衆議院内閣委員会公聴会
平成18年11月13日(月)
道州制特区法案について
答弁者
北 海道知事
高 橋はるみ君
旭 川大学大学院客員教授
川 村喜芳君
北 海道奈井江町長
北 良治君
前 北海道芽室町長
常 山誠君
河本座長
次に、泉健太君。
泉委員
民主党の泉健太でございます。
私も実は北海道の出身でございまして、高校までずっと石狩で過ごしてまいりました。その意味からも、またこの道州制は、北海道選出の議員のみならず多く の国会議員、また各党それぞれが大変強い関心を持っている問題だというふうに思っています。
この法案につきましては、いろいろと法案質疑の中で疑義も出ておりますけれども、北海道限定法なのか、それとも全国に事実上本当に広がる法案なんだろう かというところが一つの焦点になっているところです。
そういった意味で、きょう、我々は四人の質問者を立たせていただくことになっております。どうぞよろしくお願いをいたします。
まず、我々がこの法案を考えるに当たって、第一条のところを見ておりますと、「広域にわたる行政の重要性が増大していることにかんがみ、」この理由が一 番最初に来ております。ある意味、広域行政の必要性のみを理由にしているというところがあるのではないか、本来的な地方主権ということがこの第一条に書き 切れていないのではないかというふうな思いを持っております。その意味で、知事の御見解をお伺いできればというふうに思います。
そして、私の持ち時間は五分なものですから、最初に質問をずっとさせていただきますので、どうぞよろしくお願いをいたします。
憲法九十五条の関係も指摘をされております。先ほども申しましたように、特別法ではないかということ、そして住民投票が必要ではないかということが言わ れているわけですが、その一方で、この憲法九十五条にかかわらず、私は、多くの道民が望んでいるのは、これだけの大きな法案であれば、やはり住民投票とい う手続を道として独自に考えることも含めてやっていくべきではないかというふうに思います。このことについては、四名の皆様それぞれにお伺いをさせていた だきたいと思います。
さらには、これは知事に少しお答えづらいお話かもしれませんが、きょうは教育問題の地方公聴会も札幌で行われております。その中で、稚内のタウンミー ティングにおいては大変残念な問題が発生をしております。そしてさらに、本日の報道では、再チャレンジのタウンミーティング、札幌で行われたものについて も疑義が寄せられているという状況の中で、そういったタウンミーティング、そしてまた北海道が行ったそれぞれ四百回の、これは大変重要な位置を占めている と思いますが、意見交換会におきまして、やはりその中身が問われている状況に今あるのではないか、世論がそういったことに関心を寄せているのではないかと いうふうに思っております。
その意味で、いわゆる質問項目を事前に選んでおく、あるいは動員を多数に呼びかける、そういったことが道内の意見交換会ではなかったのかどうか、このこ とについても知事にお伺いをしたいというふうに思います。
そして、最後の質問でありますけれども、常山前町長からお話がございました、六割は一万人以下の自治体であるという点でございます。北海道におきまして は、道から自治体への地方分権ということで二千の権限がリストアップをされたわけですけれども、今回の法案とその分権の二千というものを照らし合わせたと きに、今回の道州制特区というものが本当に十分な内容なのであろうかということを常山前町長にお伺いさせていただきます。
そしてまた知事としては、この二千の項目についてはこの法案にかかわらず積極的におろしていくことができるのか、あるいは、先ほど常山前町長からお話が ありましたように、自治体の規模が小さいということでなかなかおろしていけない状況があるのかということをお伺いしたいと思います。
質問がたくさんになりましたが、私からは以上でございます。
高橋はるみ君
それでは、私には四つ御質問があったと理解をいたします。
一つ目、法目的についてでございますが、私ども地方の立場、これは先週ございました東京におきます参考人聴取の際に石井岡山県知事からもあったかと思い ますが、道州制あるいは道州制特区推進の第一の目的は、地方分権のため、このように考えているところでございます。
そして、そのことを実施、実行する過程において、当然、先ほど来さまざまな議論も出ておりますとおり、二重行政の解消ということが進んでいくわけであり ますので、結果として、国、地方を通じての行政改革にも資するものであるというのが私の考え方でございます。
それから、二番目でございました憲法九十五条との関係についてでございますが、この法律自身についてどうするかということは国会でお決めになることでご ざいますので、私自身、答える立場にはないと思いますが、個人の意見を申し上げさせていただくとすれば、法律案自身は一般法でございますので、住民投票は 必要ないのではないかなというふうに思う次第でございます。
その上で、道としては、この道州制について私どもは、法律ができれば特区第一号として手を挙げて道で実施をさせていただくということを考えているところ でございまして、その意味で、これまでも道民議論を十分にやってきたつもりでございますが、さらに道民議論を十分に続けていくということは当然やっていか なければならないし、やってまいりたいと思っているところでございます。
そのために、私どもは、第二、第三の提案に向けて道民の方々の幅広い御提言をいただき、それをオープンな形で議論していくための条例の制定ということを 検討させていただいているところでございます。
三つ目は、タウンミーティングについての御質問だったと思います。
北海道の中では、道州制をテーマとしたタウンミーティング、今年の八月下旬でしたか、日本で一番北の市でございます稚内市において、当時の竹中大臣が来 られて、あったわけでございます。私自身はちょっと参加はさせていただきませんでしたが、さまざまな議論があったというふうに報告を受けているところでご ざいます。
そして、その際についてでありますが、国からの依頼を受け、道からテーマに沿って人選を行い、本人の内諾を得て一名を推薦したという事実はあるわけであ りますが、発言内容を指示する、あるいは質問を用意するといった、今日、現在問題となっているいわゆるやらせ発言はなかった、このように承知をいたしてお ります。
それから四つ目が、道内分権のこれからの進め方についてという御質問だと思うわけであります。
確かに、北海道は広域でございまして、現在、合併が進んでも百八十の市町村がございます。そして、その多くが一万人に満たない人口の自治体であるという のはそのとおりでございます。合併についてはいろいろな議論、我々も構想を示し、それぞれ個別に御相談に応ずるということもやっておりますが、何せ広域と いうこともあって、議論は今進んではいるけれども、なかなか形としての合併までに至るものが、全国との比較においては少ないというのは事実でございます。
しかしながら、そういった中で、先ほど奈井江の北町長からもございましたとおり、さまざまな形で道内の市町村から、権限、財源移譲についての積極的な御 提案もいただいているところでございまして、私どもはやはり、国から道への権限移譲と並行し、あわせて、道内分権というのでしょうか、道から市町村への権 限移譲というものをきめ細やかに進めていきたい、このように考えているところでございます。
一応お答えしたと思いますが、よろしいでしょうか。
川村喜芳君
住民投票でございますけれども、私個人の印象としては、法律の形が北海道だけに 適用される法律という形をとっておりませんので、住民投票の対象となるべき法律なのかどうなのか。私はそこまでは考えておりません。
北良治君
今ほどの住民投票の必要性ということでございますけれども、この内容については、 今川村先生か らもお話がございましたように、全国的な取り組みだというふうにも伺っているところで、北海道だけと限定されたものでないということでございますから、そ ういう点では住民投票というのは問題があるのではないか。
それから、やはり住民投票の前に、情報提供をしながら、北海道だけでやるとしても情報提供をする。例えば、先ほど私が申し上げたように、モデル的な事業 をさまざま行いながら住民の実感できるような中で住民投票をやらないと、住民投票の対象としての理解度が本当に広まるかどうかと懸念しているところでござ います。
以上でございます。
常山誠君
まず一点の住民投票の件ですけれども、率直に申し上げて、この道州制なり道州制特 区法案という のは、一般の道民の方はほとんど理解していない。私は、首長の中でも、あるいは市町村議会議員の中でも、これを十分理解している人は極めて少ないと思う。 したがって、投票をやっても大して意味がないと思っております。やるのならば、少なくとも市町村長だとか有識者と言われる主な団体の皆さんの意見を十分き め細かく聞く方が、私は賢明なやり方ではないかなというふうに思っております。
二点目の、道から市町村への権限移譲、これは問題があるのです。率直に申し上げて、道は、国から権限移譲を受ける場合は権限と財源をしっかりセットでも らわなければ受けませんと言っているのですけれども、道が実際に二千項目を市町村に説明するときは、権限と財源の面倒を見ますと言っているんだけれども、 実際にはごく一部しか面倒を見ていないのです。
私どもの町でも、ことしからパスポートの交付申請を町の窓口ですることにしました。そのためには五十数万円の端末機器が必要なんです。それは、道庁は金 がないから出せぬので、住民サービスのことをやるんだから町で持ってくれ、そのかわりパスポート一件当たり千三百五十円上げます。そういうような例で、ほ かの幾つかの例も、私どもも受けようかなと具体的に道のそれぞれの担当課に聞いたら、まだ内容が十分固まっていないだとか、財政の面については十分保障で きるかどうかわからないというのがあるのですね。その辺、道庁の幹部の方はそう言っていますけれども末端まで、そういう実態というのは理解されていないと いうふうに私は思います。その辺が私は問題だなと。
それから、先ほど言った、人員が少なくなって、小規模な自治体では一人で四つも五つも仕事を担当しているんですよ。その内容を理解して住民に説明して適 正な処理というのはなかなかできない、そういう実態にあるということも御理解いただきたいと思います。
以上です。
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