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衆議院内閣委員会

平成19年5月18日(金)

天下り根絶法案について


答弁者

国 務大臣(内閣官房長官) 塩 崎 恭久君
国 務大臣 渡 辺 喜美君

河本委員長  次に、泉健太君。

泉委員 民主党の泉健太です。

 初日でありますが、長時間の質疑となっております。ぜひ、大臣には気を抜かずにしっかりと御答弁をお願いしたいというふうに思います。

 多くの論点がございますが、まず最初に私の方からは、我々民主党としてぜひ資料の要求をさせていただきたいと思います。それは、やはりかつてから指摘を されておりましたいわゆる公営ギャンブルについてでございます。公営ギャンブル系、例えば競輪、競艇、オートレース、競馬あるいはサッカーくじがあるわけ ですが、これのそれぞれの団体から補助金が、さらに細かく公益振興という目的で出されております。

 例えば競輪でいいますと、自転車振興会の方から多くの団体に対して補助金が出ているわけですが、同等に、競艇、オートレース、競馬、サッカーくじについ て、その補助先上位三十社、これの天下りの状況、それは、役員名簿及び天下りの最終官職、役員報酬規定、これの平成十八年度分の資料の請求をまずさせてい ただきたいと思います。理事会でお諮りいただきたいと思います。

河本委員長 理事会で協議いたします。

泉委員 ありがとうございます。

 それでは私は、早期退職勧奨、このことについてまず触れさせていただきたいと思います。

 我々民主党は、今回、とにかく肩たたきをやめさせるべきだ、肩たたきを禁止すべきだということを、私たち民主党案の中で盛り込みました。その趣旨といえ ば、大臣は、どうやらそれが公務員の保護だ、公務員の既得権益の保護で人件費が膨らむという言い方をされているようですが、我々はそうではないと。

 一方で、この肩たたきによって職員が早期に退職をし、そして事実上、それは各種天下り団体に天下り、そこに対して流れている税金の額が五兆九千億円。そ れだけのお金が各種団体に流れている状況を見れば、何の財政削減効果があるのか、これを疑問に感じざるを得ない。少なくとも、これまではその天下りの職員 とお土産がほぼセットになって動いてきたという実態を我々は重く受けとめているわけです。その意味で、この早期退職勧奨というものそのものが、もう制度と いうか慣行として成り立たなくなっているのではないかというような認識から、これを続けていてはならないという観点で、この早期退職勧奨については民主党 案では禁止ということをさせていただいております。

 それについて、まず、改めて渡辺大臣、御見解をいただきたいと思います。

渡辺国務大臣 先ほども申し上げましたように、早期勧奨退職という法律のどこにも書いていな い慣行がなぜ 起こってきたのか。これを考えるときに、やはりこれまた法律のどこにも書いていない慣行、年功序列人事制度、これがあることは紛れもない事実ですよ。同期 入省して、課長ポストぐらいまでは二、三年おくれで昇進をしていく。しかし、それから上に行きますと、ポストがなくなってしまうわけでありますから、同じ ように昇進ができない。そこで、割り増し退職金をくっつけて受け皿を探して、その受け皿と話をしてあっせんをするというわけでございますから、これはもう すべて人事の一環として行っているわけでございます。

 したがって、こういう制度をなくすためには、やはり、根本的に年功序列人事をやめよう、年功でなくて能力と実績、これが人事のポイントでしょうというこ とで、今回この法案を出し、なおかつ、各省のあっせんという根本的なところを全面的に禁止をしたわけでございます。したがって、我々の法案をお認めいただ きまして、こういうことがしんを食って行われていくようになると、自動的に早期勧奨退職慣行というものはなくなっていくわけでございます。

泉委員 そうしますと、政府は、現在、早期退職勧奨についてはうまく機能していると考えてい るのか、そして今後どうしようとしているのか、お答えいただきたいと思います。

渡辺国務大臣 ですから、いろいろな問題があるわけでありますから、その問題の是正に今まで も取り組んできております。

 例えば、小泉内閣の時代に、退職年齢の引き上げということをやってまいりました。民間では定年延長の試みが始まっておりますが、公務の世界では、まだそ ういうことに手がついてない状況にございます。したがって、やはり定年まで少なくとも働けるようにしようということから、ラインではない別の線、つまりス タッフ職、専門職、スタッフ専門職というものをつくって、そっちの方で定年まで専門能力を生かして働けるような制度にしようということは、平成十六年にも う既に決めているんです。

 安倍内閣においても、人事院に対して俸給表を早くつくってくださいという要請をしているわけでございまして、我々が早期勧奨退職を推奨しているとかいう ことでは全くございません。

泉委員 そうしますと、私たち民主党が提案をしている早期退職勧奨の禁止には賛成ということ でよろしいですか。

渡辺国務大臣 ですから、いきなり禁止をするよりも、問題の根本にメスを入れた方が抜本的な 解決になるのではないですかと申し上げているわけでございます。

泉委員 その区別がよくわからないんですが、今、我々は禁止の方向に持っていこうとしてい る、そういう法 案を出しているわけですね。政府の方は早期退職勧奨についてというか、渡辺大臣の方は、少なくとも、徐々に変えていくけれども、今現在もこの退職勧奨につ いては続いているわけですね。

 政府の方向性としては、先ほど小泉総理の話がありましたが、確かに、平成十四年ですか、まさに我々とここの部分では主張を一にするわけですが、「いわゆ る「天下り」の弊害を是正し、公務員が志を持って行政に専念できる環境を整備するため、公務員制度改革の観点をも踏まえ、政府としての早期退職慣行是正の 基本方針を、以下のとおり取りまとめることとする。」ということで、閣僚懇談会の申し合わせがございます。これを見ると、政府は早期退職慣行の是正を今進 めているというような考え方だと思うんですが、もう一度、その認識で変わっていないということでよろしいですか。

渡辺国務大臣 先ほど来申し上げているように、退職年齢の引き上げとか、それから定年まで働 けるスタッフ職制の導入とか、早期退職慣行から生まれてくるさまざまな弊害の是正に取り組んできているということを申し上げているわけであります。

泉委員 それであれば、まさに我々が言っている主張とほぼ一緒なのかなという気がいたしま す。我々民主党 も、定年まで勤め、今現在も実は定年まで勤めている職員の方というのはたくさんおられます。約三割、二七%ぐらいの方が定年までお勤めになられているとい う現状があります。これまで、特に1種、幹部職員の方々の勧奨退職による天下りの弊害が特に大きく指摘をされてきたわけですが、それも、これまでは政府も 徐々に退職の平均年齢を上げつつあるという状況であります。それをさらに今後も引き続き行っていく。

 そして、我々が言うように、我々は肩たたきの禁止ということを今回法案で提案をしているわけですけれども、今のお話を聞いていれば、まさにそれでいいん だなということを思わせていただきますし、これまでの午前中の議論なんかでは、人件費が膨れるとかいろいろと何か我々民主党案のことを攻撃されていた与党 があったようですけれども、どうもその与党と大臣のおっしゃっていることは違うという気がいたします。

 そういったことであれば、肩たたきの禁止の方向へ今向かっている、それは、いきなり禁止じゃない、徐々に肩たたきをなくしていく方向で、定年を延ばして いく方向で進めているんだという理解でよろしいわけですね。

渡辺国務大臣 ですから、我々が出している法案がしんを食って、新しいプラグマティックルー ルを形成して いくようになると、従来型の、今やっているような早期勧奨退職慣行は自然になくなるということを申し上げているわけでございまして、これを禁止しようとい うことは言っていないわけでございます。

泉委員 済みません。自然になくなる、どういう理由からそれは自然になくなるとお考えなんで すか。

渡辺国務大臣 ですから、当然、これは年功序列が是正をされていくわけですよ、年功序列人事 が能力・実績 主義に変われば。ということは、要するに、後輩に追い抜かれてもしようがないというカルチャーが生まれるということなんです。今は、後輩に追い抜かれるの はだめなんだというカルチャーがあるがゆえに、一定ポスト以上になると肩たたきが起きるわけじゃありませんか。しかし、後輩に追い抜かれることもあり得べ しというカルチャーが生まれ、しかし専門能力にすぐれているんだから専門スタッフ職という別の線があるではないかということになれば、定年まで勤められる ようになるということでございます。

 しかし、一方において、公務の世界よりも別のところに行った方がいいですよ、あるいは、あなたは成績が余りよくないよという人を何で税金で養っておく必 要があるんですか。そういう人をなぜ定年まで勤めさせなきゃいけないんでしょうか。ですから、逆に、あなたは公務以外のところで新たな人生をスタートさせ た方がいいですよという人がいることは否定できないことであって、今民主党は、だれでもかれでもとにかく年功序列で定年まで勤めさせろ、こういうことだか ら、さっき私が、これは上司高齢化で組織老朽化の論理でしょうと申し上げたわけでございます。

泉委員 いや、年功序列ですとか、あるいは能力のない者まで抱えるというのは民主党案に書か れているわけ ですか。まあ、それを大臣に聞いてもしようがないわけですけれども。そういう印象を受けた、そんな、印象でお話をされても困るんですけれども。印象を受け たというのは全くの妄想の世界じゃないのかなという気がしてなりません。

 我々民主党が言っているのも、今大臣がおっしゃっているようなこととその意味ではほぼ一緒なのかなと。逆に、定年までおられるような方はたくさんいてい いし、もちろん、役職や仕事において、あるいは給与において部下に抜かれるケースがあってもそれはいいという前提で我々も議論をしています。

 私は、午前中の議論から話を聞いていますと、どうも何かおかしいなと。政府が民主党案を攻撃する割には、民主党の言っていることに対して大臣は賛成をし ているというか、ほぼ同じ意見を持たれている。どうやら印象でお間違いになられていたようですけれども、我々民主党も、給与体系ですとか、そういったこと については、当然、大臣のおっしゃったようなシステムは取り入れていいものだというふうに思っておりまして、その意味では差はない。

 あともう一つお伺いしたいのは、我々民主党案に対して、例えば人件費の問題あるいは定員の問題で、すべて官が抱えてしまえばそれも問題なんだという言い 方をしました。もちろん我々も、前提として、能力のない職員は、分限という形になるでしょうか、おやめいただくということは当然だというふうに思っており ます。我々の言っていることと大臣の言っていることはほぼ一緒じゃないでしょうか。

渡辺国務大臣 ですから、当然、公務に適さない、成績が不良である、そういう人には、公務以 外のところで新たな人生をスタートさせていただいた方が本人のためにもなるわけですよ。ですから、そういう人が早期退職のルートに乗ることは大いにあり得 ることではないんでしょうか。

泉委員 この話ばかりしていても仕方がありませんが、事実確認をちょっとさせていただきたい と思います。

 この法律をつくるに当たって、その提案理由のところに、これまでも再三議論されましたが、押しつけ的なあっせんというものの言葉が入っております。改め て、この押しつけ的なあっせんというのは、各省庁でどれほど、何件あったものか、それを御報告ください。

渡辺国務大臣 要するに、押しつけ的あっせんが確認された事例はないというたしか質問主意書 に対する答弁がかつてございました。

 この押しつけ的というのは、これは見方の問題なんですね。押しつけのように見えるという意味で理解するとすれば、それは役所サイドから見るのと外側から 見るのとでは全然見られ方が違うわけですよ。したがって、今回は、まさに国民の目から見て押しつけ的に見えるというのは、まさに各省が予算と権限を背景に して人事の延長線でやっている天下り、あっせんは、これはもう全面的に禁止をしようということでやったわけでございます。

泉委員 今、件数が何件というお話をしたわけですが、確認されたのはゼロ件であったと。それ は、見方の問 題、見られ方が違うと。官僚の見方、国民の見方が、今の時点では違っていたということがよくわかったわけですね。そうすると、今度やらなければならないの は、どっちの見方が正しいんだということをもって判断して、そしてまたさらに調査を進めていく必要があると私は思うんですね。

 果たして、大臣、これまでの省庁の見方が正しかったのか、国民の見方が正しかったのか、いずれでしょう。

渡辺国務大臣 ですから、これは再三申し上げるように、今からとにかく過去の事例が一体どれ くらいあった んだ、引っ張り出してこいといっても、これはもう本当に出してこないことが予想されるわけでありますから、だったら、悪いけれども、国民の目から見て押し つけのように見えるそういう天下りあっせんについては、もう全面禁止をしますよという決断をしたわけでございます。

 したがって、この総理の決断が極めてドラスチックであったがゆえに、各省とも大変な反発と摩擦と反対運動が起きたということでございます。

泉委員 国民は、まさに押しつけ的なあっせん、国民の見る押しつけ的なあっせんというもの を、ぜひ政府、 やはり大臣や安倍総理に再定義していただいて、再調査していただくべきじゃないか、そして、官僚がさらに抵抗するようであれば、その姿がより明らかになっ て、皆さんの、政府の改革姿勢もよりはっきりするのではないかということに期待していると思うんですね。ですから我々は、再三、再調査をすべきだと。しか も、その再調査は、より具体的に定義を定めて、そして、こうこうこういう事例に当たるものはすべて挙げてみろということによって、さらにしっかりとした件 数が挙がってくるものではないか、今そういう期待をしているわけです。

 そういう調査を、もうどうせ出てこないからやらないんだというような御判断を今されているようですが、再調査をされる気はございませんか。

渡辺国務大臣 実は、調査は二つやっているんですね。一つは行革本部が行いましたいわゆるわ たりあっせん についての調査で、これは先ほど来数字が出ております十六件が確認されたということでございます。一方、四月六日に総務省から発表されております再就職 あっせんに関する調査結果によりますと、平成十六年から平成十八年までの三年間に、各府省において職員の再就職につきあっせんを行ったことが確認されたも のの人数は約二千人、正確に言うと千九百六十八人となっているという調査結果が出ております。

泉委員 再調査の話を今しましたが、もう一回、その必要性はお感じになられていませんか。

渡辺国務大臣 ですから、これはもう既に我々としてはしかるべき決断をし、原理原則を盛り込 んだ法案を提 案しているわけでございます。閣議決定もいたしました。あとの運用についての詳細な設計は、官房長官のもとに有識者懇談会をつくってそこで行うということ でございますから、この有識者懇談会において、必要があれば関係者のヒアリングは行うものと思います。

泉委員 早速、官民人材交流センター、そして官房長官も来られましたので、そちらの方に議論 を移していきたいと思います。

 まず、官民交流ということがあります。この官民の人材交流という言葉もいろいろな使われ方をしておりますが、政府の提案における、政府案における官民交 流というものは何を指すか、もう一度、渡辺大臣、はっきりと定義を言っていただきたいと思います。

渡辺国務大臣 官民交流とは何かということでございますが、官民人材交流センターは、官民の 人材交流の円 滑な実施のための支援を行う機関でございます。この官民の人材交流とは、官民人事交流法に規定する交流派遣、あるいは民間企業等に現に雇用され、または雇 用されていた者等の職員への選考採用等を指すものでございます。

 機会があれば国で働きたいと考えているビジネスマンは多数存在しております。官民人材交流センターが一元的に情報提供を行うことによって、優秀な人材が 集まってまいります。そのことが民から官への交流の増加につながっていくものと考えます。

泉委員 官房長官にお伺いをいたしますが、この法案では官房長官が官民人材交流センターの長 という位置づけをなされております。まずその決意をお伺いしたいと思います。

塩崎国務大臣 一日も早く、この法律について御審議をいただいて成立を図った際に、施行に なった場合に私がそういう立場になるということでございます。

 今回の国家公務員法の改正をお願いしている最大の哲学の変更は、一つは能力・実績主義でありますが、もう一つは、再就職あっせんについて、各省による あっせんを根絶する、もうやめる、廃止して、官民人材交流センターに集約をして、役所が直接再就職先とは接することなく、このセンターを通じて再就職のお 世話を必要であればする、こういうことでありますので、優秀な官の人が民に行き、また優秀な民の人が官に来れるような、そういうきちっとした機能するセン ターをつくり上げるために、いろいろと知恵を出していかなきゃいけないなというふうに思っておりますし、そのために有識者による懇談会を設けて、会議を設 けて、そこで中身、制度設計については詳細を詰めていこうということになっているところでございますので、一日も早くこの法律を通していただいて、制度設 計をさらに詰めていきたい、このように思っております。

泉委員 その官民人材交流センターですが、その前身と言っていいのかどうかわかりませんが、 試行的に行われているとされている、現在総務省が行っている国家公務員人材バンク、こちらの方は、もう御存じのとおり成立が一件という状況でございます。

 こういう状況の理由の一つとして、例えば、かなり相手に対する情報提供の限定がなされているとか、今後この官民人材交流センターでも予想されるようなと いうか、どこまで情報提供をして、どこまで理解をいただいて人材のあっせんができるのかというところについては、これまで全く機能してこなかった国家公務 員人材バンクと新しい官民人材交流センターにどれぐらいの違いがあるのかというところは明確にしておかなくてはならない。でなければ、きっとうまく機能し ないだろう、また同じ機関ができてしまうだけだということにつながるんだと思います。

 その意味で、これから長になられる官房長官と、この法案の担当である渡辺大臣のお二人の御所見をお伺いしたいと思います。

塩崎国務大臣 先生、何といっても、今の人材バンク、既存の人材バンクと、今度我々がつくろ うとしている 官民人材交流センターの最大の違いは、各省によるあっせんを禁止するかしないか、ここが最大の違いであって、むしろ、この人材バンクそのものの仕組み以前 の問題として、今先生おっしゃったように、実績は一件しかないというのは、それぞれの役所がそこを使わなくても再就職ができちゃう、こういう状態が続いて いるからこそ使われていないということだろうと思うんです。

 したがって、今回は、段階的とはいいながら、三年後には各省によるあっせんは完全に禁止をするということになるわけでありますので、当然、まず状況は全 く違う。その中で、今先生がおっしゃったように、どういう情報をきちっと持っていれば民間に行けるか、あるいはまた逆に、民間から官の方に来る際の情報も どうしたらいいのかというふうなことは、さっき申し上げた有識者の会で制度設計をしようということでございます。

 当然、情報なくして再就職のお世話はできないわけでありますので、必要な情報はやはりバンクになければいけないということでございますが、なお、細かい 制度設計はこれからにしても、何よりも最大の変化は、各省によるあっせんを禁止する、これがもう状況を全く変えてしまうということだと思います。

渡辺国務大臣 今官房長官がおっしゃられたことに加えて、現人材バンクが機能していない理由 として、一つ は求人開拓が十分でなかったということ、もう一つは登録者を課長級以上に限定していたということ、それから、企業が求めるスペック、条件に、登録している 職員の経歴、能力等が完全に一致しないと情報提供が行われないというようなことが挙げられております。

 したがって、官民人材交流センターが機能するには、こうした失敗の教訓に学んでいくことが必要でございます。

泉委員 そもそも論を少しお伺いしたいんですが、そもそも、内閣総理大臣は、職員の離職に際 しての離職後の就職の援助を行うものとすること、なぜ職員の離職に際して就職の援助を内閣総理大臣は行わなければならないんでしょうか。

渡辺国務大臣 今回の法律では、各省による天下りあっせんを全面的に禁止いたしております。 また、在職中 に求職活動を行うことに対して罰則も含めた厳しい制約を課しております。こういう制約のもとで再就職に当たり何らの支援も行わないということになります と、公務員法に規定されています身分保障を盾に職にしがみつき、そのために行政の減量、スリム化、それから効率化、こういうことを妨げる要因になりかねな いんです。だから、官民人材交流センターが透明な仕組みによって再就職の支援を行うということにしたわけであります。

泉委員 身分保障を盾にというふうにおっしゃられますけれども、それは、例えば民間にはハ ローワークがあ り、もちろんハローワークだけじゃありません、民間のさまざまな派遣会社、人材バンクに登録をすることもできるわけですね。これは、そういう手法のみで、 人材バンクをつくらなければ何かの法律に違反をする、例えばこの身分保障という項目に抵触をするということになるんでしょうか。

渡辺国務大臣 ですから、身分保障を盾にしがみつくことは可能なわけですよ。ですから、いき なり、あなた、ハローワークに行きなさいと言っても行く人はいらっしゃいますか。これはなかなか出てこないと思いますよ。

 ですから、今ハローワークというのは市場化テストにさらして改革を進めるわけでございます。一方、各省が法律にも書いていない人事の一環としてのあっせ んをやって大問題を起こしているわけでありますから、まずこっちの方を根絶するということが求められるわけでございます。

 一方、行政のスリム化、効率化を図ろうとすれば、とにかく全員定年まで働いてもらうということにはすぐにはならないわけでありますから、そういうことを 考えれば、再就職の支援をやるということは合理性があるのではないでしょうか。

泉委員 まさに塩川さんがおっしゃられた、母屋でおかゆ、離れですき焼きという話がありまし たけれども、 その母屋というのが政府だとすれば、離れというのは、当時の話でいうと特別会計の話だったと思いますけれども、そういう離れにぶら下がっている各種団体で すき焼きを食べているという状況です。

 まさにこの新人材バンクというものは、その母屋と離れの間にわざわざ渡り廊下をつくるような話じゃないかという気がしてなりません。これまでは、その渡 り廊下がなく、勝手に母屋を、勝手にというか母屋を追い出していって、そして追い出すかわりに離れまでどうぞと手を引いてあげていたという状況があったわ けですが、それでは各省庁は好き勝手なことをするから、いよいよ、そういったことをせずに真ん中に渡り廊下をつくってあげようという形であります。

 そうなると、我々はこれまで指摘をしてきましたけれども、やはりどうしても国という母屋の権威は変わらないわけですね。母屋の権威は変わらない。幾ら新 人材バンクが中立公平だといっても、母屋の権威はそれぐらい重たいものだ。民間にとっては、離れやそこにぶら下がるさらに周辺の人たちにとっては、母屋の 存在というのはかなり大きいんだということを考えれば、この新人材バンクが何かしらの権威というか圧力を持って就職のあっせんという形に、やはりならざる を得ないんじゃないかという気がいたしております。

 きょうは時間がないために中途で質問を終わらせていただきますけれども、引き続き、この法案については充実審議、徹底審議を我々は進めてまいります。そ ういったことで、どうぞよろしくお願いをいたします。

 質問を終わらせていただきます。

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