衆議院内閣委員会
平成19年4月25日(水)
警察行政について
答弁者
国 務大臣(国家公安委員会委員長)
溝 手 顕正君
政 府参考人(警察庁刑事局組織犯罪対策部長)
米 田 壯君
政 府参考人(警察庁交通局長)
矢 代 隆義君
政 府参考人(財務省大臣官房参事官)
森 川 卓也君
政 府参考人(海上保安庁警備救難部長)
石 橋 幹夫君
河本委員長
質疑の申し出がありますので、順次これを許します。泉健太君。
泉委員
民主党の泉健太でございます。
この内閣委員会、本当に与野党しっかりと審議をさせていただいておりまして、法案、法案の間の一般質疑ということでお時間をいただきまして、ありがとう ございます。
まず冒頭は、統一地方選挙もあった四月でありますけれども、大変残念な惨事と申しますか、あの長崎の伊藤一長市長が凶弾に倒れる、民主主義を破壊するよ うな、その根幹を揺るがすような大事件が起きました。このことについて、警察の動き、また今後のあり方ということについて質問をさせていただきたいと思い ます。
伊藤長崎前市長になるんでしょうか、市長だったわけですが、地元の山口組傘下組織水心会の幹部、城尾容疑者の手によってけん銃を発射され倒れたというこ とでありますが、まずお伺いをしたいわけですけれども、その後の捜査の状況、また事件の概要、改めてお話をいただける範囲でお願いをさせていただきたいと 思います。
溝手国務大臣
本件につきましては、現職の地方公共団体の首長を暴力団幹部がけん銃を使用し て殺害すると いう卑劣きわまりない事件であると思っております。市民生活の安全を脅かす、まさに社会に挑戦するような犯罪については決して許されるものではなく、徹底 した捜査を推進し、厳正に対処するよう督励してまいりたいと考えております。まだ捜査中でありますので、その件に関しては、また別途、よろしくお願い申し 上げます。
泉委員
捜査中、支障があるのかもしれないのですが、この犯罪に使われたけん銃でありますけ れども、そういったものの入手ルートの解明、これは進んでいるんでしょうか。
米田政府参考人
使用されたけん銃の入手ルートも含めまして、全容解明に向け捜査中でござい ます。
泉委員
例えば、けん銃の種類ですとか、そういったことも今現在はお答えできない状況でしょ うか。
米田政府参考人
けん銃につきましては、米国製のスミス・アンド・ウェッソンでございます。
泉委員
昨年、警察の皆さんが「薬物・銃器情勢」というものを資料としてつくられております が、その中で も私が少し気になりましたのは、全国的には、銃器犯罪また銃器の摘発件数、これが警察の努力のかいもあり減少傾向にはなってきている。しかし、そういう中 で西日本の比率が随分と高くなっているということが挙げられておりました。
この九州という地の特別な事情というものがそこに何らかあったのかということも推測をされるわけですが、その点、警察の現在の御見解というものはござい ますでしょうか。
米田政府参考人
銃器使用犯罪、特に銃器の発砲事件につきましては、やはり暴力団が行うもの が多いわけで ございます。暴力団の銃器発砲事件に対しましては、厳正な取り締まり、対立抗争時の事務所使用制限命令、あるいは一般人を傷つけた場合の組長への使用者責 任等々で封圧を図っております。
そういう中にありまして、しかし暴力団の本質は変わらないわけでありますから、その状況、状況の中で凶悪な発砲事件を敢行するということでありまして、 昨年については西日本でそういうことが比較的多かったということであろうかと思います。
泉委員
こういうことについて私も専門家ではありませんのでお伺いをしたいのですが、単独犯 だと当初言われ、一度、協力者がいたのではないかという報道もあり、しかし基本的には犯行の動機も含め単独犯の線が強いというふうにお話をお伺いしている ところではあります。
今部長がおっしゃられた使用者責任ということがございましたけれども、この水心会という会の会長代行という任というか、そういう役をつけていた容疑者で あるわけですが、こういった犯行において、一般論のレベルで結構ですが、すべてその構成員が起こした犯罪について使用者責任が伴うというものなのか、ある いは、その動機、形態によっては使用者責任は問われないということになるのか、一般論の範囲でお答えいただければと思います。
米田政府参考人
京都のいわゆる藤武訴訟におきましては、あれは暴力団の対立抗争に伴いまし て、山口組の いわゆる三次団体の組員が犯した殺人につきまして使用者責任を問うたわけであります。つまり、そういう対立抗争のようなものが暴力団という団体の事業であ る、その事業に関して不法行為が行われた場合はそのトップの民事責任を問う、こういうことでございます。
平成十六年に暴力団対策法が改正をされまして、対立抗争に関しましては、その法律施行以後に発生しましたものについては使用者責任を自動的に問うという 仕組みにいたしました。ただ、藤武訴訟につきましては、最高裁判決で、単に対立抗争だけではなくて、いわゆる資金源活動も射程に入れております。したがい まして、今度の事件がどうなるかというのは個別のことでまだお答えする段階ではございませんけれども、そういった資金源活動ということも含んだ事業性とい うことが認定されれば、使用者責任ということもあり得るものというふうに考えております。
泉委員
まさに、実はそこが大切なところではないかなと思っておりまして、報道からすると、 単独犯、しか も個別の事情による恨みということで一般の市民はとらえがちだと思うんですが、実は一方で、今部長がおっしゃったように資金源としてとらえていたかどうか ということで考えてみますれば、それは今後、取り調べ、解釈のしようにもよるかと思うんですが、行政に対して暴力的な圧力を加えて、介入して、そして何ら かの権益を得ようとする、こういうことは暴力団一般によくある不法行為というか、手段、事業だという考え方もできるわけです。
報道の中では、組織の中での存在感を誇示するためにみずからの集金力を高めなければならない、組織の中での命令系統がないにせよ、構成員たるもの、その 中で集金力あるいは統率力、そういうものを誇示しようと思えば、一人一人が何らか不当な行為を行うことによって資金なりを獲得していこうという動機が働く わけだと思うんですね。
そういった意味からは、使用者責任というのは、命令系統の問題だけではなくして、構成員になっているという時点で既にその事業の中に含まれているという 考え方もできるのではないかというふうに思いますので、今全国で行政に対する不当な介入ということも話題になっておりますけれども、この件については今 後、ぜひ使用者責任ということも十分視野に入れて進めていただきたいということをまず要望として申し上げたいと思います。
さらにもう一つなんですが、報道によりますと、暴力団水心会、これが解散偽装かということが報道をなされております。山口組がまず水心会という組織と縁 を切ったというような報道もなされておりますし、また、水心会自体も解散をしたということになっているようですが、この点については、今どういう御認識を お持ちでしょうか。
米田政府参考人
確かに、事件後、暴力団山口組水心会が解散届を長崎県警の方に持ってまいり ました。た だ、それだけで私どもは暴力団としての活動をやめたというように信じるわけではございませんで、やはりそれは、以後の動向というものをよく見きわめた上で 判断をいたしたいというふうに思います。
泉委員
その解散届と、もう一つは、山口組が水心会と縁を切ったというか、傘下団体ではなく なったということも報じられておりましたが、そこはどうなっておりますでしょうか。
米田政府参考人
解散届にせよ、山口組の措置が破門であるか単なる除籍であるかということは よく承知をしておりませんが、そういうものは特に法的な裏づけがあるわけではございません。そういった動きがあるということは聞いております。
泉委員
そこでも、実は、いわゆる暴対法における組織の指定ということでいえば、一つ一つの 傘下団体が一 つ一つ指定を受けるということではなくて、大きな傘の上に立つ山口組というものが今指定を受けられている状況であります。そういう中で、山口組自身がこの 組織と断絶をする、水心会と断絶をするということを仮に宣言をしたというか、そういうことが明らかになってきたときに、やはりそこにも使用者責任の問題と いうのが出てくるのかなというふうに思っておりまして、やはり組織の側の動きだけから判断をしてはならない、あくまで、社会的にどう見られているか、ある いは活動実態がどうなっているかということを見て判断すべきだというふうに考えております。
そこは、今私が後段で言ったような認識で警察も考えて、この組織、水心会が解散をしたということであっても、山口組との、ある部分の使用者責任というの はまだ消えていないというような御認識でよろしいでしょうか。
米田政府参考人
いずれにいたしましても、実態面というのをよく見て、この事件の背景等もよ く解明をした上で、個別具体的な訴訟等も含めて対応してまいりたいというふうに考えております。
泉委員
きょうは、銃器対策ということで、幾つかの関係機関の方に来ていただいております が、まず税関。
きょうは財務省からお越しをいただいておりますが、税関も、荷物、貨物の関係の、海外からの中にそういった銃器が含まれていないようにということで、税 関でチェックをしていただいていると思いますけれども、銃器に対する取り組み、この数年間で何か進展なされたことがあればお答えをいただきたいと思いま す。
森川政府参考人
お答えいたします。
税関におきます銃器の取り締まりということでございますけれども、税関は、不正薬物等もろもろの取り締まりを行っておりますので、銃器に特化したものと いうものではございませんけれども、さまざまな水際取り締まりの対策を講じております。
まず第一といたしましては、貨物検査を中心にやっておりますので、エックス線検査装置をふやして増配備していくということなど、取り締まり機器の増強を 図っております。それから第二番目といたしまして、銃器等を取り締まるためには情報の入手がまず第一でございますので、警察、海保等国内の関係機関、それ から外国の税関当局との情報交換を進めております。さらに船舶乗組員の取り締まり、さらに犯罪捜査、税関におきましては、捜査機関ではございませんので犯 則調査と言っておりますけれども、これにつきましても、警察、海保等と合同取り締まりを行っております。
それから、関税制度につきましても、水際取り締まりに資する改正というのを今までやってきておりまして、本年度の関税改正におきましては、銃器等の密輸 事犯に対する関税法上の罰則を強化いたしまして、五年以下の懲役であったところを七年以下まで引き上げております。さらに、昨年度の関税改正で、我が国に 入ってまいります積み荷あるいは旅客情報の事前報告義務というのを課しておりまして、本年二月に実施しております。
こういった対策を講じてきているところでございます。
先週の長崎市長の銃撃事件等を受けまして、先週から今週に行われました税関の各部長会議におきまして、銃器について厳重な検査、取り締まりの強化を行う よう指示したところでございますし、さらに、改めて文書でそれを指示したところでございます。
水際での取り締まりというのは、銃器対策におきましても極めて重要であるというふうに考えておりますので、本日、銃器対策推進本部で決定されました平成 十九年度の推進計画等を踏まえまして、水際取り締まりの一層の強化に努めてまいりたいというふうに考えております。
泉委員
続いて、海上保安庁ですけれども、最近の動向、国内では摘発件数が減ってきていると いう状況でありますが、海上保安庁の認識をいただきたいと思います。
石橋政府参考人
現在、押収される銃器の多くが外国製である実態を踏まえると、水際での摘発 は非常に重要な課題であります。
このため、海上保安庁では、洋上取引の可能性の高い海域などにおける巡視船艇、航空機による監視警戒、外国からの入港船舶に対する立入検査等を実施して いるほか、関連情報の収集・分析体制及び機動的な広域捜査体制の強化を図るとともに、警察、税関等の国内関係機関との情報交換、合同捜査等の連携を強化し ております。
また、国際的な取り組みによる効果的な取り締まりを図るため、中国、ロシア、フィリピン等の関係機関との情報交換などを積極的に実施するとともに、アジ ア各国の取り締まり職員の人材育成、取り締まり能力の向上に協力するため、各種セミナー、研修等を実施しております。
泉委員
ぜひ、特にやはり警察との連携ということで、これからも税関、海上保安庁の皆さんに も頑張っていただきたいというふうに思います。
公安委員長、今回、長崎市の市長、二代にわたって銃撃をされるという、本当に前代未聞の状況だというふうに思います。我々も、とはいえ、そうそうあるこ とではないから影響はないだろうというように一見軽く考えがちなのかもしれませんが、しかし、やはりもしかしたらということを考えると、一人一人が今、政 治家としての主張、発言、こういったものにどこかで抑制的になってしまいかねないような、そこから民主主義というものが崩壊をしていくのではないかという ふうに私は思っておりまして、その意味からも、大変重大な事件だというふうにとらえております。
そういう中で、御存じの数字をあえて改めてそのお言葉でいただきたいと思いまして御質問させていただきたいと思いますが、過去十年間の銃器犯罪による死 亡者数、そして、この十年間で国内で押収されたけん銃の数、これを公安委員長、お願いいたします。
溝手国務大臣
済みません、お待たせしました。
過去五年間におきますけん銃及びけん銃部品に係る検挙の人員の件でございますが、平成十四年に三百九十七件三百八十人、十五年に四百五十三件四百十九 人、十六年に三百九十件の三百六十人、十七年、二百八十七件の二百四十五人、十八年に二百六十五件の二百八十九人でございます。
また、死者数ですが、平成十四年に二十八人、平成十五年に三十五人、平成十六年に十七人、平成十七年に十人、平成十八年に二人、こういう数字になってお ります。
泉委員
公安委員長、これは実は警察の方がかなりいろいろな場で皆さんに啓発をされている一 つの数字であ りまして、私もあの長崎の市長の銃撃の事件以降、この数字を何回も自分の中で繰り返し、覚えてしまったものですから、公安委員長にも、その認識をぜひ改め てお持ちいただきたいと思うわけですが、過去十年間で、銃器犯罪で二百三十四人の方の命が失われております。二百三十四人の方が亡くなられております。そ して、国内で押収されたけん銃の数というのは九千丁という莫大な数です。
もう少し細かい数字を言いますと、この二百三十四人のうち、暴力団関係で被害者になったりあるいは加害者になったりというケースが百四十七、三分の二ぐ らいが暴力団絡みなんですね。残り八十七名、命を落とされたのが、犯罪による被害者ですとか個人間のトラブルですとか、そういったものであるわけです。
いずれにせよ、銃がない社会であるはずのこの日本において、これだけの方々が毎年毎年亡くなられているというその事実、これはぜひ私たちは改めて受けと めなければ、黙っていても、海外ではいわゆる銃器犯罪というものが多発をしている状況です。日本は島国ですから何とかそれを守れているという状況ですの で、この銃器対策、ぜひこれからも懸命にお取り組みをいただきたいというふうに思います。
このことをお願い申し上げまして、また、伊藤一長長崎市長の御冥福をお祈りいたしまして、この件については質問を終えさせていただきますが、再三私も、 もう三度目になりますが、こうして質問に立たせていただいてお願いをさせていただいているように、この暴力団対策というのは、ぜひとも行動計画ということ の数値目標をしっかりと立てるべきだというふうに私はかねてから言ってまいりました。そのことも、ぜひやはり検討していただきたい。いつまでも、組織人員 の調査をして、そして準構成員という方がふえました、全体ではふえてしまいました、そんな統計の結果のような報告ではなくて、私たちは暴力団をこれだけ減 らします、そういうぐらいの数値目標を警察、日本の国家治安機関が掲げていただくことがやはり国民の安心につながるというふうに私は思いますので、この点 についても、公安委員長、よろしくお願いをいたします。
次の質問に入らせていただきます。
昨年の六月一日から、道交法の中での駐車違反、この民間委託がスタートをいたしました。今四月の後半ですから、約一年たとうとしております。公安委員 長、この一年間、累計で二百三十万件、この四月の段階までぐらいだそうですけれども、昨年六月からこの四月まで、駐車違反の摘発件数、いわゆる駐車違反の 証書を取りつけた件数ですね、これが約二百三十一万件ぐらいあるわけですが、約一年たってこの民間委託がどうだったかということをまずお伺いしたいと思い ます。
溝手国務大臣
一年経過しようとしているところでございます。
新たな駐車対策法制については、民間委託による放置車両確認事務も順調かつ円滑に実施されており、警察力の限界がある中で、違法駐車抑止のために必要な 体制が確保され、適切かつ効果的に機能しているのではないかと考えております。これにより、違法駐車台数の減少、交通渋滞の減少、駐車車両による交通事故 の減少など、交通の安全と円滑を確保する上での相当の効果が発揮されるとともに、地域の住民からも好意的な評価を受けているものと考えております。
泉委員
いろいろなメリット、私も警察の皆さんから資料をいただきまして、全国各地で渋滞解 消、あるいは、駐車車両に対して例えば車がぶつかっての交通事故、こういったものも当然減少をされているということで、大変すばらしいデータだなというふ うに思っております。
逆に、何か問題点として御認識のあるものはございますか。
矢代政府参考人
お答え申し上げます。
問題点と申しますと、これは制度を始めますといろいろ課題が出てくるわけですが、一つには、地域の要望にもよりますが、委託地域の拡大をどうしていくか ということがございます。
それから、委託した場合でも、時間帯でございますが、早朝ですとか夜間ですとか、そういうところの時間帯について、民間委託をどのようにしていくかとい う運用方法についても工夫していく必要がある、こういう認識でございます。
それから、あと、取り締まりの前提となります駐車規制自体でございますけれども、これにつきましても、やっていく中で、特に物流事業者等の関係方面から の要望も出てきております。したがいまして、そのような要望を踏まえながら、必要な見直しも行いながら、これを進めていかなきゃならない、そういうような 認識でおります。
泉委員
そこでお伺いをしたいわけですけれども、重点取り締まり地区が当初指定をされまし た。やはり最初 から住宅地、本当に生活道路として使われていて、もっと言えばとめても余り支障がないところも含めて、そういうところまで指定をしていくと、四角四面の運 用をしていけば当然住民からも反発が来るということで、主に中心の市街地というか繁華街、そういったところを取り締まられてきたと思うんですが、今後、当 初予定をされていたような形での重点取り締まり地区の拡大、これは当初予定のまま進めていかれる御予定でしょうか。
矢代政府参考人
今の御指摘の問題は二つの局面がございまして、一つには、現在警察署が委託 をしている場 合に、ガイドラインの地域で重点地区を設定しておりますが、それを若干見直していく、そういう意味での拡大がございます。それからもう一つは、委託をして いない署において新たに委託をする、この二つがございます。
それで、一点目の方につきましては、既に少しずつ修正しながら、改善したところとそうでないところがありますので、少しずつ修正しているわけでございま す。それから、新たに委託地域を広げるということになりますと、十八年度は、全国の警察署、当時千二百十九署でございましたが、そのうち二百七十署におい て委託しておりました。十九年度は、これは確定的ではありませんが見込みといたしまして、全国であと四十署ほど新たに委託することになりますので、この部 分が委託地域として広がっていくということでございます。
泉委員
ありがとうございます。
さらに確認をしたいんですが、今やはり一方で問題になっておりますのが駐車許可車標章というものでして、先ほどお話があった物流関係の方ですとか、ある いは福祉関係の車両ですとか医療関係の車両、そういったものについて許可車標章を交付して利用していただくということになっておりますけれども、この交付 件数というのは現在どれぐらいあるんでしょうか。
矢代政府参考人
お答え申し上げます。
駐車許可、これは警察署長が許可をいたしますが、この件数は、平成十八年の十一月末まで、つまり施行六カ月間の数字だけを私ども把握しておりますが、全 部で二十三万一千三十七件ということでございまして、一日平均にしますと千二百六十件でございました。その前の年と一日当たりを比べますと、一・九倍の許 可件数ということになっております。
泉委員
ありがとうございます。
それで、ちょっと確認をしたいんですが、これは今警察署長の許可というお話がありましたが、今発行されているのは警察署のみでしょうか、それとも、交番 ですとか駐在所みたいなところでもこれは発行、交付が可能なんでしょうか。
矢代政府参考人
お答え申し上げます。
これは警察署長の権限ですので基本的には警察署でございますが、全国すべてというわけではないのですが、六つほどの県でございますが、交番で扱っている ところもございます。これは、駐車許可の中でも非常に単発的に、その日限り、その場のみという引っ越しのようなものでございますが、こういうものは交番で 受け付けまして、それで本署に連絡するなどしてその手続をしてしまう、そういうことをやっております。
泉委員
これはもうそれぞれの都道府県警の裁量の範囲なのかもしれないんですが、今お話しい ただいた六県 では、交番でもこういった短期の駐車許可車標章を発行しているということがございます。そういった意味からも、できましたらより利便性を考えていただきま して、この六県の範囲をぜひとも拡大していただきたいというふうに思うわけですが、公安委員長、うなずいていただいておりますので、よろしければ、ぜひや りますというお言葉をいただきたいと思います。
溝手国務大臣
今後において、各都道府県の警察の組織や予算に応じて対応がいろいろ変わって くると思いますから、弾力的に申請者の利便性を念頭に置いて考えていくのは結構なことだと思っております。
泉委員
一応確認ですが、発行拒否をしたケース、そういうものがもしあれば、件数ですとか事 例を教えていただければと思います。
矢代政府参考人
お答え申し上げます。
大変申しわけないのですが、私ども、報告を求めておりましたのは許可件数だけでございまして、拒否の方は集計しておりませんでした。
泉委員
実は、故障車、今お話がありました引っ越しをする車、冠婚葬祭の車、あるいはホーム ヘルパーさん ですとか訪問介護の車、そして、病院に通院をしていくんだけれども、病院の駐車場がいっぱいで、どうしても病院の前に車をとめなければならないというケー スの通院の車、その他相当の理由がある車、これについてはこういった標章を出すということになっているわけです。
私も地元の福祉関係の方々からお話を聞いておりますし、実は私自身も当選する前にはデイサービスという形で福祉のスタッフをしていたことがありまして、 朝と晩、お年寄りの方を迎えに行って施設に連れて行き、施設で活動してまた夕方帰っていただく。しかしながら、こういうデイサービスの送り迎えなんかも、 玄関から入って家の中にその高齢者を連れて行くまで結構時間がかかるケースがある。そして、職員二人でその方を抱いて家の中まで連れて行って、帰ってきた ら違反の標章が張られていた、これは大変悲しい事態だと思うんですね。
そういった意味からも、実は今、私がさっき例示で述べた車の中にはデイサービスの送迎車というものが明示をされておりません。これはもしかしたらもう運 用レベルでは一部解決をされていると思うんですが、もう明示されているのであれば問題ないんですが、もし明示されていないのであれば、できましたらぜひ明 示をしていただきたいなということ。
もう一つは、やはり同様な形態でいうと介護タクシーの問題かと思います。これもやはり同じように、運転手さんがお年寄りの方を善意で家の中までお連れし て、戻ってきたらもう駐車違反をとられていた。これは本当に悲しいものだと思いますので、この二点について、介護タクシーとデイサービスの送迎車、これを 明確に標章を出す車に位置づけをしていただきたい。実は、私の地元で今お話をいただいている方なんかは、警察署に行くんだけれども、かなり渋々出されると いうお話をいただいておりまして、何とかならないものかなと思っておりますが、いかがでしょうか。
矢代政府参考人
お答え申し上げます。
まず、デイサービスの送迎車の方ですが、これは多分基本的に解決しておるだろうと思います。それで、乗降自体ですと実は駐車になりませんので、したがっ て乗降している限りでは問題ないわけですが、御指摘のように、家まで入ってしまうということで車を置いていくわけですが、このような場合には、大体もう経 路と場所がわかっておりますので、事前にやむを得ない場合には駐車許可の手当てをできますので、したがってそのようにしていると思います。
実は、駐車許可は用務で決まるわけではありませんで、こういうものだからというのではなくて、本当にやむを得ない、そしてその場所はとめてもある程度や むを得ない、どうしてもとめちゃいかぬ場所もあるわけですけれども、そういう相対的なことで決まってまいります。したがって、実は用務で例示で決めるわけ ではありませんので、これは相場感で、ずっと積み重ねでそれが決まっていきますので、これは御安心いただきたいと思います。
それから、介護タクシーの方ですが、これは実は制度が別でございます。今申し上げましたのは一回一回許可でございますが、介護タクシーなど、どこに行く かわからないようなものにつきましては、実は、車に対しまして、規制対象から除外するということで丸ごと抜いておるわけでございます。この中にも福祉タク シーと言われているものがございまして、これは専用の設備を持っておりまして、身体障害者の方々の乗り入れがスムーズにできるようなものが搭載されており ます。こういうものについては、実はタクシーの車に除外標章を発行しております。
それでもう一つ、そういう設備を持っていない、普通のタクシーなんだけれども身体障害者の方々を乗せるという場合ですが、これはどなたを乗せるかわかり ませんので、車に除外標章を出すというわけにはまいらないわけです。そこで、今度六月からやろうとしていますのは、身体障害者の方本人に着目して除外標章 を出しますので、したがって、介護タクシーであってもその方を乗せた場合には、身体障害者の方の除外標章を掲出しておけばいい、こういうふうに今修正をし ておるところでございます。
泉委員
ありがとうございます。
それで、もう一つなんですが、今お話がありました、駐車許可車標章ではなくて駐車禁止除外指定車標章、大変大切な制度でありながら、一方では大変問題も 全国各地で指摘をされて、米田部長のおられた京都なんかでも、祇園にある場外馬券場に、偽造のものも含めてそういった標章をつけた車が大量に並んでいて、 実際に一つ一つを調べてみたらかなりの逮捕者が出たというようなこともございまして、今回、たしかことしの二月ですか、警察も通達を出しておられると思う んですが、除外指定車標章、この標章について何か変化があったか、このことを説明いただければと思います。
矢代政府参考人
お答え申し上げます。
除外標章でございますと、車自体にそういう福祉関係で四十六万件ほど出しております。それから、そのほかにも、お医者さんですとか緊急的な用務で出して おるわけでございます。
それで、今回新たに、特に身障者の方には人に対して出そうということでございますので、これを機に、もう一回、不正使用についての取り締まりをきちんと やるようにということもあわせて実は通達しております。平成十八年中だけ見ますと、目的外使用で百七十一件ほど検挙しておりまして、お医者さんが盛り場で 飲んでおったというようなことでありますとか、あるいは、身障者の方の車なんですけれども目的外だったというような場合でございます。
それから、そのほかに、除外は公安委員会が規制した駐車禁止区間だけでございまして、法定の交差点ですとかそういう場所は除外にならないわけですが、そ ういうところにとめている場合もありますので、これは千百八十九件検挙しております。
そんなことでございますので、今回、制度を少し改正するに当たりまして、標章を交付するときの指導でございますが、これをきちんとやるようにということ で、あわせて指示しているところでございます。
泉委員
これも、不正使用の取り締まりをしていただくことは当然なわけですが、一方で、やは り障害者の方 々が大変弱い立場にあるということをよくよく認識していただかなきゃならないと思います。不正使用の事例なんかでよく出てくるのは、弱い立場の障害者から 無理やり標章を使わせろという形で不正利用をしているケースが多々ある。それで、障害者の標章までもがもし取り消されることがあれば、これは障害者にとっ て不利益になるということだと思いますので、そういったことからも、この点については、障害者本人がどういう状況に置かれていたのかということもよく加味 をしながら、しかし適正に、公平、公正に配慮をしていただきたいというふうに思います。
時間がありませんので、次に行かせていただきますが、放置車両の確認機関ということについてでございます。
昨年の六月一日から民間委託の制度が始まりました。そして、大体、多くのところがことしの六月の三十日まで、各警察署との一年契約という形でこの事業の 委託を受けておられると思うんですが、これまででしたら、一年間の実績があれば再委託という形で継続的にその事業を進めていくということが通例だったと思 うんです。
一方で、平成十八年の十二月に官製談合の防止法、これができたこともありまして、では、今後すべて、毎度毎度、一般競争入札かということになってくるわ けですが、一方で、駐車監視員そのものは、雇用されていたと思ったら、そこの会社が入札に負けたということになると、仕事先を失うという大変不安定な立場 にも置かれておりまして、この点について、今後入札の制度がどうなっていくのか、あるいは契約期間を延長されるということは検討されていないのか、お答え いただきたいと思います。
矢代政府参考人
お答え申し上げます。
初年度で複数年契約をやりましたのは福岡県一県でございました。ことしは、これは計画でございますけれども、奈良県など六県では二年契約、それから栃木 では三年契約を考えております。あと、二十七都道府県はまたさらに単年度契約でございます。そのほか十二県は不明なんですが、これは、複数年契約が許され るかどうかという各県でのそういうものが実はあるようでございまして、したがって、私どもは問題意識を持っておりますが、その制度の中でどこまでできるか ということでございます。
なお、入札方式は、二十九の都道府県では総合評価方式をとっていますので、したがって、評価としまして、前年度で実績があったところについては入札の際 に若干の加点が可能なようになっておるわけです、マイナスの評価ももちろんあるんですが。したがいまして、そういうものも含めまして、継続的になされるこ ともある程度あるのではないか、こう思っておるわけでございます。
泉委員
ありがとうございました。終わります。
(C)民主党京都府第3区総支部 Allrightsreserved.
総支部長衆議院議員泉ケンタ
〒612- 8434 京都市伏見区深草加賀屋敷町3-6
ネクスト21-ll-302号室
電話(075)646-5566FAX(075)646-5567
〒100- 8982 東京都千代田区永田町2-1-2
衆議院第二議員会館205号室
電話(03)3508-7005FAX(03)3508-3805