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衆議院厚生労働委員会

平成17年5月13日(金)

障害者自立支援法について  

答弁者
厚生労 働大臣 尾辻秀久君
政府参考人(厚生労働省社会・援護局障害保 健福祉部長) 塩田幸雄君

鴨下委員長 次に、泉健太君。

泉健太委員 本当に長い時間の審議で ありますけれ ども、その時間以上に、障害者の皆様は苦しみを今負っているのではないのかなというふうに思います。そういった意味で、誠実な御答弁をぜひとも大臣、お願 いをしたいと思います。

 私も地元の幾つもの障害者の団体の皆様からお話をお伺いしてきました。そしてこの場でも、いろいろな議員の皆さんが、ぜ ひ障害者の声を聞いてほしいということをおっしゃられていますけれども、私はもう一歩必要だと思っています。

 大臣も、前回、私が別な問題で審議をさせていただいたときに、大臣、政治家の仕事を終えられたらどうされますかですと か、大臣は老後をどう迎えますかなんという話をしたことがありますけれども、地域で大臣が、例えば地元に戻られて、地域を普通に回ったときに、そこに障害 者が当たり前におられるのか、それともやはり地域にいられなくてどこかの施設に入らざるを得ないのか。大臣が地元を歩いたときに、そこらじゅうに障害者の 皆さんが当たり前にいるという社会をこれから私はつくっていくべきだと思いますし、喫茶店に行っても、映画館に行っても、自転車に乗っているときでも、何 をしているときでも障害者と出会う、そういう社会が今目指されているのではないのかなというふうに思います。

 ですから、その意味では、大臣には、障害者の話を聞きに行って、聞き終わったらそれで終わり、そういうものを目指すので はなくして、障害者の皆さんと当たり前に地域で過ごせるということをもう一度考えて、それを頭の中にイメージとして置きながらこの法案の審議に入っていた だきたいと思いますが、いかがでしょうか。

尾辻国務大臣 私もそのとおりだと 思っておりま す。先ほども申し上げました。

 特に、そういう意味で一番おくれているのが、やはり精神障害の皆さんに対する対応だというふうに思っております。そうし た皆さんがぜひ、今はどうしても入院中心の中でおられる、それを社会の中の一員として生活していただくということを、そういう世の中にしたい、こういうふ うに思います。

 そして、それをつくるためにいろいろなことをしなければいけませんけれども、大きなやらなければならぬことの一つが、社 会の中にそうした受け皿がなければどうにもなりませんから、病院から出てこられて、受け皿たる社会がそういうものをちゃんと用意して、受け皿の部分を用意 して待っていなければ、これはどうにもなりませんから、そうした受け皿づくりのためにも、今度の障害者自立支援法の中でぜひその受け皿をつくりたいという ことを今申し上げているところでございます。したがいまして、思いは同じでありますということを申し上げたところでございます。

泉健太委員 そうしますと、改めて、 支援費という のは私はすばらしかったと思うのですね。支援費制度で、多くの方々が外に出たかった、地域に根差したかったという、その感情のあらわれが、ある意味、予算 の増加につながった、経費の増加につながったというふうに思っていますけれども、これは再三あるように、決して、無理に外に出ろという話でもないし、無理 にお金を使えという話でもなくて、自然と、障害者の皆さんの声の結集がそれだけの額になったということだというふうに思っています。

 そういう意味では、支援費が果たして何が問題だったのかという話になるわけですね。今大臣おっしゃいました、精神障害の 方々というところのサービスが含まれていなかったというところが一つあるでしょう。

では、それを盛り込めば、何も一割負担ということは要らないので はないかというふうに思いますが、もう一回、そこの、なぜ一割負担をしなければならないのかということについてお願いします。

尾辻国務大臣 率直に申し上げます。

 先ほども申し上げましたけれども、支援費制度というやり方、これが財政的にどうしても厳しくなってまいりました。これは もう申し上げるまでもありません。昨年も補正予算も組みました。そうしたやり方をしないと足らなくなってきた。

このままでは支援費制度というのが、そういう意味で財政的に危機 に瀕する、何とかしなければいけない。特に、支援費というのが義務的な経費として認められていたわけではございませんから、制度としてきっちり義務的なも のの中に入れていけば、今後はこの制度を変えない限りにおいて、対象の皆さんがふえれば、義務的経費ですから、それだけのものはちゃんと措置される。

措置されるというのは措置制度と混同しますからよくない表現かも しれませんが、とにかく義務的経費としてきっちり見てもらえるというふうに私どもはやりたい、その願いが今度の自立支援法でございます。

 したがって、支援費の制度にどこか欠陥があったということを私どもは今申し上げているわけじゃありませんで、あの理念、 考え方というのは継承しながらこの法案をつくらせていただいたということでございます。

泉健太委員 今、支援費制度に欠陥が あったわけ じゃないというふうにおっしゃられましたけれども、障害者の名誉のために改めて言いますが、では、不適切な支援費の使われ方、サービスがあったわけではな いということで、これは明確によろしいですね。

尾辻国務大臣 制度として、そういう ことを私ども が申し上げているところではございません。

泉健太委員 ですから、ちょっと今の 答弁はわから なかったんですけれども、この支援費制度の中で、これだけ財政が膨らんだ、経費が膨らんだということについて、ここに不適切なサービスがあったということ は、厚生労働省の理由としては全くないということでよろしいですね。

尾辻国務大臣 個々のケースを一つず つ見ていきま すと、そういうことが全くなかったということも私どもは申しません。それは個々のケースでいろいろなことはございますし、また私どもなりに指摘をさせてい ただいたこともございます。

 それで、今お話がございますので、後ほど舌足らずになったということになりませんように、改めて申し上げておきたいと思 います。

 支援費制度におきましては、市町村が支給決定を行うに当たって、支援の必要性に応じた客観的な基準がないことから、今ま で、制度において、そこのところは制度上私どもも客観的な基準があるべし、こう思ってきたわけでございます。

そうしたことはありましたので、個別のサービスの利用について、 一概に不適切があったか否かというのをそのケースで判断するのは難しいんですけれども、少なくとも私どもがこの制度の中で反省すべきこととして申し上げて おりますのは、サービスの支給量に大きなばらつきがあることは事実でございます。

もう一回申し上げますが、サービスの支給量に大きなばらつきがあ ることは事実でございます。そうした面は今度の自立支援法の中で是正をしていきたいというふうなところはございます。

 後で舌足らずになってはいけないと思って、あえてこのことだけはつけ加えて申し上げました。

泉健太委員 これまでの支援費の地域 差でいきます と、支給決定者数で地域差が、これは都道府県単位ですけれども、七・八倍、一人当たり平均利用時間の地域差が四・七倍というふうになっている。この地域差 を是正をされたいということでしたが、具体的な数字はございますか。

塩田政府参考人 障害者福祉サービス は高齢者福祉 に比べて市町村格差が現時点では大きいということでありまして、それは、サービスにまだ着手していない自治体もありましてこれから伸びていくという一方 で、地方圏でサービスがないと特定のところに集まって、サービスにすごくばらつきがありますので、私たちは、全国どこの市町村でも、最低限の、地域で暮ら せるサービスは確保したいということであります。

 そういうことからしますと、まだ実施していない市町村が、ちょっと今データなしで参りましたけれども、半分ぐらいある。 身体障害者の場合にはかなり進んでいますが、知的障害、精神障害を見ますと、まだまだサービスゼロ地帯のところがございますので、少なくとも平均の水準に 上がるぐらいのところまで底上げをしたいということでございます。

泉健太委員 いや、ですから、目標が あるかないか ということをまずちょっと聞きたいと思うんですが。

塩田政府参考人 現時点で国としてど こまでという 目標は固まっておりません。そのために、今度の法案では、市町村で、それぞれの中での福祉サービスの目標を決めてくださいということをお願いしてありまし て、それを県で積み上げ、国に積み上げ、そして国として必要な財源を充てていくということにしております。

そのためにも、義務費としておけば必要なサービスに対して国とし て財政責任をちゃんと果たせる、そういう仕組みとして提案しているつもりでございます。

泉健太委員 これはほかにもいろいろ 論点がありま すから余り長くはできないですけれども、義務的経費にしたからということで、それでそのかわりに一割負担ということが一般的には出てきているわけですけれ ども、それは何も交換条件のものではないと思うんですね。

 あくまでこれは義務的経費にしていただくということはぜひやっていただくべきだと思いますし、それは前進だというふうに 思っていますけれども、しかし、それよりさらにまた予算が足りなければ、それは義務的経費ですから手当てをするということでしょうけれども、だからといっ て一割負担なのかというところが、私はやはり、これはほかの皆さんからも指摘がありますが、そうではないんじゃないのかなというふうに思います。

厚生労働省として、より財務省なりと闘っていただくべきだ、より しっかりと強い要望をしていただくべきではないのかなというふうに思っています。

 その厚生労働省を見ていて特に弱いなと思いますのは、障害者福祉に対する投資、財源の使い方について、余り効果というこ とを打ち出されていないのではないのかなということを私は思うわけです。

これまで障害者福祉、例えば介護保険制度についての経済波及効果 ですとか、あるいは障害者施設を建てたときの経済波及効果ですとか、そういったものについて何か出されたものがあれば、ちょっと説明をしていただけますで しょうか

塩田政府参考人 障害保健福祉部とし て経済効果を 試算したことはございませんが、一般的に、福祉も投資であって、雇用の活性化とか、障害を持つ、例えば家族の方が安心して生産活動に行けるとか、地域社会 の発展とか経済発展に大きな効果がある、土木事業と変わらない効果があるという立場で厚生労働省としては仕事をしているつもりでございます。

泉健太委員 大臣、これはどれぐらい 経済効果、額 とか規模とかじゃなくて結構なんですが、例えば公共事業と比べてどれぐらいだというふうに思われますか。

尾辻国務大臣 今、手元に資料がござ いません。

 ただ、私が経済財政諮問会議でこうした議論をしましたときに、厚生労働省としての資料で示した記憶がございますので、す ぐ調べまして、後ほどまたお届けをいたしたいと存じます。

泉健太委員 例えば、これは北海道で 道庁が調べた 資料なんですけれども、社会福祉施設整備の経済効果というのがあります。

もちろん、社会福祉施設を建設するということについては、いわゆ る波及倍率というものですけれども、一・八四倍ということで、これはほかの公共事業と一緒の数字なんですね。

そこからさらに第二次、第三次の波及効果というものがあるわけで すけれども、これも大体一・二から一・五ぐらいのところで、グループホームを建てれば波及倍率一・二六等々の数字が並んでいます。

 実は、ほかと比較するために、私はちょっと別な数字を持ってきたんですが、ある都道府県におけるロボット関連産業がもた らす経済波及効果というのがあります。

ある都道府県というか割かし都市部なんですけれども、この場合の 波及倍率が一・〇五あるいは一・二九という数字が上がっていまして、例えば、こういった製造、ロボットの先進技術に関する産業と同じぐらい、あるいはそれ 以上の経済波及効果があるというのがこの福祉の分野なんですね。

 あるいは、介護保険についても実はこれと同等の研究が行われていまして、ちょっと読み上げさせていただきます。

 生産波及効果は、一次効果で見ると施設介護サービス(一・六〇倍)・在宅介護サービス(一・五四倍)ともに、建設や医療 よりも若干低いが、社会福祉よりも高い結果であった。三次効果まで見ると、施設介護、在宅介護のいずれの部門でも二・八倍程度であり、建設や医療とほぼ同 等であった。

 付加価値額については、一次効果で見ると施設介護サービス・在宅介護サービスは、中間投入が少なく付加価値率が高いこと から、建設や医療を上回っており、さらに、三次効果まで見ても、施設介護サービス・在宅介護サービスは、建設や医療を上回る結果となった。

 雇用誘発については、一兆円の需要増大に対して施設介護サービス・在宅介護サービスともに約二十五万人の雇用創出が想定 され、医療、建設では、ともに約二十一万人となっており、介護サービスの方が雇用誘発効果は高い結果となった。

例えばこういう資料があるわけなんですね。

 私も、きのう、六千人を上回る障害者の皆さんのデモを見ました。そのデモを見ていますと、やはり車いすの方で介護の必要 な方は、一人一人それをサポートするヘルパーさんがついておられる。

 この方々に対しての認識を、皆さんは経費、経費、税金を投入して大変だ、お金がかかり過ぎてしようがないというふうに 言っておられますけれども、これは、国土交通省や農林水産省が進めるさまざまな事業と、向こうは一生懸命効果をどんどんと喧伝しているわけです、同じある いはそれ以上の雇用効果、経済効果というものがあるということが、いろいろなこういった調査結果で示されているわけですね。

こういったことを踏まえて、ぜひこの支援費というものを考えてい ただきたいと思うんです。そうすれば、何もこれはむだではないですよね。物すごく効果を生み出すすばらしい雇用対策であり、しかも、福祉を通じた雇用対 策。私はすばらしいと思うんです

 この辺について、今、大臣は具体的な数字がないというふうにおっしゃられましたけれども、これから、財政諮問会議等々も 含めてもっともっと売り出しをしていただきたいというふうに思いますが、ぜひ答弁をお願いします。

尾辻国務大臣 これは私どもが経済財 政諮問会議等 で主張すべきことであるということはもう仰せのとおりでありまして、私もそうしたことは主張しないわけではございません。

 ただ、それぞれの数字の見方もありますし、また、今、とにかく財政規律ということでいいますと、支出増をどうやったら抑 えられるかというところがまずは視点になるものですから、社会保障に対しても大変厳しい見方になってしまうというところもありまして、そんな中での議論を いたしておるところでございますということを申し上げるところであります。

泉健太委員 改めて確認をしますけれ ども、大臣 は、ほかの公共事業と同等にこういった福祉の経済効果というものがあるということを御認識いただいたということでよろしいですね。

尾辻国務大臣 これは、そうした面が あるというこ とは私もかねて理解をいたしておるつもりでありますし、また、時によってはそういう主張もいたしておるところでございます。

泉健太委員 次に、多くのほかの皆さ んからも指摘 がありましたけれども、この法案のスケジュールがやはり無理があり過ぎるんじゃないのかという話があります。

 例えば審査会の件でいっても、私もヒアリングを何度か受けましたけれども、これも秋までに決めていきます、そして、グ ループホームについても秋までに決めていきます、障害程度区分についても、これは五月からモデル事業を実施し始めた、ついこの前ぐらいから説明を開始し て、そして今、各都道府県と政令市六十数地区でこの障害程度区分についてのモデル事業を始めたということのお話をお伺いしまして、政令、省令が数多くあ る、しかも中身がほとんどわからない、そういう中で国会で議論をする、答弁はみんな、後で決めてまいります、これはやはりまずいんじゃないのかなというふ うに思うんですね。

 これは、厚生労働省に幾らまずいんじゃないかと言ってもしようがないのかもしれなくて、それこそ厚生労働委員会の中でこ の法案をもう一回しっかりと見直して、政令の部分、省令の部分というのが本当に政令、省令でよいのかということをもう一回やり直さなきゃならないんじゃな いのかなということも思っているわけです。

 この政令、省令が多過ぎるんじゃないかということについて、大臣、改めて答弁をお願いいたします。

尾辻国務大臣 法律のつくり方そのも のといいます か、その他の法律についても同じような御議論というのはいろいろあるところだろうというふうには思っております。

 そうした中でございますけれども、今お出しをいたしております障害者自立支援法案におきましては、本制度の骨格である基 本的な事項について法律上明記をした上で、実情を踏まえながら弾力的に見直しを行うことが必要な事項については政省令等に委任しておる、こういうものでご ざいます。

 これらにつきまして、今後具体的な検討を進めていくわけでございますが、現段階で想定しております内容につきましては、 これはこのところの委員会で早急にお示しをするということも申し上げておりますから、そのとおりにさせていただきます。

これは来週早々にでもお出しをしたいと思っておりますけれども、 またさらに、新たな制度が適切な内容になるように、それを踏まえて私どもも政省令ということにしたいと存じておりますので、どうぞ御審議をいただきますよ うにお願いを申し上げます。

泉健太委員 先日、山口議員の質問の 中で、来週早 々にお出しをいただくという話が出てきましたけれども、その出していただくというのは、例えば審査会やグループホームや障害程度区分、こういったことの具 体的な姿を見せてくださるということでよろしいんですね。

塩田政府参考人 政省令の中身はいろ いろあります けれども、例えば、利用者負担を決める際の世帯のとり方とか、先ほど議論になった限度額とか、そういった問題から、単なる読みかえ規定のものから、いろい ろありますけれども、できる限りこの委員会での御審議でこれからの方向性をきちんと議論していただける、現段階で固まっているものをできるだけ具体的なも のとしてお出ししたいと思っております。

泉健太委員 ぜひお願いします。

 これは、納得がいかなければ、それだけ審議が延びるということに当然なってくるんだというふうに思います。資料がなけれ ば議論のしようがありませんので、納得のできる資料の提供、情報の提供をお願いしたいというふうに思います。

 そういう中で、同じく前回山口議員が、この法案が権利と人権にかかわる法案だということを認識してもらいたいと。そして 大臣はそれに対して、そのように認識をしておりますというふうに御答弁をされたと思います。

 権利と人権にかかわる法案だということで御認識をされているということですので、もちろん全体を通してはそれはそうなん ですけれども、特に、私は、例えばグループホーム、今回、共同生活援助、共同生活介護というふうに分けたりする、そうすると、居住の自由、そういったもの に制限がかかってくるのではないのかというふうにも思っています。

 障害の程度によって住む場所を変えさせられるケースが、すぐにはなくても今後出てくる。あるいは、この人と一緒に住みた い、こういった障害を持った人たちと一緒に住みたい、そういったケースには、これは権利が制限をされる。やはり自由にかかわる問題だと思っておりますが、 大臣、いかがでしょうか。

尾辻国務大臣 今回、グループホーム をさらにグ ループホームとケアホームに分けるということについてのお尋ねでございますし、そのことが住まいの自由を奪うのではないかというようなお話でございました けれども、私どもは、そういうふうには考えておりません。自由にお住まいいただく上での、程度の違いによって分かれていただくということでございます。

 特に、申し上げておりますのは、重度の方がグループホームの方、軽い方の中におられるというのは、何か問題があったらい けませんのでケアホームの方に入っていただくということにはいたしますけれども、軽い方がケアホームに一緒に入っていただくというようなことも考えており ますし、決して私どもは、利用される方にふさわしいサービスを提供するという観点からは、別にそうした、今お話しのような御懸念のあることではないという ふうに考えております。

泉健太委員 ごまかしなのか、非常に 興味深い答弁 をいただいたような気がします。

 そうしますと、前回の審議の中で、すぐに住んでいる場所を移動させられるようなことはないというようなことはお伺いをし ました。

これは、では今後も居住の自由ということを、今の大臣の御答弁だ と何かお認めいただけるような感じですから、いろいろな障害の程度があるわけですけれども、でも、その障害者当人同士は、一緒に住みたい、あるいは同じく 近い場所にあるこの施設、このグループホームで生活をしたいということはあると思うんです。それは認められるということでよろしいですね。

尾辻国務大臣 それでは、改めて申し 上げたいと思 います。

 先ほども申し上げましたけれども、本法案におきましては、支援が必要な方に対して、それぞれの状態にふさわしい支援を 行っていく、これは一番大事な観点でございます。

その観点から、現在のグループホームを、介護が必要な方を対象と するケアホームと、就労しておる方などを中心としますといいますか、軽い方の方々を対象とするグループホームに分けるということにいたしております。これ はもう従来申し上げておることでございます。

 そこで、本来、必要な支援の内容や状態等が異なる方々を、事業者みずからのサービス提供体制が整っていない中で、同じ ホームでサービスを提供することは、かえってサービスの低下を招くおそれがあると考えておるわけでございます。

 しかしながら、グループホームにおきまして、現にさまざまな障害の程度の方々が同居しておられるという実態がございます から、その実態から、事業者が、利用される方に良質なサービスを責任を持って提供するということを前提に、グループホーム対象者とケアホーム対象者を一つ のホームで支援を行うための具体的な条件については、先ほども申し上げましたように、検討してまいりたいというふうに考えておるところでございます。

 検討していく方向性もいろいろございますけれども、まず基本的にそういうふうに考えておるということを申し上げたところ でございます。

泉健太委員 検討していくというと、 では検討をお 願いしますといって話が済んでしまいそうなんですけれども、今の例も、例えばサービスが整っていない場合はだめで、サービスが整っていればグループホーム でもやっていけるというような話だと思うんですが、では、そのサービスというものはどんな要件が今言われているのかは全然わからないわけですよね。何を指 しているのかが全くわからないわけです。

 今の話でいくと、検討もされているということですから、まず、ケアホームの方については、いろいろな障害を持った方々が 程度が違っても一緒に生活ができる、そしてグループホームの方は、もし介護が必要な方々に対してサービスを提供できる環境があれば、グループホームで一緒 に生活をすることが可能だということでよろしいということですね。

尾辻国務大臣 基本的な認識で、まず 私からお答え 申し上げます。その後、部長からも答えさせますけれども。

 まず、基本的に、ケアホームの場合は、夜間のケアができるということが一つの条件になっておる。したがって、そこで夜間 のケアができる人がいるということが、ケアホームの方に入っていただくということにするということで考えておるところでございます。

 残りは部長から答えさせます。

塩田政府参考人 グループホームが障 害者の住まい として大変重要な役割を果たしているという認識で考えております。

 それで、現在のグループホームは、入っている方の障害の程度とかサービスの必要度にかかわりなく、一つのグループホーム に一人の指導員というか、機械的に箱に一人ということになっていますので、そこを改めたいと。

より重たい介護とかサービスの必要な人にふさわしいグループホー ムとしてケアホームをつくったということでありまして、ねらいはあくまで、入っている方のサービスの必要度に応じた必要な職員が配置されるようにというこ とであります。

 今度の新しい法案で新しい体系になるときには、入っている方の障害の程度によって職員の数とか報酬とかそういうものを決 めていくということであります。

重たい方を介護できるグループホームであれば、当然軽い方も介護 できるということでありまして、そこは入っている方のサービスに応じた体制にするという趣旨でつくっておりますので、これまで一緒に入っている方を、ばら ばらになりますとか、そういう考えでやっているものではございません。

 そのあたりの実情もよく踏まえて基準は検討してまいりますので、そこら辺も関係者の意見もよく聞いて、混乱をするために やるのではなくて、入っている方のサービスを充実するという観点で検討するということでございますので、よろしく御指導をお願いしたいと思います。

泉健太委員 今話をしましたのは、居 住の自由とい うところをぜひやはり重視をしていただきたいと思います。障害者の皆さんからの話を聞きますと、それはただ住む場所ということだけではない。

一緒に住むメンバーということについてだって、普通、我々健常者 は自由に選んでいるでしょう。無理やりだれかと一緒に住まされるなんということは基本的にないわけですよね。ですから、経過措置だけで、最初はそういった ものを認めますということじゃなくして、これからも制限があってはいけないということだと思うんです。

 こういったグループホーム、ケアホームが分かれることについて、障害者の皆さんから非常な不安、懸念が寄せられていると いうことは、皆さんもきっと御存じのはずです。

この辺をぜひ、改めてまた後で触れますけれども、考えていただき たいと思いますし、そういう意味では私は、この法律というのは、大臣も前回答弁をされましたけれども、権利と人権にかかわる法案であり、各それぞれの条ご とも、個人の自由やあるいは権利の、中には制限や侵害にかかわってくるような条文というのは、当然これはあるというふうに思っています。

 そういうことを考えると、実は、法律の世界でいうと侵害留保説という説がありまして、これは、個人の自由や権利の侵害に わたる場合には法律の根拠が必要であるというふうに考えられている説なんですね。

この考え方に基づくと、例えば、政令や省令で、法律の委任がある 場合を除いては、国民に義務を課したり国民の権利を制限する規定を設けることはできないというようなことが一般的な法理としてあります。

 そういったものから考えても、これは確かに、政令で定める、省令で定めるというふうに書いてありますから、それで抜けら れるのかもしれないんですけれども、しかし、国民の権利、人権にかかわるという問題について、全部、政省令で定めると書いてあるからそれでもういいんだと いうことには、これは決してならないというふうに思います。

そこはこの侵害留保説というものを少し拡大解釈をすれば、やはり できる限り法律で定める、あるいは、通じて言えば、この委員会の中で具体的な議論まで行うということだというふうに思います。

 改めて、大臣、この侵害留保説という説についてもで結構ですけれども、これは国家行政組織法の第十二条の三項の方でもこ ういった規定がありますので、省令の中に当然ここはかかわってくるわけですけれども、ぜひこういった考え方を忘れずに持っていただきたいと思います。

 その意味で、改めてこの政令、省令が多いということについて、多い、少ないだけじゃなくして、もう一回検討して、政令で 決める、省令で決めるという部分を変えられる余地がないのか、ちょっと答弁をいただきたいと思います。

尾辻国務大臣 今、お話が、法案の修 正という部分 について何かおっしゃっておられるとすれば、私どもは今この形で法案をお願いいたしておりますので、私どもが修正結構ですと今申し上げるものではございま せん。やはりこのままの形でぜひお認めをくださいということを申し上げるところでございます。

泉健太委員 多分水かけ論になると思 うので、これ 以上は言いませんが、ぜひこの法案のスケジュールについては、本当に多くの皆さんが不安を感じています。私たちは、この自立支援法の中で評価をする点とい うものも、当然幾つもあるというふうに思っています。

でも、やはり、早過ぎてつくってしまっては、その間違いというも のに気づかないまま法律がスタートをしてしまってはいけないというふうに思っておりますので、ぜひとも慎重に審議をし、あるいは継続ということも頭に入れ て、さらに慎重に検討をしていただきたいというふうに思います。

 続いて、障害者の皆さんの家計について少しお尋ねをしたいというふうに思います。実は、私もいろいろ調べておりまして、 やはりどうも厚生労働省さんの考えられている障害者の家計と実態が違うのではないかということを感じざるを得ません。

先ほどの山井議員の話にもありましたけれども、本当に障害者の皆 さんは日々苦しい生活をされているわけでして、それからすると、厚生労働省の認識というのは随分甘いのじゃないのかなというふうに思っています。

 厚生労働省の出した資料で、「支出の実態」という資料があります。これは、一般家庭における年収二百万円未満の平均世帯 というものの数字を上げて、グループホームの費用負担の状況ですとかを、また同じように食費、居住費というふうに上げているわけですけれども、年収二百万 円未満の世帯平均、これは家計調査からとった数字だというふうにお話をいただきました。

食費が一万六千円、そして居住費が一万二千円。そして一方で、グ ループホームを利用している費用負担の状況というものを見ますと、食費が平均二・四万円、居住費が全平均二・八万円。

 実は、この厚生労働省の平均についても、けさの毎日新聞で、グループホームの家賃の地域格差が二・五倍に上っているとい うような調査結果、日本グループホーム学会の実態調査結果が明らかになったばかりのところです。

大都市圏では平均三万七千八百九十七円。でも、地域、過疎地など では平均一万五千二百六十三円で、二・四八倍の格差があった。家賃でもこれだけの格差があるわけですね。

 そして、この記事に書いてあるわけなんですけれども、厚生労働省の基準内で居住費を賄えている入居者は全体の二三%しか いないということなんですね。

 全体の二三%しか当てはまらないというような状況がこの新聞にも書かれているわけでして、その意味で、この年収二百万未 満の世帯平均と比べることの意味について、まずちょっと改めてお聞かせをいただきたいと思います。

    〔委員長退席、北川委員長代理着席〕

塩田政府参考人 グループホームに住 んでおられる 方についても、今度の法案が通れば、原則として一割の定率負担がかかるということでありますけれども、その一割の定率負担についてもきめ細かな低所得者対 策が必要だということでございます。

 今私たちが考えているのは、六・六万円の基礎年金の額までは、一割負担の計算上、算入しない。六・六万円を超える収入、 例えば工賃があった場合には、八割以上の工賃については一割負担の計算の対象外にして、働けば働くほど手元に残るようにする。

あるいは、仕送りがある方もありますので、こういう方についても 半分は一割の定率負担の対象にしない。そうやって個別にいろいろな工夫をして、基礎年金だけの、六・六万円だけの収入の方がグループホームにいる場合に は、今回の一割負担については実質負担がないというようなところまで個別の減免をしたいということであります。

 グループホームの実態がさまざまであって、このモデルケースにあるようなものが二割三割というのも、それはおっしゃると おりだと思います。いろいろなタイプのグループホームがあって、東京のように家賃補助があるところもあって、実際の住居費も、高いところもあれば、地方に 行けば基礎年金の中でやれるところもあると思います。

 いろいろなグループホームの形態があると思いますが、それぞれにおいて、そこに住んでいる方の状況に応じて減免措置が講 じられるように、ですから、まさにどういう減免措置を厚労省として考えていて、それが障害者の生活実態に合っているものになっているかというところは、資 料をお出ししますので、ぜひまたこの委員会で御審議いただきたいと思っております。

泉健太委員 年収二百万未満の世帯平 均の数字を出 している理由は何ですかということについては、また後でお答えいただきたいと思いますけれども、さっきも言いましたが、全体の二三%しかこの基準内で居住 費を賄えている人はいないわけですね。

 さらに、この記事には続きがあります。厚生労働省障害保健福祉部企画課は「グループホームの家賃が地域によって幅がある ことは承知している。基準をどこに置くかは議論が分かれるだろうが、現在のところ見直しは考えていない」というふうにコメントをしているということなんで すね。

見直しを考えられていない。何も直す気はないというふうに聞こえ ざるを得ないんですけれども、見直しは考えるべきじゃないですか。

塩田政府参考人 先ほど御答弁いたし ましたよう に、いろいろなケースにおいて、厚労省が考えている減免制度がこれでいいのかということについては、いろいろな方の事例を資料等でお出ししますので、御審 議をしていただきたいと思います。

これでなければ絶対いけないと私どもは頑迷固陋に考えているわけ ではございません。障害者の方がきちんと地域で生活できるために今度の改革はしているわけでありますので、その観点からの御批判、御指示は当然受けたいと 思っております

 それから、二百万円世帯を標準にしているということには異論があるかもしれませんが、現実に障害者の生活実態がこの層に あるということを前提に、とりあえずそこを念頭に置いたシミュレーションをしているということでございます。

泉健太委員 部長はこの全体の二三% しかなかった ということを知っていたのか、知っていなかったのか、後でもう一回お聞かせをいただきたいと思います。

 二百万円未満の世帯の皆さんと比較をするということについて、私はこれは問題があるというふうに思っています。

 というのは、例えば低所得一、この金額は、負担額は上限が一万五千円というふうになっているわけですが、これを算出する に当たっては、障害基礎年金二級月額六・六万円マイナス五万円ということで、年収二百万未満世帯の一人当たりの支出額、そこで約一・五万円になるわけでし て、それでこの一・五、一万五千円という数字が出てきているということだと思うんですが、この出し方そのものがどうもおかしいのではないのかなというふう に思っています。

 例えば、私もあるときは年収二百万未満の世帯だったころもあるわけですけれども、健常者がいろいろ生活をするに当たって 工夫して節約するというか、例えば食費にすれば、百円のものを買って済ませることができるかもしれない。

自分の足を使って買い物に行って、一束百円のおそばを買ってきて ゆでて食べれば、それで百円だということができるかもしれないけれども、では、障害者の皆さんはそういったこと、あらゆる生活の面を含めて、できますか。 これはできないですよね。

 食費にしたって、私はきょう資料をお配りしていますけれども、私の地元の地域で知的障害者の通所授産施設に通う方の食費 を見てみても、これは施設で食べれば一食六百五十円。そして、家で食事をするケースもあって何とか節約をしていたり、グループホームの中での食費の中でも 節約をしていたりというような努力をしていても、やはり健常者の皆さんと同じような節約の仕方というのは当然できないというふうに思うんです。

 そういう中で、食費や居住費、これは居住費にしたって、やはりいろいろな、建物に対して改修もすることもあるでしょう し、もっときめ細やかな居住に関する費用というのは障害者の方々の方が当然かかってくる。それが、この「グループホームの費用負担の状況」という中で、食 費が高かったり居住費が高かったりする。

 あるいは、その他生活費ということで、一般の方々は二・一万円というふうになっていますけれども、実は障害者の皆さん は、その他生活費、ある意味、一つのことをするにももっともっとお金がかかるケースもあるわけですね。

保健医療にしても、健常者の皆さんよりはかかりやすいということ もあります。あるいは、交通、通信には、特別な機器を使ったりしなければ交通、通信ができないというケースもある。

 いろいろなお金のかかり方があるわけですけれども、この年収二百万未満の世帯平均ということと食費、居住費を比べて、あ るいはその他生活費を比べて、こういった例えば低所得者一の負担額が決められているというのは、私はこれは問題があるのではないかと思いますが、大臣、い かがでしょう。

塩田政府参考人 障害サービスの利用 料負担の考え 方ですが、一定のサービスのところまでは定率の一割で、超える場合に所得の状況に応じて限度額を定めているということでありますが、この限度額の定め方、 低所得者の範囲のとり方は、基本的には他の社会保障制度との整合性といいましょうか、これから、障害者の分野も一般の施策を活用するとか、いろいろな整合 性を図っていくということが必要でありますので、医療保険にしろ介護保険にしろ、基本的には同じような考え方で当該世帯の所得と御負担できる限度額という のは決められておりますので、一般的なルールに従って決めたものであります。

 それから、グループホームについては、いろいろなグループホームがあるということは私は承知しております。ただし、それ が何%になるか、正確なあれはございませんでしたが。

 都会にあるグループホームと地方にあるグループホーム、さまざまですし、また実際に入っている方も、工賃収入がある方も いれば、基礎年金がある方もいれば、無年金の方もいれば、仕送りのある方もあれば、預貯金のある方もありますし、いろいろなタイプがありますので、それぞ れのタイプについて御無理のない範囲内で御負担を願うということで、利用料については考えていきたいと思っております。

泉健太委員 さっきの家賃地域格差 二・五倍という 記事の、この基準内で居住費を賄えている人が二三%しかいないという数字、これをぜひ部長も覚えておいていただきたいと思います。

そして、見直しをしないということはこれを前提にされたおかしな 話ですので、ぜひ改めて基準についての見直しを図っていただきたいというふうに思います。

 そして、私の地元の方、まさに障害を持っている方のコメントのところにも、お金をやりくりしなければいけないので、楽し みのお出かけも、交通費のかからない近くのスーパーへ歩いて出かける、そして、それもおにぎりを持って出かけて、お昼はそのおにぎりで済ませています、 スーパーにはマクドナルドもあればたこ焼き屋もあるけれども、それを横目で見ておにぎりでおなかを満たす、今でさえこの状態ですというようなことが書かれ ています。

 本当に、今でさえ苦しい生活を送っている中で、さっきも山井議員から話がありましたが、少し一生懸命働いて工賃を得て も、それ以上に利用料が取られてしまうということで、差し引き額、この方の場合は二万八百十円というマイナスが計算上は出てしまっているというとんでもな い状況になっています。こういったことを何としても改めなければならないというふうに思います。

 そして、もうお一方の場合も、ホームでの食事代が二万円、そして通所授産施設での食費代、昼食代が約一万円。これがもし 私個人であれば、もっと節約できるとかいろいろ考えられるかもしれない。

でも、障害者の皆さんには、食事を自分で、その価格を一生懸命抑 えようという努力をするにも限界がやはりあるということ、常にいろいろなものに限界が伴うということも、ぜひおわかりをいただきたいというふうに思いま す

さっきの方もありましたけれども、一生懸命、自分でおにぎりをつ くって、それで生活をしていても、それでもやはりお金がかかってしまうということを、ぜひ忘れずに考えていただきたいというふうに思います。

 続いて、もう少し中身の方に入らせていただきたいと思います。まず、グループホームのことについて改めてお話をさせてい ただきたいと思いますが、このグループホーム、法案を見て、やはり幾つか修正をしなければならないのではないかなというふうに思うことがあります。

 先ほども大臣の答弁でありましたけれども、グループホームとケアホームを分けるということについて、少し、大臣の答弁が 本当にそのまま現実のものになるのかどうか、多少またその答弁もはっきりしないというところもあって、多くの方々が不安を感じています。

 現行グループホームがあります。そのグループホームにはさまざまな障害を持つ皆さんが生活をされています。

そして、そのグループホームが大好きだと言っています。そして、 このグループホームで、これからも引き続きこの地域の中で生活をしたいというふうに思われています。この方々の思いはこれからもかなっていくんでしょう か。もう一回、大臣、お願いします。

塩田政府参考人 グループホームが障 害者が地域で 住むという意味で重要な役割を果たしているということは十二分に認識しておりまして、仮に、先生が言われたようなグループホーム、いろいろな障害の程度の 方が一緒に助け合って暮らしているというグループホームがあるとすれば、今度の新しい法案でいえば、それはケアホームというジャンルに該当するんだろうと 思います。

 そして、ケアホームというジャンルにはいろいろな障害の程度の人がいるわけですから、それにふさわしい人の張りつけ、報 酬基準をつくって、入っている方にふさわしいサービスを提供する、そういう考え方でありまして、入っている人をばらばらにする、そういうあれではございま せん。

 仮に、軽い人ばかりの、就労に出ていって、夜のケアがいない人ばかりのグループホームがあったとすれば、今度の新しい法 案ではそれは狭い意味のグループホームでありまして、重い方と軽い方が一緒のものについては、新しい法体系ではケアホームと。

若干、法律が机の上で書いてありますので混乱されるんだと思いま すが、法律というのは実態に合ったものを観念的に整理しているので難しいところがあると思いますが、そういう趣旨であります。

泉健太委員 ちょっと、多分それでは だめでして、 まず一つは、今のグループホームの体制がすぐには変えられない、要は、すぐには移転を迫られることがないということは私もわかったんです。これが引き続き 移転を迫られないということで、あるいは、これから入る人も、その障害の区分、程度によって無理やりに、この人と一緒に生活をしたいという状況でも離され てしまうのかなんですよ。そこを明確に答えていただきたい、これが第一点。

 もう一つは、やはり障害を持っている方々の懸念があるのは、共同生活介護、ケアホームの方は「地域において」という文言 が入っていないんですね。これはどういう意味を指すのか。「地域において」という言葉が入っていない。

 「この法律において「共同生活介護」とは、障害者につき、主として夜間において、共同生活を営むべき住居において入浴、 排せつ又は食事の介護その他の厚生労働省令で定める便宜を供与することをいう。」一方で、共同生活援助の方には「地域において共同生活を営むのに支障のな い」というふうに入っていまして、共同生活介護に「地域において」という言葉が文言に入っていないということで、ある方は、これは地域で生活をするなとい うことを言っているのかというふうに言っている方もおられるんです。

 これはもう、多分そんなつもりはないんでしょうから、両方に「地域において」というふうにまず入れることを考えてみたら どうですか。

塩田政府参考人 表現が若干違っておりますが、趣 旨において、地域において生活をする場のタイプですので、趣旨は全く変わりません。条文上の書き方の差だと思いますが、どちらも地域において重要な役割を 果たしていることについては変わりはございません。

泉健太委員 もう一回、その最初の。

塩田政府参考人 グループホームに入っている方に 対して適切なサービスを提供するというのが、この法律改正、新しい法律づくりの目的、現にあるグループホームもそういう目的だと思いますが、そういう観点 からすれば、一緒に住んでいる方に外に出てくださいというのは、私はあり得ないと思います。

 ただし、処遇体制がないようなグループホームが仮にあったとすれば、夜間のケアもできないのにもかかわらず重度の人が 行っているようなところは、ないと思いますけれども、仮にあったとすれば、そういうところはいけないと思いますが、今もきちんとしたサービスが提供されて いて、いろいろな方がおられるグループホームの方々を追い出すようなことは毛頭考えておりませんし、そんなことはあってはいけないと思います。

泉健太委員 これまで何か問題があったわけです か、障害の程度が違う方々が一緒に生活をしていて。何かそんな報告は聞かれていますか、部長。

塩田政府参考人 私自身、そういうグループホーム があったということは聞いたことがございません。

泉健太委員 そうしたら、多分、大臣が聞いている のかもしれないですね。大臣、聞かれていますか。

尾辻国務大臣 部長が聞いていないものを、私が聞 いているということでもございません。

泉健太委員 とすると、大臣も部長も聞いていない ものを、先ほどまさにおっしゃいましたね、机の上で書いていますのでということで、これは書いたんじゃないでしょうか。そうとしかこれは思えないですよ ね。

 やはりだれも困っていないわけですよ。改めて言いますが、これはだれも困っていないわけです。だれも困っていないんです よ

今、皆さん、楽しく生活をされているんですよ。なぜそれをあえてばらばらに、なぜそれをあえて分けてしまうのか、全くわか らないんですね。

 これは、改めて私は、共同生活介護と共同生活援助を統合していただきたいというふうに思います。大臣、答弁をお願いしま す。

塩田政府参考人 あくまで、重い、介護の必要な人 に対してグループホームでも適切なサービスができるようにということで、そういうタイプのグループホームを考えたということでございまして、二つが混在し たタイプのもの、むしろそちらの方が私は多いと思いますし、専ら重い方のところもあってもいいし、混在しているタイプもあってもいいし、軽い方があっても いいし、それは地域の実情に応じていろいろなグループホームができるんだと思います。

 例えば、福祉工場の近くに同じようなレベルの人が働いているケースがあったとします。例えば、車いすの方が、ITで一連 のオンラインで仕事をされている。

その近くにこの方が住むグループホームが必要だとすると、そこは 軽い方ばかりのグループホームになるわけですし、そういうこととは関係なく、地域で暮らす上で、いろいろな方がいるところは混在型のグループホームになる と思いますし、あるいは、場合によっては重たい方ばかりのグループホームもあると思います。それをケアホームという形で整理したということであります。

 要は、中に入っている方に対して必要なサービスが提供できるように、報酬単価も決めるし、配置基準も決めるということで ありまして、現在のグループホームは、一つのグループホーム、何人いようが一人とかいう極めてシンプルな制度になっておりまして、この制度のままでいいと いうことは私は決していかないと思いますし、よりよいサービスができるグループホームなり新しいケアホームなり、とにかく、よりよいものを目指すという観 点で御提案申し上げておりますので、その観点からのアドバイスをしていただければと思います。

泉健太委員 その観点からアドバイスしているつも りなんですけれども。その観点からのアドバイスなので、ぜひ聞いてください。これは分ける必要はないというふうに私は思います。

 もう一つは、共同生活援助のところで、「共同生活を営むのに支障のない障害者につき、」というのが入っているんですね。

これもちょっとおかしいんじゃないのかなというふうに思っていま して、大臣、「共同生活を営むのに支障のない障害者」、これは、障害を持っているということは、何だって多分、我々だってですよ、人間関係の支障があった りするわけですから、支障のない人間なんていないわけでして、ましてや、障害者ということで、今共同生活をしようとしているときに、「共同生活を営むのに 支障のない障害者」というのは、全くこれは意味がわからないんですよね。

 なぜそんなことを書かなきゃならないのか。別に、支障のあるなしは現場で判断すればいい話じゃないですか。

何もここに書いて、支障のある人はどこか外に行ってくださいね、 ケアホームに移ってくださいねなんという、分離に見えるようなことをわざわざやることないんじゃないですか。もし大臣、そういうつもりがないんだったら、 これは省いちゃいましょう。どうですか。

尾辻国務大臣 たしか、今のグループホームの書き 方でもそんな書き方になっているんじゃないかと思うんですけれども、要するに、今のグループホームをつくっていただいている方のことを念頭に入れての書き 方といいますか、今の書き方もたしかそうだったと思うのでという、そういう書き方だと私は理解をいたしております。

泉健太委員 では、改めて言いますが、サービスが 適切に提供されれば、これはやはり居住を制限されてはいけないと思うんです。

 サービスがちゃんと提供されるのであれば、グループホームの中でどんな方々も生活できるというのが私は本来の姿だという ふうに思います。

そういうふうにぜひ考え方を持って、それで、適切なサービス、 サービスというふうに言いますけれども、多分ここに高い要件を設けて、結局は分けて、でも、分けたって何のメリットもないですよ、厚生労働省に対してだっ て何のメリットもないですから。これは分けてもしようがないですから、多分。

 だから、この共同生活援助、共同生活介護、グループホームとケアホームをわざわざ二つに分けるということは、ぜひやめて いただきたい。

もし、先ほど部長がおっしゃったように、一名のところに何か問題 がある、あるいは、ほかの要件について問題があるというのであれば、そこは直したらいいでしょう。

でも、ケアホームとグループホームを分けることそのものには私は 意味がないというふうに思っていますので、ぜひ、そこはもう一回御検討をいただきたいというふうに思います。

 ほかにもいろいろあるわけですけれども、審査会の件や移動支援サービスの件、これも政令、省令が大変多いです。

 最後に、ちょっとこれに関連して、全然違う話なんですが、今、経済学の分野で幸福研究、ハピネスリサーチというのが注目 されているそうなんですね。これは、経済的豊かさと幸福感にはギャップがあり、それを埋めるものが人々の政治的参加度であると解釈することもできる。

 要は、幸せを求めるということは何なのか。決して障害者の皆さんは、ただお金をくれ、ただお金をくれ、制度を厚くしろ、 そればかりじゃないわけです。幸せになりたいんです。

皆さんと同じように幸せになりたい。そういう中で、経済水準、全 く同じものは目指せないけれども、私たちは地域に参加をしたい、それが幸せにもつながるんだ。

 でも、今の制度は地域におりてこられないじゃないか。地域で根差して生活をできないじゃないか、皆さんと一緒に生活でき ないじゃないか。まさに政治参加すらできない方々もたくさんいる。

そういう状況もぜひ考えていただきたい。彼らは決してただ物を要 求しているのではない、当たり前に地域で生活をしたいということを言っているということを、最後に改めてお伝えしたいというふうに思います。

 私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。




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