健太でございます。
 

 特に尾辻大臣には、以前、エレベーターの中でごあいさ つをさせていただいたことが ありまして、というのは、私も、まだ当選する前から、戦没者の遺骨収集事業の方にずっと参加をさせていただいておりました。特に、厚生労働省の中では、こ ういった社会援護関係のところというのはなかなか日が当たらない部局ではあると思うんですが、ぜひ大臣のもとで、まだまだこれから、取り残されている戦後 処理の問題、あるいは平和というものを今後若い世代に引き継いでいかなければならないというところもあると思いますので、どうか御指導のほど、よろしくお 願いをいたしたいと思います。
 

 一方で、とはいえ、やはり我々、しっかりと物事を追求 していかなければなりませ ん。ということで、きょうは本来一般質疑で、私も自分自身が課題としてきた問題を幾つか取り上げようというふうに思っていたんですが、特に今、民主党が、 日々変わる状況の中で、BSEのことについては、我々、ぜひ皆さんに対してちゃんと意見を述べたい、そして政府の見解を聞きたいということで、私も今回こ の質問についてさせていただきたいというふうに思います。
 

 佐々江参考人はもう着かれていますか、まだですね。と いうことで、ちょっと順番を 変えて質問させていただきたいと思うわけですが、まず、大臣に率直にお伺いをしたいと思います。
 

 大臣は、いつ生まれたかが不確かで全頭検査をされてい ないアメリカの輸入牛肉、こ れが一方にあります。日本で検査をされた国産牛肉がございます。もし御自身が買われるとしたら、どちらをお選びになられますか。
 

尾辻国務大臣 変なことを言うと怒られるかもしれませんが、私、ベジタリアンを自称しておりまし て、余り肉を食べないのでありますが、しかし、お尋ねでありますからお答えをしなきゃなりません。

 食べるとしたら、安全な肉を食べたい、こういうふうに 思います。
 

泉健太委員 ベジタリアンの方でも、やはり国民の多くが肉というも のを食しているわけですか ら。
 

 では、御家族がということでもいいかもしれません。どちらが安全だというふうに思 われますか。いつ生まれたか不確かで全頭検査をしていないアメリカの輸入牛肉と、全頭検査をした日本の国産牛肉、これはどちらが安全かというふうに思われ ますか。

 

    〔委員長退席、北川委員長代理着席〕

尾辻国務大臣 そこの部分では慎重にお答えしなきゃ、その後に続くだろうと思いますから、慎重に お答えさせていただきたいと思うんですが、いつ生まれたかわからないとおっしゃると、これは安全性に問題があるわけでございますから、そのことだけは申し 上げておきたいと思います。

 

泉健太委員 やはり、なかなか慎重なようですね。

 では、同じく、国産牛肉なんですが、検査をしたもの、していないもの、これはどち らを選ばれますか。どちらが安全かというふうな御認識をお持ちですか。

 

尾辻国務大臣 極めて常識的に申し上げると、こっちに検査したのがあって、こっちに検査していな いというのが二つ並べられたら、常識でお答えすれば、検査した方のものを安全だなと判断するというのは、そういうことじゃないかなと思います。

 

泉健太委員 い や、全くおっしゃるとおりだと思うんですね。

 だからこそ、我々は、この全頭検査というものは、時期 を追っていずれは、やはり科 学的見地から、あるいは消費者の理解から、次第にこれを解消していく方向に行くという思いはあっても、なぜ今この段階で急に全頭検査というものを、国が関 与をする形ではなくして、各自治体にこういった補助金を出すという形で自主的な取り組みにさせたのかというところがわからないわけですね。
 

 実は、アメリカの牛肉を冒頭に出しましたけれども、朝 日新聞の二十七日の世論調 査、アメリカ牛肉輸入再開をしても、六割が食べたくないということを国民が出しているわけですね。
 

 ですから、私は、冒頭に大臣にお伺いしましたが、やは りアメリカの牛肉というの は、残念ながら、現段階では日本に比べると基準が甘いということは、これは共通認識かと思います。例えば、それは、個体の識別が非常に難しい、あるいは飼 料の規制というものが本当に徹底をしているのか、ほかにもいろいろありますけれども、そういった問題についてやはり問題があるということで、そういう中で も、やはりお互いの産業の発展のために交渉を続けていって、合意点を探って、お互いの国々が納得する段階で輸入再開というところに入っていこうという話 だったと思うんですね。
 

 大臣は、就任をされたときの記者会見においても、こういうふうに答えております。

 米国産の牛肉輸入の問題で、先日、新農林水産大臣が早 期に再開したいという前向き な発言をなさいましたが、その点について大臣はどう思いますかという記者の質問に対して、厚生労働省としては、国民の食品の安全を守る立場である、した がって、国民の食品の安全を守るということにおいては、ダブルスタンダードとまでは言いませんが、内外差があるというのは好ましくない。好ましくないとい うふうに明確におっしゃられているのですね。
 

 やはり、こういったことを考えたときに、今回の日米交 渉、BSE協議というのが厚 生労働省にとってどうだったのかなということは聞かなければならないというふうに思っているわけです。
 

 ここで、大臣、このアメリカとのBSE協議、そして、来春から輸入を再開するとい うようなことに向かいそうなわけですが、この協議あるいは輸入再開について、どういうふうな御見解をお持ちですか。

 

尾辻国務大臣 今、引用していただきましたように、私どもの立場は国民の食品の安全を守る立場で ありますから、この点において譲るつもりは全くございません。絶えずそのことを申しておるつもりでありまして、日米交渉の場でも、一切そのことにおいて譲 るつもりもございません。

 

泉健太委員 譲るつもりがなくて、実際に譲ったところはあるというふうにお考えですか。

 

尾辻国務大臣 私は、譲った面はない、こういうふうに考えております。

 

泉健太委員 そうすると、例えば、平成十六年の六月の後半に、日本 とアメリカのBSE協議に係 る第二回専門家及び実務担当者会合、ワーキンググループというのがあるわけですが、幾つもこういう会議がずっと開かれているわけなんです。しかし、こう いったところでは、常に、日本側からはこういう提案があった、アメリカ側はこういう説明をしたというところで、そこには平行線であるというのが、もうどの 項目に当たっても書かれているわけですね。
 

 では、こういったものについて合意を得たということで、今回の協議についてはそう いう認識は持ってよろしいんでしょうか。

 

尾辻国務大臣 国 内の承認手続を条件として、科学に基づいて対応するという基本的な考え方です。 基本的な考え方で両国に共通認識ができたことは、今回の協議の結果でございます。

 合意という段階にはとても至っていない、こういうふうに理解をいたしております。

 

泉健太委員 そ うすると、今こうして、来春から輸入再開だということがもう言われているわけで すが、これについては、そういった方向は事実であるということで、もう一回確認をしたいと思うんですが、よろしいですか。

 

尾辻国務大臣 今 後、協議は続くと思います。そして、その結果がどうなるかは予断を許しませんけ れども、今日の時点で合意なされたということではございません。  

泉健太委員 参 考人はまだですね、佐々江さん。来られていますか。

 まさにここの場所にも、恐らくこのBSE協議の交渉に 当たられた皆さんも来られて いると思うわけですが、少しその当事者の皆さんにもお伺いをしたいと思います。
 

 このBSE協議において、日本側が特に重視をした、主張をした点、あるいは、 ちょっとこれは厚生労働省の方の交渉当事者にお伺いしたいんですが、厚生労働省としてはどこにポイントを置いて特に主張されたか、これについて説明をいた だきたいと思います。

 

外口政府参考人 お 答え申し上げます。

 厚生労働省として特に主張した点でございますけれど も、まず、米国産牛肉の輸入再 開に当たっては国内と同等の安全性確保が必要である、したがいまして、特定危険部位の除去とかBSE検査が必要な月齢については、米国の基準ではなくて日 本の基準と同等にする、これが基本であることは強く主張いたしました。
 

 また、我が国で確認された二十一カ月齢の若齢牛の BSEがございますけれども、こ れについても、米国側は、これは国際的に認知されていないのではないか、こういった見解を持っておりました。これについて繰り返し説明を行いました。
 

 また、輸入再開に当たりましては、国内の承認手続が重要であります。それと関連し て、日本の場合、食品安全委員会による審議が承認手続に含まれること、さらには、米国の実施状況を確認するために査察ができるようにすること等について強 く主張したところであります。

 

泉健太委員 今 何点かそういった点を言っていただきましたけれども、例えば、国内と同等の安全 性が確保されなければならないということについては、今回の協議で結論を得たというふうにはお考えでしょうか。

 

外口政府参考人 今回の協議におきまして、両国で認識が共有された点が 幾つかございますけれども、 その中では、先ほど申し上げましたように、国内の承認手続を条件として科学に基づいて再開するための協議をしていくんだ、こういう認識が共有されました。 そして、今後、専門家及び実務担当者による詳細な検討作業を行っていく、こういうことについても認識が共有されました。
 

 したがいまして、今結論が出たというのではなくて、今後、科学的に両方納得いく形 で詰めていくんだということで認識が共有できたものだと理解しております。

 

泉健太委員 ということは、今後もさらに協議を続けていって、ここ で合意点が見出されなけれ ば、そして、先ほど大臣がおっしゃったように、まさに我々は、譲歩するつもりもないし、譲歩もしてこなかったわけですね。数カ月間頑張ってきたわけです。 まさに当事者の皆さん、一生懸命国益のために頑張られてきたと思う。
 

 そうしますと、我々の到達目標としては、当然、アメリカの方にも全頭検査を促す、 あるいは、アメリカの方にも規制の強化、管理の徹底、こういったものをこれからもずっと呼びかけていき、また、それが実現されなければ輸入の再開はないと いうことでよろしいでしょうか。

 

外口政府参考人 協議の中でいろいろな意見を闘わせましたけれども、米 国側は、自分たちが今行って いる米国のBSE措置で、米国民にとってはこれでもう安全なのだ、十分なのだという認識を持っておりました。
 

 しかしながら、それは我々の行っている国内措置とは大 分違うわけでございます。私 どもとしては、米国の措置を日本と同じようにするということまでは要求しませんけれども、米国から輸入されるものについては国内と同等の対応をしてもらわ ないと困る。
 

 例えば、BSE検査におきましても、米国は、サーベイランス目的のために行ってい るわけでございます。日本は、サーベイランス目的というものも含まれておりますけれども、食品安全のため、いわゆる感染牛で陽性になったものがあればフー ドチェーンから排除する、そういった役割がBSE検査にはあるのだ、こういう基本認識のもとでやっておりますので、今後、食品安全委員会の中で月齢の見直 し等されておりますけれども、日本に入ってくるものについては国内と同等の安全性が確保されているものでなければいけない、こういう認識で協議をしてきた 次第でございます。

 

泉健太委員 今、例えばということで、これは恐らくワーキンググ ループの報告書にも書かれてい ることだと思うんですが、アメリカはサーベイランス目的である、日本は食の安全性というものが大切だ、ここに大きな相違点があるわけですね。
 

 こういった点をぜひほかにもあれば列挙していただきたいのと、ここについてはやは り我々は絶対妥協できないところだと思うんです。今おっしゃったように、確かに、アメリカの国内で消費されるものすべてについてまで、我々がそのさまざま な規制、基準について申し述べることはできないけれども、少なくとも日本に入ってくる牛肉については安全性というものを必ず問わなければならない、これは 当然のことだと思うんですね。厚生労働省としても、必ずこれは言っていかなければならないと思います。

 

 そういった中で、私は、この日本の、アメリカの牛肉の 最大の消費国でもあるわけで すが、この日本の姿勢というものが、今の、もっと広く言えば国際農業市場における非常に重要な地位を占めていますし、あるいはそういったものを消費する消 費者の立場からしても、世界的にも重要な地位を占めている。ぜひともここは日本がリードをして、ちゃんと訴えて、譲歩をせずに頑張っていくべきところだと いうふうに思っております。
 

 その点について、先ほどの列挙の件も含めて、改めて決意を、これは決意の部分はも し大臣、よろしければお願いしたいと思います。

 

外口政府参考人 先ほどBSE検査についての考え方を申し上げましたけ れども、同じように絶対譲れ ないものとして、SRMの除去というのがあります。アメリカ側は、自分たちの国のBSEの浸潤度が、我々が想像しているより彼らは少ないと考えておりま す。
 

 そういったこともありまして、特定危険部位の除去が必 要な月齢について、我々は全 月齢から除去していますけれども、向こうは基本的に三十カ月以上の除去で十分だ、そういう認識であります。ここのところは日本の全月齢というのに合わせて もらわなきゃ困る、これも強く主張して、日本の主張というものは向こうに受けとめられたものと理解しております。
 

 それから、決意でございますけれども、私の決意、当然でございますけれども、去年 つくりました食品安全基本法の基本理念というのが第三条にございます。「食品の安全性の確保は、このために必要な措置が国民の健康の保護が最も重要である という基本的認識の下に講じられることにより、行われなければならない。」これが政府としての基本認識であります。私どもは、これを守って協議に臨みたい と考えております。

 

    〔北川委員長代理退席、委員長着席〕

泉健太委員 ここはちょっと通告をしていない部分なので、ただ、当 事者であってお答えいただけ ればと思うんですが、この共同記者会見の発表内容について、Fの「貿易の攪乱の防止」というところがあると思います。これについてなんですけれども、これ は今後、例えば日本がアメリカの牛肉を一度輸入停止にしたときの状況のようなBSEの発生の仕方があった場合には、あのときは食品衛生法の九条二項の方で 輸入停止ということをしたわけですね。
 

 しかし、このFという項目を見ると、「貿易の攪乱の防止」ということで、今後追加 的なBSEの事例が報告をされても、科学的な根拠がなければ輸入停止や牛肉貿易パターンの攪乱という結果に陥ることはないということが書いてありますが、 例えば、前回のような状況がもう一回起こった場合、これは輸入停止にはならないということでよろしいんでしょうか。

 

外口政府参考人 日米BSE協議の共同記者発表文の中に、御指摘の「貿 易の攪乱の防止」という項目 がございます。ここでは、「少数の追加的な発生が確認されても、科学的根拠がなければ、輸入停止にはつながらない。」ということでございます。
 

 これの意味でございますけれども、アメリカはカナダか ら輸入された一頭というのが 公式見解でありますけれども、私どもは、もっといるだろうというような推測をしているわけでございます。実際にそれが数頭出たとしても、それは我々の予想 の範囲内である。それから日本の方も、OIEの基準でいえば、最小リスク国と中リスク国の中間ぐらいのところにあって、日本は全頭検査をやっているから、 完全にサーベイランスできているわけでございます。そこでまた数頭出てきたとしても、全体の状況はそれほど変わらぬだろう。
 

 だから、そういうことであって輸入停止がまたもう一回かかるとかそういうことには ならないという意味でございまして、科学的根拠があるような知見が新たに出てきたときは、それは全く別の話でございます。そういう意味でございます。

 

泉健太委員 大 変時間もないものですから、また次に移らせていただきたいと思います。

 先ほどから言っていますが、厚生労働省の方としてはそ ういった姿勢が明確であると いうお話はよくわかりました。これからもその姿勢でやっていただきたいと思うわけですが、これは、実際の交渉全体、政府全体となったときに、そこが本当に 守られているのかどうかということを、我々はやはり疑問あるいは不安に感じているわけなんです。
 

 これは外務省、もし佐々江経済局長、お答えいただければと思うわけですが、国内に おいて、厚生労働省の今言ったような見解について、あるいは外務省として、ここはどうも国内の中で微妙にニュアンスが違うんじゃないか、アメリカに伝える 前には少し整理をしておかなければならない、そういったふうに感じた項目はございますか。

 

佐々江政府参考人 お 答えいたします。

 ただいま厚生大臣、それから外口部長が今回の協議につ きましていろいろな論点、角 度からお話をされましたが、私は、すべての見解について同意でございます。
 

 我々は、この協議に臨むに当たりまして、何よりも消費 者の安全、安心が重要である ということでございます。そして、科学的知見に基づかなければいけないということ、そうした一貫した方針でやっておりますし、それから、すべてのこのアメ リカとの協議というものは、適切な国内上の手続に沿わなければいけない。他方からいえば、国内の手続で承認されない限りこれは実際の貿易の再開に至らない ということにつきましても、アメリカ側にしっかりと説明をして、向こうも納得をしているということでございます。
 

 そういう意味におきまして、外務省が単にアメリカとの関係において間に入っている というようなことではなくて、この問題は、やはり全省庁一丸となって国民の安全、安心を守る、そういう基本的な方針で臨んでいるということでございます。

 

泉健太委員 私が言う前から、まさに今外務省が言われていることを 御自身から言われたようでし て、恐らく、いろいろな委員会で今同じような話が出ているのではないのかなと思うわけですね。
 

 今まさにおっしゃったようなところが、どうも外務省に 見受けられるのではないか。 我々はそれは指摘せざるを得ないわけですね、なぜこの時期に急にと。例えば、町村大臣の会見でいえば、七日の段階では、日本の国内の消費者の理解が必要だ ということを会見で述べているわけですね。にもかかわらず、この二十三日の合意のときには、一切そういった消費者の立場に立ったことというのが盛り込まれ ていないわけですね。
 

 なぜなんだろうか、我々は不思議でしようがない。ここ は、やはり指摘されているよ うに、大統領選、まさに本日ですけれども、こういった形でいろいろな日米両政府の、あるいはブッシュさんと小泉さんとの何らか不透明なやり方があるんじゃ ないのかなと。恐らく、そういうことで厚生労働省や農水省、困っていると思いますよ。食品安全委員会も困っていると思いますよ。答申が出る前にもう交渉で 何だか方針がほとんど決まってしまっている、何のための諮問と答申なんだと、もうやる気をなくしてしまっているんです、食品安全委員会は。それが今の状況 なんです。
 

 佐々江さんにもう一度お伺いしたいと思うんですが、ペ ン次官が発言をされた内容が あったかと思います。それについて大使館が抗議をしました。数週間で日本への牛肉の輸入再開はないということを、改めてこちら側が抗議をしたと思うんです が、それに対して、相手さんからは、例えば十月二十九日、米政府関係者は記者団に対して、まだ日米両国が取り組むべき宿題があるというふうに語ったという ふうに書いてあります。
 

 以前、別な委員会で、答弁の中で佐々江さんは、何とかこの是正を求めていきたいと いうふうにおっしゃられていたと思うんですが、この是正というのは、この今回のアメリカ政府関係者の発言ということで解釈をしてよろしいんでしょうか。

 

佐々江政府参考人 実は、このアメリカ政府の当局者がこの協議の後に記者 会見でなされた発言、あるい はその他の機会に行っているものの中に不適切なものがある、我々としてはなぜそのようなことを言っているのかわからない面がある。特に、今後数週間に貿易 の再開があり得るといったような発言について、これは非常に不適切であるし、実際上そういうことを協議の中で一致したこともありませんし、また、それを了 解したこともないし、アメリカ側自身も、この協議の中で日本の国内の手続は相当時間がかかるということについて聞いていたものですから、なぜそのようなこ とになったのか、率直に言って、よくわからなかったわけでございます。
 

 そういうことで、これは先週の農水委員会でもこの御議 論がありましたので、この点 につきまして相手側に真意も確認してみるということで、実は在アメリカの大使館を通じて先方にコンタクトをしておったわけでございます。先方は海外出張中 でなかなかワシントンに戻っておらなかったわけでございますが、昨日に至りまして、先方が帰ってきたということで連絡がついたので、この点についての先 方、特にペン農務次官の認識を確認したということでございます。
 

 それによりますと、特に、数週間云々、これは英語で言いますとア・マター・オブ・ ウイークスでございますけれども、これについて、ペン次官によりますと、牛肉貿易の早期再開に対する期待を込めて用いた、専門家等の協議を経た上で日米双 方で必要な国内手続があって、そのために一定の時間を要することは日米協議において日本側からも説明を受けており、当然理解している、いずれにしても、米 側としては、国内手続を進めて、これは日米双方でございますが、早期の貿易再開を強く期待していることを理解してほしいといったような回答があったという ことでございます。

 

泉健太委員 そ の回答で今回の件は一件落着ということで今考えられていますか。

 

佐々江政府参考人 私 どもとしては、ペン次官としては、ただいまあったような回答で、実際上、これを 是正したというふうに受けとめております。

 

泉健太委員 そこは、今後もやはり政治絡みでいろいろな発言がある と思いますが、必ず注意をし て、こういった発言が種々あれば、日本の政府としてしっかりと対応していただきたいというふうに思います。
 

 ほかにも扱いたい問題がありますので、最後の問題に移 りたいと思いますが、国内の 全頭検査についてお伺いをしたいと思います。
 

 政府は、アメリカとの協議においては、二十カ月以下と いうのはどのみち反応が出な いんだから、これはもう検査しない方向で輸入を認めようと。にもかかわらず、国内においては引き続き検査をするという、全くわけのわからないことをしてい るわけですね。何なのか、この二重基準は。しかもそれは、どうやら後ろめたさもあるのか、国がやるのではなくて自主検査へ補助金を出すという、まさに二枚 舌、二重行政と言わざるを得ないことをやっているわけです。
 

 厚生労働省からこの検査の補助金が出るという話ですが、これはどんな名目で出され るんでしょうか。

 

外口政府参考人 現 在、食品安全委員会に諮問しております月齢の見直しの件についてですけれども、 この件につきましてはいろいろな御意見をいただきました。(泉健太委員「名目だけでいいです」と呼ぶ)名目ですか。名目は、経過措置でございます。

 

泉健太委員 いや、その経過措置なんですね、問題はやはり。何の経 過措置で、そしてまた、どれ ぐらい本当に必要だということでの経過措置なのかということになると思うんです。私も父が牧場関係の仕事をしているものですから、そこら辺は大変よくよく 実情を知っているつもりなんですけれども、三年間というのは、こんなに必要な理由というのは全くないのではないのかなというふうに思います。
 

 ただ、我々としては、何も全頭検査を全部なくしてしま えということじゃないんです ね。私たちとしては、国民の安心のために、これが第一点です。そして大事なのは、今後の研究のためにも、やはりこういった検査というものは当面継続をすべ きでないかというふうに思うんですね。変に市町村の自主的な、補助金を渡した事業とするのではなくして、ちゃんと国として責任を持って研究のためにこの検 査を行う、あるいは国民の安心のためには当面行うということをやはりするべきだというふうに思っているわけなんです。
 

 そういう中で、それがもしできないということであれば、今のこの、日本の牛肉が安 全なのかどうなのか、あるいはアメリカの牛肉が安全なのかどうなのか、はっきりしない状況ですので、例えば大臣には安全宣言というものを、もうどうせ二十 カ月以下の牛については現段階では出ないんだから、では安全宣言を出して我々も一緒に食べますという、あるいはまた官邸で牛肉を食べていただかなきゃなら ないかもしれない。そういうおつもりはございますでしょうか。

 

尾辻国務大臣 最 終的には食品安全委員会がどういう答えを出してくるかでございますが、私どもも 諮問をいたしたところでありますから、食品安全委員会が科学的に安全であるというお墨つきを与えてくれたならば、それは当然、私としては、国民の皆さんに 責任を持って安全でありますということを申し上げようと思いますし、先ほどつい余計なことを言いましたけれども、それはもう私自身、先頭を切って牛肉を ちゃんと食べる用意はございます。

 

泉健太委員 もうこれで最後にしたいと思いますが、もし食品安全委 員会が安全と明確に言ってし まったら、自主検査なんて要らないわけですよ、食品安全委員会が安全だと言っているわけですから。あるいは反応が出ないと明確に言ったら、こういう検査は 要らないわけですから、やはり、この検査が何のためなのかということを、きょうは本当に時間がなくて残念なんですが、これから我々は引き続き追及をしてい きたいと思います。
 

 また、これは非常に消費者に対して混乱を、あるいは生 産者に対しても混乱を及ぼす ことだということで、我々は非常に怒りを覚えております。
 

 農水省の方にもきょうお越しいただいておりましたが、残念ながら時間がございませ ん。改めて、また今後この問題についてしっかりと追及をしていくということの決意を述べて、本日の質問は終わらせていただきたいと思います。ありがとうご ざいました。

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