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衆議院国土交通委員会

平成19年6月8日(金)

住宅セーフティーネット法案について


答弁者

国 土交通大臣 冬 柴 鐵三君
政 府参考人(警察庁生活安全局長) 片 桐  裕君
政 府参考人(警察庁刑事局組織犯罪対策部長) 米 田  壯君
政 府参考人(国土交通省住宅局長) 榊   正剛君

谷委員長  泉健太君。

泉委員 民主党の泉健太です。

 きょうは、政府の住宅政策ということについてお伺いをさせていただきたいと思います。

 昨年の六月に住生活基本法が成立をいたしました。そして九月には基本計画もでき、ようやく日本の住宅も量から質へという転換の時期を迎えていると思いま す。

 しかしながら、そういう中で、住宅というのは、そのときつくったからすぐ利用されて、そして新製品に取ってかわるというものではなく、使用期間が長いも のでありますので、この住生活基本法成立以前につくられた住宅、これはまだまだ当然ながらたくさんあるという中で、いかにして日本の住環境全体を底上げし ていくかということが非常に大切かというふうに思います。特に、私も地元が京都でありますけれども、やはり本州の都市部、この大都市圏を中心とした、特に 民間の賃貸住宅の質については大変低い水準に置かれているということをまず大臣に御認識をいただきたいというふうに思います。

 そういった中で、今回、こうして住生活基本法ができ、そして基本計画ができ、そしてまた、一般質疑の後段になりますが、私も公明党の伊藤渉議員と再三再 四すり合わせ、打ち合わせをさせていただきながら、今、議員立法において住宅セーフティーネット法案というものが徐々にできつつあるという状況でありま す。

 そういった中で、政府に対して私たちは、先日の特定住宅の瑕疵担保の法案の質疑の際にも、民主党の要求として、やはり賃貸住宅の市場をしっかりと活性化 させていくべきじゃないかということをお話しさせていただきました。今回の政府の新たな住宅政策ということに対しての、いわゆる賃貸住宅市場の健全な発展 ということについて、大臣の御所見をまずいただければと思います。

    〔委員長退席、西銘委員長代理着席〕

冬柴国務大臣 住宅の確保に特に配慮を要する方々、すなわち高齢者とか障害者とか、あるいは 子供を育てて いられる方々、中には外国人もありますし、そういう人たちについて、セーフティーネットとしての住宅を円滑に供給しなきゃならないという発想のもとに、い ろいろ議員立法に勉強を重ねていらっしゃっているということについては、本当に敬意を表するところでございます。私どもも、住生活基本法の中でもはっきり 申し上げているとおり、そのような住宅の質の向上ということを今後はやっていかなきゃならないという立場であることは間違いありません。

 また、政府におきましても、戦後間もない昭和二十六年に制定された公営住宅法に基づきまして、低額所得者の居住の安定に対して二百十九万戸にも及ぶ住宅 を提供してきたことも事実でございます。また、そういう公営住宅を提供するに当たりまして、先ほど申しましたように、特に配慮を必要とする人たちに優先し て入っていただこうという特段の配慮も行ってきたつもりでございます。

 また、公営住宅の供給には限度がありますので、いわゆる賃貸住宅業者という人たちの力もおかりして、そういう人たちが高齢者の方々に対しても円滑に住宅 を供給していただけるように、我々としては地域優良賃貸住宅制度等も考案をして、ことしの予算ではその手当てもしてきたところでございます。

 そういうことで、高齢者向けには特に今までも、平成十三年度に高齢者向けの優良賃貸住宅制度というものを創設しまして、これまでにも二万三千戸というも のを供給してきたところでございまして、今後も我々は、新しい住生活基本法等の精神に基づきまして、そういう弱者の方と申しますかにも十分に配慮された政 策をとっていかなければならないというふうに思っております。

泉委員 近年、この住宅確保要配慮者ということについて随分とクローズアップをされるように なりました。 住生活基本法の第六条ですとか十四条においても、居住の安定の確保ですとか住宅供給の促進というものが書き込まれたわけですが、前提として私が思いますの は、自分の生活環境において、いわゆる要配慮者、そういった立場に立つことを望んでいる方は基本的にはだれもおられないというふうに思います。皆さん望む べくしてそうなったのではなくして、やはりそういう状況に置かれてしまったということがあると思う。

 その意味では、今回、私たちはこの要配慮者に対する住宅の確保に取り組んでいくわけですが、要配慮者がふえるような社会、こういったこともやはり改めて いかなければならない、可能な限り社会全体を安定させて、そしてまた、かつ自立できるような仕組みをつくっていかなきゃならないというふうに思っておりま す。

 その意味でいいますと、近年、こうして住宅確保要配慮者に対する施策ということが出てきた背景に、地域間格差であるとか所得の格差というものの存在がや はり横たわっているのではないかというふうに私は思うわけですが、大臣、いかがでしょうか。

冬柴国務大臣 確かにそういうこともありますけれども、大きくはやはり少子高齢社会への傾 斜。今、世界で は男女ともに長寿世界一というのが日本の社会でございますし、先ほど来も議論がありましたように、独居の老人とか、あるいはお二人とも六十五歳以上の高齢 の世帯というのが非常に多くなっているわけです。そういう方は、地方にいられる方は、案外、独居の方が百平方メートル以上の家に住んでいられるという場合 だってあるわけです。しかしながら、都心で夫婦と子供二人というような世帯が非常に狭隘な賃貸住宅に入っていられる方も非常に多いわけです。

 したがいまして、一律には言えませんけれども、少子高齢というものが進んできているということが非常にその中でも大きい地位を占めるのではないか。

 したがいまして、我々としても、要配慮者の中の筆頭に高齢者という人たちを据えて、そういう人たちに例えば賃貸住宅、公営住宅を割り振ればいいわけです けれども限りがあります。したがいまして、賃貸住宅に入っていただくについても、それを拒絶されないように賃料を我々が保証するとか、原状回復義務を保証 するとかいうような手だても講じながら、そういう人たちに配慮をしているつもりでございます。

泉委員 大臣に実態をぜひお伝えしたいと思いましてきょうは数字も持ってきたわけですが、例 えば、日本の 中の子育て世帯というものは千二百三十八万世帯あるわけです。そのうちの一六・八%の世帯が、いわゆる国が定めている最低居住水準というものがございます けれども、その面積の基準に満たないところで生活をしているという実態ですね。高齢者の世帯においては一二・八%の方々が同じくこの最低居住水準、この最 低限の面積の水準すら満たしていないという現状に今この日本があるということ、これをぜひやはり知っていただきたいというふうに思います。

 そして、私も今民間の賃貸の住宅に住んでおりますが、その民間の賃貸の住宅の一戸当たりの平均床面積というのは四十四平方メートル、これまた諸外国に比 べると大変狭い状況になっております。もちろん、文化も歴史も背景もいろいろあるでしょう。そして、ワンルームという、日本が一時期ウサギ小屋とも言われ た、やゆもされたワンルームの物件が多数存在をしているということも、この平均値にあらわれてきてしまっております。

 そういったことで、住宅の質の改善ということについては、業者側の努力はもちろんのこと、市民の側の感覚、消費者の側の感覚ももちろん向上させていかな きゃならない、そういうふうには思いますが、特に、一戸建て、持ち家ということに関して言えばある程度の面積はあるけれども、やはり民間の賃貸の住宅につ いては非常に面積が小さいという状況にあるということをぜひ御認識いただきたいというふうに思います。

 そういった意味で、賃貸住宅全体の中の二割ほど、約三百五十万戸が公的の賃貸住宅という状況でありまして、この公的賃貸住宅、これは公営住宅やURの物 件も含めてでありますけれども、こういったものの役割は非常に大きいというふうに思っております。そういった意味で、少し幾つか質問をさせていただきたい と思います。

 今回、国土交通省、私は率直に言って大変前向きに取り組みをされているなというふうな実感を持っております。問題点も、平成十八年八月に出された公的賃 貸住宅制度等のあり方に関する建議という中にも率直に現在の問題点を書かれているなというふうに思いますし、それに対して真摯に取り組みを進められている という状況かと思います。

 その中で、例えば公営住宅の入居に関しては、やはりある程度住宅に困窮する低額所得者に対して低廉な家賃の賃貸住宅を供給するという原則、目的がござい まして、しかしながら、一方でその公営住宅に居住されている方の収入超過者、これが全体の八・二%ある。要は、公営住宅に住んでいてそれなりに収入がある 方というのが八・二%、約一割ほどあるということで、そういった意味で、先ほど大臣がおっしゃられたように、そもそもの公営、公的の賃貸住宅に関して言え ば、やはりある程度ターゲットをもう一回定め直しをする必要があるのではないかというふうに思うわけです。

 政府参考人の方で結構ですが、収入超過者に対する対策はどのようなものを今考えられているのか、お聞かせいただきたいと思います。

榊政府参考人 収入超過者の方については、市場家賃を原則といたしておりますので、何年かの 経過措置の間 に市場家賃にすりつくという形で、いわば家賃が上がることによって出ていっていただくと言うとちょっと語弊があるかもしれませんけれども、退去を促して、 本当に必要な方にまた入っていただくというふうな仕組みになっておるところでございます。

泉委員 確かにそこに住まれている方の生活環境をすぐ変えるわけにはいきませんから、今言っ たような経過措置の中でということでありますけれども、ぜひこの取り組みも進めていただきたいというふうに思います。

 そして、先ほどもお話をしましたが、やはり私が気になるのは、最低居住面積水準と誘導居住水準、この二つであります。

 今、例えば平成十八年の基本計画の中では、また最低居住水準というものが少し上がりました。これまでは、若年の単身者であれば十八平方メートル、そして 一般の単身者であれば二十五平方メートル、そこからは二人世帯、三人世帯、四人世帯とどんどん面積が広がっていくわけですが、これも参考人の方にちょっと 確認をしたいんですが、ここに定められている水準というものは、これはすべて、トイレやキッチンやそういったスペースも含めての数字だということでよろし いでしょうね。

榊政府参考人 委員御指摘のとおりです。

泉委員 そうしますと、大臣、ちょっと見えにくいかもしれないんですが、きょう、代表的なよ くある都市部の物件の資料を少し持ってまいりました。

 本当は資料でお配りをすればよかったんですが、例えば私が学生時代に住んでいたような、私は和室でしたが、洋室六畳で、玄関、キッチンがあって、六畳の みの一部屋のタイプですね。いわゆるワンルームマンションと言われるものですが、ユニットバスがついている。これは十六平方メートルですね。

 ですから、恐らく、私は学生時代、京都で学生生活を送っていましたけれども、多くの学生はいわゆる若年単身の水準すら満たせていない家に、いわゆる六畳 のワンルームというと聞こえは標準のような聞こえ方をするわけですが、実はこれは水準を下回っているというものなんだというふうに思います。

 例えば、もう一件、洋室十一畳というものがあります。バルコニーがあって、物入れがあって、ユニットバスがあって、本当に簡単なキッチンがあるというも のですが、これも全体の専有面積でいうと二十二・六平方メートルということで、一般の単身者が住むには、実は洋室十一畳と書いてあっても水準以下なんだと いうような実態をぜひ知っていただきたいと思います。

 もちろん、洋室六畳だったらいいじゃないか、洋室十一畳だったら十分じゃないかというふうに思われるかもしれませんが、まだまだ広くこうした形で一般的 に水準に満たない物件というものが多数存在している。しかも、これは決して古い物件ではないんですね。そう古くもない物件でもこういったものがあるという 状況を知っていただきたいと思います。

 もう一度参考人に確認ですが、この最低居住水準というのは、例えばこの水準、これは必ず守らなければならないという基準であるのか、それとも、目標値と いうか、物件をつくられるときに目安とされているものなのか、どちらなんでしょうか。

榊政府参考人 最低居住水準ということでございますので、健康で文化的な住生活を営む基礎と して、最低この居住水準は守ってほしいという水準ということで決めさせていただいております。

泉委員 健康で文化的な生活といえば憲法二十五条に当たるわけですが、まさか物件が憲法違反 かどうかということは言いませんが、今守ってほしいというふうにおっしゃられましたが、これは罰則も含めて何かそういった措置がとられるような仕組みには なっているんでしょうか。

榊政府参考人 罰則をもってそういうことをするのではなくて、現にその水準以下のものがある ので、政府として何とか解消すべく努力をする、いわばそういう基準としてつくっておるものでございます。

泉委員 その意味では、大臣、先ほど私が言いましたように、やはり民間の賃貸住宅の質が非常 に低い。厳しい市場原理の中で、これまでは余り消費者サイドに民間賃貸住宅というものは立っていなかった歴史があるのかもしれません。

 そういった意味で、政府がせっかく水準を定めているにもかかわらず、私も実は学生時代、こんな水準があるなんて知りませんでした。でも、これが健康で文 化的な生活を営む最低限な水準であれば、ぜひ広く広報していただきたい。広く広報することによって、消費者の啓発になりますし、また事業者の啓発にもやは りなると思うんですね。

 ひいては、政府が政策の中でも、例えばチェックアップを行ったり、国土交通省も、PDCA、そういったものに随分と取り組んでおられますけれども、そう いったチェックアップあるいは政策レビュー、こういった中でも、例えば誘導居住水準の達成値を高めていく、あるいは、昨年からは最低居住水準の、十八年度 でいうとたしか未達成の物件が全体で四・六%という数字だったと思いますが、それをゼロにしていくという目標を立てられているわけですね。

 であるならば、ぜひこの最低居住水準、誘導居住水準というものを何らかの形で国民の皆さんにもお伝えをいただく手だてをとっていただきたいというふうに 思いますが、御答弁をお願いしたいと思います。

榊政府参考人 実は、住生活基本計画をつくる際にも、パブリックインボルブメントというよう な形で国民に 対して広く意見を募集して、実はこういうものなんだよということを広く周知してきたつもりでございますけれども、都道府県ベースでも同じようにこういった 住生活計画をつくっていくということになりますので、そういった機会を通じながら、委員御指摘のような、この最低居住水準の早期解消なり、誘導居住水準は こんなものだ、二十七年には五〇%を目標にしているんだよというようなことを周知してまいりたいというふうに考えております。

泉委員 そういったことで周知がなされれば、建てかえも進み、また、市場も動くということで の経済効果もあると思います。ぜひともそういった取り組みもお願いをしたいと思います。

 もう一つ、高優賃、特優賃に関して、この最低水準ということに絡めてなんですが、高優賃はたしか二十五平方メートルが最低水準だったと記憶をしておりま すが、ちょっと確認ですが、それでよろしいでしょうか。

榊政府参考人 いわゆるマンション形式みたいな共同住宅、共有部分があるようなものについて は十八平米でございますが、それ以外のものについては二十五平米という、最低居住水準のベースで申し上げますとそういうことになるということでございま す。

泉委員 これは、単身者という意味ですか、それとも人数に関係なく二十五平方メートルという ことですか。

榊政府参考人 基本的には人数には関係ないということでございます。

 ちなみに、中高年齢者の単身の最低居住水準は、住戸専用面積で二十五平米ということを原則としてやっているということでございます。

泉委員 そこがちょっと不思議だったんですけれども、単身者については二十五平方メートルと いうことで、 私もそれは理解をしたわけですが、高優賃の最低基準が二十五平方メートルということだけが書いてあって、例えば、御夫婦で住まれた場合は、それでも最低水 準は同じく二十五平方メートルなのか、それとも、普通の二人世帯でいけば、最低居住水準というのは基本計画の中では三十平方メートルなんですね。

 これはどういった理解をすればよろしいんでしょうか。

榊政府参考人 高優賃ということでございますので、お一人で住まわれる方とかお二人で入られ る方がいると いうので、いわば何人そういう方がおられるかというのがきっちり確定していれば二十五平米のものと三十平米のものと分けてつくれるんですが、大体こんなも のだろうというようなことで、二十五平米分、三十平米分、もうちょっと大きな分と、こうやってつくってまいりますのでどうしても、例えば二人の方が二十五 平米に入るというようなことが出ているのかもしれません。

 ただ、考え方としては、ちゃんと一人、二人と分けて、そのパターン分けで整理をしているということでございます。

泉委員 大臣、今の実態、わかりますか。

 実は、数字上の話でありますが、今可能性を指摘されたように、我々普通の日本人であれば、日本人であればというかこの国に住む人間であれば、一人世帯で 最低でも二十五平方メートルの水準というものが国土交通省で唱えられている、そして二人世帯であれば三十平方メートルというものが唱えられているにもかか わらず、もちろん学生でも同棲で住まわれているケースもあるかもしれませんが、まさに高齢者の方が、高優賃という特に高齢者のためにつくられた住宅におい て、その最低水準というものが二十五平方メートルとしか定められていない結果、御夫婦で二十五平方メートルという世帯に住んでいる可能性もこれはあるわけ ですね。

 私は、大臣は福祉にも大変関心の高い方だというふうに思っておりますので、ここはやはり何らか一度調査をしてもよいのではないかというふうに思っており ます。先ほどまだ調べたことがないというお話もありましたので、ぜひとも、この高優賃における、例えばこういった最低水準の二十五平方メートルで住まれて いる方々の中での世帯の人数、これを何らかお調べいただけないかと思いますが、いかがでしょうか。

榊政府参考人 実は、住宅・土地統計調査というのを五年ごとに全国的に実施するということに なっておりま して、そのベースで申し上げますと、二〇〇三年に実はその調査を実施いたしまして、次は二〇〇八年ということになっております。二〇〇三年の調査結果が出 ている段階でございまして、そういったような二〇〇三年のものを詳細にまた分析をいたしまして委員にお示しをしたいというふうに思っておるところでござい ます。

泉委員 時間が迫ってまいりましたが、きょうは警察の片桐生活安全局長と米田刑事局組織犯罪 対策部長にもお越しいただいております。

 きょうお越しいただいたのは、二点質問がございまして、まず一つ目です。

 ちょっと幾つか飛ばして恐縮ですが、団地において、URの団地にしろ、公営住宅の団地にしろ、やはりこれからの時代は、先進的な事例として幾つも今、医 療施設ですとか介護施設あるいは子育て施設をそこに併設をするという取り組みが活発に進んでおるというふうに思います。

 そこで、確認なんですが、私の地元からも、ニュータウンというのは三十年ぐらいたつと随分と古くなってくるし、そして人の流動化も進んでくるし、何かし ら環境的に、例えば不法投棄のごみの問題とか、悪化をしていく傾向があるということの話もございまして、派出所をこういったところに併設をできないのかと いうような御意見もございました。

 国土交通省にまず確認をしたいのですが、これまで、公的賃貸住宅の団地内において警察の関連施設が所在するケースというのはございますでしょうか。

榊政府参考人 委員のお尋ねがありまして急遽調べさせていただきましたので、正確な数字かど うかわかりま せんが、まず東京都営住宅が二十二団地、それから大阪府営団地が十一団地という形の報告が来ておりまして、こういったような形で、公営住宅団地におきまし て、敷地内に交番等が設置されている事例があるというふうに聞いておるところでございます。

泉委員 警察の方も、そのことについての数字が何かあれば教えていただきたいと思いますが、 いかがですか。

片桐政府参考人 突然のお尋ねで、私、数は集計しておりませんが、ただ、団地内にそういった 交番が設置されている例というのはあると承知しております。

泉委員 きのうの段階での質問通告、そしてまた、調査が伴いますので、すぐにとは申しません が、恐らく団 地の敷地内に派出所、交番があるのかなというふうに思います。場合によってはですが、使い勝手がいいかどうかは確かにわかりませんが、一階部分にそういっ た派出所が来るケースというのも今後あり得るかもしれませんし、今回、住宅セーフティーネット法案の調整の中で、医療、介護、子育ての施設についてはこう いった併設ということも話をしてきたわけですが、私も、警察の交番がこういった団地内にも存在をするというお話を初めてお伺いしました。

 ただ、都営なり府営ということで確認をされているということでありますので、今後、例えばURの団地といったところについても、場合によってはそういっ た連携をとっていただくこともあっていいんじゃないのかというふうに思っておりますので、そういったことの検討もぜひともお願いをしたいというふうに思い ます。

 そして、もう一問ですが、公的賃貸住宅における暴力団の排除の件であります。

 これも国土交通省と警察がともにお調べをされていましたけれども、私は、やはりこれは何とか立法化できないかというふうに思っております。

 幾つかの自治体で条例としてはできているけれども、居住の自由等含めて、憲法上の壁もなかなか高いというふうにおっしゃられております。何とかそれを乗 り越えて、暴力団あるいは暴力団員がこういった公営住宅に居住をするということについては、多くの住民に不安をもたらすと考えておりまして、例えば、厚生 労働省の取り組みなんかでいいますと、実は、生活保護については、暴力団員については一切その申請を却下するという取り組みが既に進んでおります。

 そういった意味から考えても、健康で文化的な最低限の生活を保障する、その生活保護でもこういった形で事実上の規制ができているということを考えれば、 何らか、この公的賃貸住宅における暴力団の入居規制を行えないかというふうに思いますが、現在の国土交通省と警察の御認識をいただきたいと思います。

冬柴国務大臣 公営住宅における不法行為、最近も大変ショッキングな事件がありました。そう いうことで、そういう問題についても調査をいたしまして、六月一日、公営住宅の事業主体に対しまして、公営住宅における暴力団排除に係るガイドラインとい うものを発出いたしました。

 その内容は、公営住宅の入居者等の生活の安全と平穏を確保するために、新規入居申込者について、その人が暴力団員だということがわかれば、入居収入基準 を満たしているということが判断できない、収入が、暴力団の場合、源泉徴収票を持ってこいと言ったってなかなか出ないと思うんですね。そういう観点から、 入居決定をしない、入居させないということですね。

 それから、既存の入居者についても、その人が暴力団員であるということが判明した場合には、先ほどと同じ発想でございますが、市場家賃を払ってください ということで、もしそれを払ってもらえないのであれば、これは賃料不払いということで退去を求めることができます。

 こういうことで、暴力団に関する情報提供とか、あるいは、そういうことをする職員も怖いと思うんですが、暴行防止等のために必要な支援を依頼するなど、 全国の警察との連携を図っているところでございます。

 ただ、先ほどもおっしゃいましたけれども、これを法律で禁止するということは、憲法二十五条、生存権を実現するための制度であるために、暴力団という人 的な属性によって全国一律に排除するということが法的に適当かどうかは大変難しい問題で、現在では消極的な判断をいたしているところでございます。

 今後につきましては、この六月一日に発出したガイドラインを踏まえまして、全国の事業主体において、警察との連携体制の整備を初めとして暴力団排除に向 かって立ち向かっていただきたい、そのように期待しているところでございます。

米田政府参考人 私どもの方も、国土交通省に合わせまして、六月一日に各都道府県警察に通達 をしております。

 議員も御案内のように、これはそれぞれの公営住宅の設置主体である自治体が直接には対応いたしますので、警察からは、それぞれの自治体との連携体制を構 築し、そして情報提供あるいは保護対策支援等をとるようにということをしております。

 制度につきましては、これは国土交通省の所管の問題でありますので私からはコメントはいたしませんけれども、今回始まりましたこの仕組みを最大限有効に 活用して暴力団排除に努めてまいるとともに、もちろん、実務上改善すべき点があれば改善して、効果を上げてまいりたいと考えております。

泉委員 警察と国土交通省、ぜひ連携をとっていただきまして、そしてまた、恐らくというか、 あってはいけ ないことですが、場合によっては、あの町田の立てこもり事件のようなことが、そういった家賃をめぐるトラブルの中で出てくるかもしれないということで、近 隣住民の安全対策と、特に警察の方には、やはりそういったことに対応する部隊の訓練の充実をぜひお図りいただきたいということをお願い申し上げまして、私 の質問を終わらせていただきます。

 どうもありがとうございました。

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